サウジアラビア移住

天然資源が潤うイスラム教の大国

アラビア半島の大部分を占める絶対君主制国家のサウジアラビア王国。北はクウェート、イラク、ヨルダン、南はイエメン、カタール、オマーン、アラブ首長国連邦と国境を接しており、紅海とペルシア湾にも面しています。世界第2位の原油埋蔵量を持つ国で世界中に石油を輸出しています。アラブ諸国で唯一G20の加盟国で天然資源の開発が主要産業となっています。また、国教はイスラム教で最大の聖地メッカがあるため、世界中から巡礼者が訪れ、イスラム世界にとって影響力の大きな国の一つとしても知られています。

長期滞在者の大半は民間企業関係者

サウジアラビアで暮らす日本人の数は約1,300人。永住者や留学生はそれぞれ100人にも満たず、大半が民間企業関係者（同行家族含む）で、次に多いのが政府関係者となっています。なかでも30代～50代の男性が多く、女性（女児含む）は約300人と少なめ。日本人学校は首都のリヤドとジェッタに1校ずつ、ダハランに補習授業校があります。一方、現地校への入学はアラビア語を理解し、イスラム教徒であることが条件とされているため、小～高等部への就学例はありません。

サウジアラビアの気候

サウジアラビアは基本的に砂漠気候で、夏は気温が45℃前後まで上昇します。春や秋も29℃前後と日本の夏のような暑さですが、冬は気温が急激に下がることも多く、過去には標高2,000ｍの高原地帯で積雪も観測されています。沿岸部は海が近いこともあって年間を通して50～70％の湿度がある高温多湿、内陸部は高温で乾燥し、5月～6月にかけては砂嵐が頻発します。また、内陸部に関しては昼夜の気温差が大きいので体調管理には注意しましょう。

リヤドの気温と降水量

リヤドの年間気温と降水量は以下の通りです。

ジェッタの気温と降水量

ジェッタの年間気温と降水量は以下の通りです。

サウジアラビアの治安

まずは、グラフをご覧下さい。国連の統計局によるサウジアラビア国内の犯罪データです。イメージを掴みやすくするために日本のデータも併記します。

※単位は10万人あたりの人数
データ参照元：国際連合世界統計年鑑　NR=報告・データなし

国際連合世界統計年鑑のデータでは殺人発生件数しかデータがありませんが、サウジアラビアでは2014年以降、イスラム過激派によるものとみられるテロ事件が複数起きています。また、ISIL等のイスラム過激派組織と関係のあるテロリストなどがサウジアラビア当局によって多数摘発されており、残念ながらテロの潜在的脅威は高いと言えるでしょう。また、サウジアラビアの治安情勢には、近隣諸国の情勢が影響を受けやすく、なかでもイエメン、シリア、イラクの情勢がサウジアラビアの治安に大きく関係します。外務省の海外安全ホームページなどから最新の情報を入手することを欠かさないようにしましょう。