スペインとワーキングホリデー
スペインとワーキングホリデー 2017年4月5日、「ワーキング・ホリデー制度に関する日本国政府とスペイン王国政府との間の協定」が結ばれ、スペインは日本がワーキ……- スペイン情報
- ロングステイビザ
- ワーキングホリデー
人口(人) | 面積(㎢) | 年間平均気温(℃) |
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46,060,000 | 506,000 | 14.6(マドリード) |
年間降水量(mm) | 主要言語 | 日本との時差 |
436(マドリード) | スペイン語 | マイナス8時間、サマータイム中はマイナス7時間 |
長期滞在向けビザ | ビザなし滞在 |
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リタイアメントビザなど | 観光目的での滞在の場合、あらゆる180日の期間内で最大90日間(シェンゲン協定加盟国) |
日系企業数 | 日本食飲食店数 | 日本人学校(補習校含む) |
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37021位/50 | 1,04013位/50 | 414位/50 |
GDP(10億USドル) | 1人あたりのGDP(USドル) | 2017年失業率(%) |
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1,232.6 | 26,565.15 | 19.64 |
※順位は海外移住.com掲載国50ヶ国の順位から算出しています。
一つの国でありながら、都市によって全く異なる情緒を放つスペインは、イスラム教とキリスト教が交わった地点であるゆえに、歴史と深い繋がりを持つ世界遺産が幾つもあります。
また、他のヨーロッパの国では味わうことのできないローマ帝国時代から現在に至るまでの文化や芸術を一度に鑑賞することができる点もスペインならではの魅力です。事前に時代背景を学ぶことで、その素晴らしさをより深く知ることができ、さらに多くの画家やアーティストを排出しているスペインでは、有名な美術館も多く、数日間の観光旅行だけでは全てを堪能することが難しい国としても知られています。
スペインで暮らしている日本人は、外務省のデータによると約8,000人。移住したい国としてヨーロッパでは圧倒的な人気を誇りますが、実際の在留邦人数で言えば、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スイスに続く、ヨーロッパ第6位。世界全体では23位と決して高い順位ではありません。
その要因の一つとして考えられるのが、ビザの分かりにくさ。スペインではビザの取得条件や期間などが頻繁に変更され、さらに日本人がスペインで就業することは極めて難しい状況もあり、簡単に移住できる国ではありません。
しかし、2017年4月に日本国政府とスペイン王国政府の間でワーキングホリデー制度の協定が結ばれたため、今後はワーキングホリデー制度を利用した日本人が増えることが予想されています。
移住のハードルがアジアの国よりも高いスペインですが、一定の金額を取得している年金受給者の場合は、リタイアメントビザを取得できればスペインに移住することができます。
スペイン大使館のサイトでも、このリタイアメントビザについては非公開にされており、さらにスペインのビザ条件は頻繁に変わるので、問い合わせをしてみないと最新情報は分かりませんが、現在(2017年7月)の申請条件は年間1万ドル(約111万円)以上の年金があること。夫婦など同居の家族も同行する場合は、1人につき1,700ドル(約19万円)が上乗せされます。
その他、スペイン国内に住む場所があることも申請条件に含まれており、滞在期間はスペイン入国後に、居住許可書を提出する現地の警察署の判断に委ねられます。無犯罪証明書や健康診断書、外務省の認証を受けた年金受給証明書、海外医療保険の加入証書など用意するものが多いので、早めに大使館へ問い合わせを行いましょう。
海外移住を計画している人の大半は、以前から趣味として海外旅行を楽しんでいる傾向にあります。スペインには観光の定番スポットが点在しているバルセロナや人気急上昇中のアンダルシア、闘牛やフラメンコでもお馴染みのグラナダなど、見どころ満載の都市が幾つかもあります。また、隣国のフランスには鉄道やバスを使って行くことも可能で、移住をしてからも思う存分、旅行を楽しむことができます。ただし、空港や駅には日本人をターゲットにしたスリが多いので、気を付けましょう。
1年間働きながら様々な目的での滞在が可能なワーキングホリデー。2017年には日本とスペインも協定が結ばれ、ワーキングホリデー先としてスペインを選択できるようになりました。
スペインは旅行の観点から考えると魅力あふれる国で、様々な観光名所や都市ごとに異なる雰囲気を堪能するだけでも高い満足度を得られます。しかし、ワーホリは短い観光旅行とは違い、日頃から観光地を巡り豪華な食事を楽しむことはできません。それでも、スペインでワーホリをするメリットは多く、特にスペイン語を習得できることは大きなポイントだと言えます。
スペイン語はスペインだけではなく、メキシコやアルゼンチンなど、南米でも話されており、世界で2番目に話されている言語とも言われています。それに対して日本では、英語や中国語を話せる人は多くても、スペイン語を話せる人は少なく、習得することによって今後の大きな武器になるでしょう。
※こちらの記事の日本円の表記は2017年5月のレートで参考として表記しています。為替相場によって現在の金額は変動している可能性がありますので、ご了承下さい。
アジア各国には日系企業が数多く進出していますが、日本から遠く人件費や土地が安いとは言えないスペインでは、あまり日系企業が進出していません。また、数少ない日系企業が現地の日本人を採用するケースは極めて低く、スペインで仕事を見つけることは非常に難しいと言えるでしょう。さらに、スペインは失業率が高く深刻な社会問題となっており、そのような背景も拍車を掛け、現在は外国人の労働力はそれほど求められておらず、スペイン人の雇用が優先されている状況です。
スペインの治安に関しては、一概に良いとは言い切れません。徐々に改善はされているものの、一般の犯罪件数は年間で130万件を超えており、そのうち殺人や過失致死、傷害事件などの凶悪犯罪は10万件以上、強盗や窃盗などに関しては60万件以上にもなります。
日本人が大きな事件に巻き込まれることも否定できませんが、大半はスリや置き引き、詐欺などの軽犯罪で、危険な行動さえ取らなければ凶悪犯罪に巻き込まれるケースは、めったにありません。夜間の外出や一人での外出時は、充分に注意をしましょう。
スペインに限らず、ヨーロッパのスリの手口として多いものは、わざと食べ物を持ってぶつかり、衣服を汚したり、衣服が汚れていることを指摘したりして、注意を衣服に逸らしている隙にスリ行為をはたらくケースがあります。また人混みやエレベータでは、複数の人間がターゲットを取り囲み、前方の人間がわざと小銭や手荷物を落とし、親切に拾ってあげている隙に、後ろの人間がスリをはたらくケースもあります。
他にも花や絵葉書などを強引に売りつけようとして、断っている隙にスリをはたらくケースや、カッターナイフでバッグの底を切り裂いてスリをはたらくケースなど、様々な手口があり、いずれも巧妙かつ一瞬の出来事なので、スリの被害に遭ったことにしばらく気付かない時もあります。
また、日本語や英語でランチやお酒を誘い、食べ物や飲み物に睡眠薬を混入し、眠っている隙に貴重品を盗む手口も報告されているので注意をしましょう。
日本 | スペイン | ||
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人口(人) | 126,750,000 | 46,060,000 | 日本のほうが2.8倍多い |
面積(㎢) | 378,000 | 506,000 | スペインのほうが1.3倍広い |
平均気温(℃) | 16.1(東京) | 14.60 | 日本のほうが1.5℃高い |
年間降水量(㎜) | 1,467(東京) | 436 | 日本のほうが1031㎜多い |
GDP(10億USドル) | 4,934.54 | 1,232.60 | 日本のほうが4倍多い |
1人あたりのGDP(ドル) | 38882.64 | 26,565.15 | 日本のほうが1.5倍多い |
失業率(%) | 2.89 | 19.64 | スペインのほうが16.8%多い |
スペイン大使館
住所:東京都港区六本木1-3-29 電話番号:03-3583-8531/8532
URL:http://www.exteriores.gob.es/Embajadas/TOKIO/ja/Paginas/inicio.aspx