最も気を付けたいトラブルは盗難

ハワイの風景

ハワイはアメリカの中でも決して治安が悪い州ではなく、日本人が凶悪犯罪に巻き込まれることも非常に少ないと言えます。しかし、南国特有の開放的な雰囲気に油断をしてしまう人は少なくないため、常識と防犯意識さえ持っていれば未然に防ぐことのできるトラブルに巻き込まれてしまう事例が後を絶ちません。

最も多い被害が盗難で、主にビーチやバスの中で発生しています。周囲の目があり、安全に見えるビーチですが、プロの仕業は素早く周りに気付かれないように盗みます。また、観光客が被害に遭うイメージを持っているかもしれませんが、ロングステイ中など慣れた頃、被害に遭う人も多いので、防犯意識を薄れさせないようにしましょう。

アメリカ国内の犯罪に関するデータ

まずは、グラフをご覧下さい。国連の統計局によるアメリカ国内の犯罪データです。イメージを掴みやすくするために日本のデータも併記します。

※注 ハワイ州ではなくアメリカ国内のデータです。

殺人件数 暴行件数 誘拐件数 窃盗件数 強盗件数 性的暴行件数
アメリカ 2012 2.2 5.3 1.3  134.9 10.4 3.5
日本 2014 0.3 21.0 0.2 356.2 2.4 6.8

※単位は10万人あたりの人数
データ参照元:国際連合世界統計年鑑 NR=報告・データなし

夜間はひったくりにも注意

治安が良いと思われているハワイですが、窃盗率はアメリカの中で2番目に高い州です。ワイキキやアラモアナ周辺など、観光客の多いところではスリが多く、巧妙な手口で財布や貴重品を抜き取ります。また、スリだけではなく、ひったくりにも注意が必要です。

ハワイでは複数人の犯行グループで、ひったくり行為を行うことが多く、被害は夜間に集中しています。なるべく夜間は一人歩きを避け、路地裏など人の少ない場所にも行かないようにしましょう。なお、日中でも歩道を歩く際は、なるべく車道から離れた場所を歩き、手持ちバッグではなくショルダーバックを使うなど各自で防犯対策を行う意識が大切です。

うっかり?罪を犯さないために

ハワイの風景

当然のことですが、日本と海外では法律が異なり、日本ではあまり問題のない行為でも国によっては犯罪になってしまうことが多々あります。知らないと、うっかり加害者になってしまいかねないので、気をつけましょう。

親子でロングステイをしている方が最も気をつけたいことは、12歳以下の子供を一人にして出掛ける行為です。12歳以下の子供を13歳以上の保護者がいない状態で放置すると逮捕されてしまうこともあります。日本でも似たような法律で「保護責任者遺棄罪」がありますが、これは教育や扶養を果たさない時に課せられる刑罰です。しかしハワイでは、もっと些細な行為でも刑罰の対象になり、過去にこのような事例も起きています。

◆子供がホテルで留守番をしていて、泣き声を聞いたスタッフが警察に通報した。
◆アパートの室内に子供を置いたまま出掛け、隣人が通報した。
◆ショッピングセンターで子供をおもちゃ売り場に置いたまま、母親は別の店へ行ってしまい、店員が通報した。
◆夜中に子供を置いて出掛けた母親が、帰宅後に逮捕された。

日本では、子供同士だけで近所まで出掛けることや、13歳以下のお兄ちゃんやお姉ちゃんが、弟や妹の面倒を見ることは珍しくありません。よって、ハワイで暮らしてからも、それと同じような感覚で出掛けてしまい、その結果、思わぬトラブルに発展してしまうこともあるので注意しましょう。

また、親子や夫婦など身内同士であっても、口論の延長で手を上げてしまうと、通報されることがあります。たとえ被害者が告訴しなくても、ハワイでは虐待罪に該当します。

ハワイで事件に巻き込まれたら

ハワイに限らず、どこであろうとも身の安全を第一に考えて行動することが鉄則です。例えば、ひったくりに遭った場合、奪われた金品を奪い返そうとするのではなく、自分の命を最優先に考え、安全な場所へ身を移すようにしましょう。奪われた物が返って来ることはありませんが、海外旅行保険などに加入していると、後に保険金を請求できることもあります。請求の際、多くの保険会社では現地の警察によって作成された証明書が必要になります。どのような書類が必要で、どのタイミングで申請を行うのか?保険に加入する時は細かいことまでチェックをしておきましょう。

また、言葉の不安や手間などから、窃盗の被害にあっても被害届を出さない日本人は多いですが、英語が分からない人に向けたサポート体制も整っているので、必ず被害届を出すようにしましょう。泣き寝入りをすることで、日本人なら問題にならないと犯罪グループを助長させてしまい、さらなる日本人被害者が増える恐れがあります。

ハワイでの主な緊急連絡先一覧

ハワイでの主な緊急連絡先を記載します。都市によって電話番号や連絡先の大使館・領事館が異なるので、住むエリアが決まったら必ず緊急連絡先を確認し、何かあった際に直ちに連絡できるよう、メモなどを残しておきましょう。

◆警察 911
◆救急車 911
◆消防 911
◆在ホノルル日本国総領事館 543-3111
◆日米ボランティア協会 261-7702

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