多様な人種と民族

ブラジルの風景

日本とは、地球の反対側に位置しているブラジル。国土面積は日本の約23倍で、ロシア、カナダ、中国、アメリカに次いで、世界で5番目に広い国です。人口は約2億957万人で、その8割以上が都市部で生活をしています。白人系、混血、アフリカ系、アジア系など多様な人種と異なる多くの民族から構成されており、それぞれの地域における発展の歴史に大きな影響を与え、地域性の強い都市がつくられています。

ブラジルの北部あるいは北東部はアフリカ系の民族が多く、音楽やダンスなど、独自の文化が生活の中に色濃く反映されています。一方、ブラジルの南部は白人系ブラジル人の人口比率が高く、その多くはヨーロッパからの農業移民の子孫のため、今でもヨーロッパの文化が生活の中に残っています。北部あるいは北東部からの国内移住者や移民が多く流入して栄えたエリアが南東部。サンパウロやリオデジャネイロなどブラジルを代表する都市が幾つもあり、ブラジルで人口が最も集中しているエリアです。なかでもサンパウロは日系人が多い都市としても知られています。

社会問題の所得格差

首都がリオデジャネイロからブラジリアへ移転したのは1960年。これを境に政府主導のエリア開発が進み、内陸部での人口が一気に増えました。現在、ブラジリアの人口はブラジル国内で第4位、同じく内陸部にあるサルヴァドールの人口は、サンパウロ、リオデジャネイロに次いで国内第3位になっています。

このように地域を開発し、国内人口に流れを作ることで、地域における民族性は薄れつつありますが、未だ地域によって人種や民族の独自性は残っており、それがブラジルの経済的な格差と深く結びついています。OECD(経済協力開発機構)が発表したジニ係数=収入不平等指数によると、ブラジルの所得格差は世界5位。世界的に見ても、所得格差が非常に大きく、貧困問題の改善が大きな課題とされています。

サッカー大国のブラジル

フェジョアーダ

誰もが認める世界一のサッカー大国、ブラジル。ほとんどの人がサッカーを経験する等、庶民の楽しみとして最も大きなウェイトを占めており、それはスポーツとしての枠を越え、重要なブラジル文化となっています。

ブラジルにサッカーが伝わったのは1870年~1880年代頃。イギリス人によって伝えられたと言われています。最初に広まったのはサンパウロやリオデジャネイロなどの交易都市で、瞬く間に地方都市まで人気が広がり、現在では各州にプロリーグがあるほど、非常に多くのプロチームが存在しています。最も注目を浴びるのは代表戦で、W杯やオリンピックなど代表チームが不振になると社会問題にまで発展します。

その他に、バスケットホールや野球、バレーボールも人気が高く、ビーチが多いことを利用したビーチバレーも盛んです。

日本食レストランはサンパウロに密集!ブラジルの食文化

ブラジルで日本食レストランが多い都市は日系人の多いサンパウロ。なかでもサンパウロの中心に位置しているリベルダージ地区は世界最大規模の日本人街と言われており、随所に日本らしさを取り入れた街づくりがされています。しかし、現在では日本人がやや減少し、中国人や韓国人の移民が増えたため、日本人街ではなく東洋人街へ改名されています。

ここには約300店以上の日本食レストランがあり、日本語が通じる店も多くあります。また、ブラジル全土には日本食レストランが約800店舗あり、日系のチェーン店も進出しています。

しかし、せっかくブラジルに住むのなら、現地ならではの味を堪能したいもの。ブラジルの食文化は、移民によって形成されたため、世界各地の要素が取り入れられ、それをブラジルの気候や風土によってアレンジしています。

日本でも専門店が急増中!「シュラスコ」

シュラスコ

日本でも人気が高く、都内を中心に専門店が急増している「シュラスコ」は、鉄串に牛肉や豚肉、鶏肉などを刺し、炭火で焼いた料理。ブラジルをはじめとする南アメリカの代表的な肉料理として知られています。具材は大きな串ごと客席に運ばれ、目の前で食べたい量を切り分けるスタイル。肉だけではなく、エビやパイナップルなどもあり、店によってはサラダバーなどの用意もあります。日本のシュラスコ専門店とは違い、ブラジルでは基本的に時間制限を設けていないことが多いため、ゆっくりと食事を堪能することができます。

ブラジルの国民食「フェジョアーダ」

フェジョアーダ

「フェジョアーダ」とは、豆と肉類を煮込んだブラジルを代表する料理で、ブラジルの他にポルトガルやアンゴラなどでも食べられています。しかし、世界的に最も有名なフェジョアーダはブラジルのフェジョアーダ。具材や味付けは地域によって異なりますが、一般的にはフェイジャオンと呼ばれる豆と豚肉の脂身、豚や牛の燻製肉、生ソーセージなどの具材をニンニクと岩塩で煮込み、バターライスやパンなどと一緒に提供されます。ブラジルでは水曜日と土曜日に食べる習慣があり、簡単に作れるキットや缶詰も売られています。

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