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ブラジル国内に日本人学校は3校
ブラジルにはサンパウロ、マナウス、リオデジャネイロに日本人学校があります。また、クリチバには補習授業校も用意されています。
2006年に法律を改定したブラジルでは、義務教育が9年間になり、満6歳で小学1年生に入学します。2部制あるいは3部制で授業が行われていますが、低所得者層の児童は留年や退学をすることも多く、家計のため、労働に従事しています。
しかし、現地在住日本人のお子さんの多くは日本人学校やインターナショナルスクールに通うことが多いので、このような現状を目の当たりにする機会は少ないと言えるでしょう。それだけブラジルにとって経済格差は大きく、初等教育期間中であっても、留年者が多い現状を留意しておきましょう。
現地の学校へ入学
ブラジルの教育概念は以下の通りです。
義務教育期間 | 6歳~14歳 |
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就学年齢 | 7月31日までに満6歳になる者は、その年の2月9日に義務教育の第1学年に入学 |
年度 | 2月9日~12月22日(2017年度) |
学期 | 1学期制(7月に長期休暇が入る) |
小学校 | 9年間 |
中学校 | – |
高校 | 3年間 |
大学 | 4年間 |
ブラジルでは小学校の期間が9年間と長く、そこまでの期間が義務教育とされています。日本と異なり、中等教育にあたるものが高校で、高等教育にあたるものが大学や専門学校です。義務教育期間を終えると、約79%が中等教育(高校)へ進学しますが、働きながら夜間コースに進む生徒も少なくありません。
インターナショナルスクールへ入学
国際感覚を身に付けることができると日本でも人気の高いインターナショナルスクール。ブラジルにも、数多くのインターナショナルスクールが存在します。
現時点で確認できるインターナショナルスクールは以下の通りです。
◇アナニンデウア 1校
◇クリチバ 1校
◇サルヴァドール 1校
◇サンパウロ 4校
◇ブラジリア 4校
◇ポルト・アレグレ 1校
◇マナウス 2校
◇リオデジャネイロ 4校
◇レシフェ 1校
なお、公立校は言語がポルトガル語であるため授業が理解できないケースが多く、また校内暴力など安全面でも問題があることから、日本人生徒の多くはインターナショナルスクールか日本人学校に通っています。
インターナショナルスクールを検討している方への注意点
インターナショナルスクールは、学校によって特色が異なり、アメリカ式やブラジルカリキュラム式など多様な授業方針が採用されています。また、学年開始日も現地校と異なり、8月から始まる学校も多いなど、現地校や日本人学校(日本の学校)との相違点が多いので、しっかりと確認しておきましょう。
ブラジルへ留学
南米最大規模の経済力を誇るブラジル。ポルトガル語を学ぶ語学留学の他に、サッカー留学でも人気があります。特に公用語のポルトガル語はブラジル以外でも、ヨーロッパ(ポルトガルやルクセンブルク)やアフリカ(アンゴラやサントメ・プリンシペ)、アジア(マカオや東ティモール)など世界各国で話されており、ビジネスシーンでも役に立つ場面があります。
また、サッカーの本場なのでスポーツ留学も人気があり、日本だけではなく世界各国からサッカーの技術を習得するために若い選手が集まっています。
注意点としては、サッカーなどのスポーツ留学は、学生ビザではなく「学術研究・文化交流ビザ」に該当すること。必要書類も多いので、留学エージェントを通して探した方が安心です。
ポルトガル語習得にも英語力は必要
ポルトガル語を学ぶ語学スクールでの授業は、主にポルトガル語や英語で進められます。ポルトガル語を全く理解できない状態で留学へ行くと、授業内容を理解することが難しく、講師に質問をして理解できない点を補足してもらうことになりますが、その際に使われる言語は世界共通言語の英語。日本語での説明は期待できません。
英語圏の生徒が多い・少ないに関わらず、ポルトガル語が理解できない以上、英語で説明されるのは当然のこと。よって、ポルトガル語だけではなく英語まで超初心者レベルでは、講師が何を説明しているのか?他の生徒が何を質問しているのか?授業の進行が全く理解できずに、ただ戸惑うだけで時間が過ぎてしまいます。そうなってしまうと授業が面白くなく、悔しさや屈辱、恥ずかしさばかりを感じてしまい、学校へ行くことが苦痛にもなりかねません。
また、オーストラリアやカナダへの英語留学と違って、ポルトガル語留学は日本人が少なく、英語が話せないと孤立してしまいがちで、留学そのものが失敗に終わってしまうケースも考えらます。英語が話せる人、英語に抵抗のない人なら問題ありませんが、そうではない場合は、たとえポルトガル語を学びに行くのであっても、ある程度の英語でコミュニケーションを図れるようにしておきましょう。