日系企業は多いがビザは厳格化

中国の風景

外務省の海外在留邦人数調査統計(平成28年度版)によると、中国国内における日系企業の拠点は、2015年の時点で33,390社。これはアメリカの7,849社、ASEAN10ヶ国の9,658社を大きく上回る数字です。この数は、日中関係が悪化した2012年に一時減少したものの、少なくとも過去10年間の統計では増加基調を維持しています。

一方で、2016年に北京の中国日本商会が全国44の日本人組織(日本商工会や日本人会)を対象に、過去一年間における会員数、駐在員数の増減を調査した結果、多くの組織で「会員数が減少している」「駐在員数が減少している」と回答しており、日本国内での景気減速と、中国で高騰する人件費やオフィス賃料等に苦戦を強いられ、コストの高い駐在員を減らし、現地の中国人社員または日本からの長期出張者に置き換える企業が増えていることが予測できます。また、中国国内における日系企業の存在事態も危ぶまれており、日本人に対しての募集枠が減少しているのが現状です。

さらに、中国政府は中国国内での就労許可を申請する外国人に対して、能力や年齢、年収などによってランク付けを行う制度を発表し、技術は持っていても学歴が高くない方、若いけれど語学力が高くない方など、外国人のビザ取得に大きな影響を及ぼすことが懸念されています。

日本人向けの募集が多い職種は?

日本人向けの求人が多い職種としては、技術関連(自動車、ゴム、プラスチック成型、金属・プレス、電子機器)、建設、不動産、IT関連など、日系企業や日本と取引をもつ中国系の企業などで募集が出ています。また、営業職、サービス業、生産関連の技術者(品質管理・生産管理)、購買・物流担当なども多く、建設関連であれば現場監督、施工管理者なども重宝されていますが、就労ビザの厳格化によって、今後は就業が難しい職種も出て来るでしょう。

中国の求人の探し方

中国の風景

中国で求人を探す際は、一般的にインターネットで探します。海外求人を扱っている日本の転職サイトには中国勤務の求人が多く、なかには登録をした後ではないと紹介してもらえない非公開求人もあります。 非公開求人は、一般公開をすると応募や問い合わせが殺到してしまう優良案件や、まだ発表されていない極秘プロジェクトに関わる案件などが扱われているので、登録だけしておいても損はないでしょう。

また、現地のエージェントを利用する方法もありますが、日本人向けの募集とは限らないことや中国語のスキルが当然のように求められていること、サポートが日本的なサービスではないこと等、求人数こそ多くても若干の不安が残ります。特に中国での就業に初めてチャレンジする方は、日本語でのサポートを受けられ、交渉や面接の日程調整も行ってくれる日本の転職サイトを利用した方が良いでしょう。

オススメの転職サイトは?

日本から登録や求人検索をすることのできる転職エージェントや求人探しに使えるサイトを幾つか紹介します。

ALA!中国
中国全体が網羅されているため、働きたい都市を選んで求人を探すことができます。またスカウト機能を利用して、先方から連絡を待つことも可能です!

カモメ中国転職
アジアの求人が豊富なカモメ転職の中国版。初めての中国勤務でも安心できる就職ガイドも充実しており、地域や職種から求人を探すことができます。

中国・北京の求人・アルバイト北京掲示板
北京に住む日本人向けのローカル掲示板。在宅の仕事やスポット案件もあり、なかには正職員の募集も。求人に限らずルームシェアや習い事など多様な情報に溢れています。

他にも、中国の仕事を紹介するサイトは多数あり、エージェントだけではなく個人サイトからも情報を得られることが多いので、時間を掛けてチェックしてみましょう。

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