イタリアの物件探しは難しい

落ち込む男性

イタリアで賃貸物件を借りるのは、あまり容易ではありません。一般的には不動産会社かインターネットで探しますが、日本語対応あるいは日本人向け不動産会社が少なく、さらにインターネットでの賃貸情報も、ほとんどがイタリア語です。また、現地に知人がいる場合は知人を介して物件を紹介してもらうこともあります。やはりイタリア人の方が現地の情報を多く入手でき、さらに物件の内見や大家さんと直接交渉を行う場合も同行してもらうと安心です。

また、イタリア語だけではなく、イタリアでの生活やイタリア人の気質を理解していないと、トラブルになることも多く、退室時に敷金が戻って来ないばかりか、難癖を付けられて追加でお金を請求されることも珍しくありません。その他にも契約途中でも家賃を上げられることや入居中のトラブルに対応してもらえないこともあるので、初めてイタリアで物件を借りるなら、大家さんとの直接契約ではなく、不動産会社を仲介した方が無難でしょう。

日本語で探したい方は、イタリア掲示板などの掲示板を利用する方法も一つの手段です。

アパートに住む

イタリアのアパート

日本で言うところのマンションを指します。イタリアの賃貸物件の特徴は歴史を感じさせる趣がある物件が多いこと。築100年を超える物件も沢山あり、中世の雰囲気が漂っているため、古さはあまり気になりません。

しかし実際のところ、築何年も経っているので、多くのアパートでは大なり小なり問題を抱えており、ドアの立てつけや、水回りのトラブル、最上階に住む場合は雨漏りのチェック(天井に雨漏りの跡がないか?)も確認しておきましょう。

セントラルヒーティング

家賃は都市や物件によって異なりますが、相場としては東京と同等か少々高め。ワンルームの物件だとミラノでは600ユーロ(約79,000円)程度です。また、光熱費に関しては契約方法によって異なりますが、家賃に含まれていない場合は冬の暖房費に要注意!油断をすると家賃くらい請求されてしまうこともあるので、内見時にはドアから隙き間風が入って来ないか?を、きちんとチェックしておきましょう。

ほとんどのアパートには家具や家電が付いているため、移住者でも入居した日から生活を始めることができます。ただし、もともと壊れていた家具なのに、退室時に「壊した」と修理代を請求されることもあれば、「食器の数が足りない」「こんなに汚れていなかった」だの、敷金を返却したくないために、いろいろと主張をする大家さんも多いので、面倒でも入居時のリストチェックは正確にしましょう。

また、2LDKや3LDKのアパートが多いイタリアでは、ルームシェアが一般的です。バスやキッチンは共同でも、部屋は個室になることが多いので、生活費を節約したい方に向いています。

一軒家が見つかる可能性は低い

イタリアの一軒家は、ほとんどが販売用のため、賃貸で借りることは非常に難しく、借りられたとしても郊外になってしまうことがほとんどです。交通の便や利便性、セキュリティを考えると、アパートを借りる方が賢明でしょう。

日本人向けの不動産会社を利用する

イタリアには現地での物件探しをサポートしてくれる日系の不動産会社があります。しかし、現在のところミラノに1店舗しかなく、その他の都市で生活をする場合は、主に現地の不動産会社を利用することになります。

日系の不動産会社では、特に駐在員向けの賃貸物件、アパートの賃貸物件をメインに紹介しています。日本人の好みも分かっているため、暮らしやすい物件を提供してくれ、さらにイタリアでの生活をスムーズに始められるようなサポートも行ってくれます。治安や利便性に優れた物件を中心に紹介しているため、家賃は月1,300ユーロ(約17万円)以上の、少々高めな物件が多いようです。

※こちらの記事の日本円の表記は2017年8月のレートで参考として表記しています。為替相場によって現在の金額は変動している可能性がありますので、ご了承下さい。

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