日本からイタリアへの行き方:直行便

アリタリア航空飛行機

現在のところ、イタリアへの直行便は成田空港からローマとミラノに就航しています。どちらもイタリアのアリタリア航空で、所要時間は約12時間45分。フライトは毎日あります。

イタリアまでは最短で到着し、またアリタリア航空ならイタリアの別都市への乗り継ぎも多いですが、アジア系などの乗継便に比べて航空券は高めです。予算や時間などを考慮して検討しましょう。

日本からイタリアへの行き方:乗継便

イタリアへは直行便が少ない代わりに、多くの乗継便があります。都市ごとに幾つか例を挙げてみます。

ローマへの乗継便(一例)

成田空港(所要時間:約14時間45分〜)からの乗継便
フィンランド航空(ヘルシンキ経由)、日本航空(ヘルシンキ経由)、KLMオランダ航空(アムステルダム経由)、スイスインターナショナルエアラインズ(チューリッヒ経由)、ブリティッシュ・エアウェイズ (ロンドン経由)、アエロフロート・ロシア航空(モスクワ経由)、エールフランス(パリ経由)、ターキッシュ エアラインズ(イスタンブール経由)、キャセイパシフィック航空(香港経由)、エティハド航空(アブダビ経由)、タイ国際航空(バンコク経由)、シンガポール航空(シンガポール経由)、エミレーツ航空(ドバイ経由)、カタール航空 (ドーハ経由)等

羽田空港(所要時間:約15時間05分〜)からの乗継便
ルフトハンザ・ドイツ航空(ミュンヘン経由)、エールフランス(パリ経由)、中国国際航空(北京経由)、中国東方航空(上海経由)、アシアナ航空(ソウル経由)、カタール航空(ドーハ経由)、シンガポール航空(シンガポール経由)、キャセイパシフィック航空(香港経由)全日空(フランクフルト経由)等

関西国際空港(所要時間:約15時 00分〜)からの乗継便
フィンランド航空(ヘルシンキ経由)、日本航空(ヘルシンキ経由)、ルフトハンザ・ドイツ航空(フランクフルト経由)、KLMオランダ航空(アムステルダム経由)、中国東方航空(上海経由)、大韓航空(ソウル経由)、アシアナ航空(ソウル経由)、エールフランス(パリ経由)、キャセイパシフィック航空(香港経由)、エミレーツ航空(ドバイ経由)、タイ国際航空(バンコク経由)等

中部国際空港(所要時間:約15時間15分〜)からの乗継便
フィンランド航空(ヘルシンキ経由)、日本航空(ヘルシンキ経由)、ルフトハンザ・ドイツ航空(フランクフルト経由)、全日空(フランクフルト経由)、キャセイパシフィック航空(香港経由)、シンガポール航空(シンガポール経由)、アシアナ航空(ソウル経由)、中国東方航空(上海経由)等

ミラノへの乗継便(一例)

成田空港(所要時間:約14時間5分〜)からの乗継便
フィンランド航空(ヘルシンキ経由)、スイスインターナショナルエアラインズ(チューリッヒ経由)、アリタリア-イタリア航空(ローマ経由)、KLMオランダ航空(アムステルダム経由)、ブリティッシュ・エアウェイズ(ロンドン経由)、エールフランス(パリ経由)、全日空(デュッセルドルフ経由)、アエロフロート・ロシア航空(モスクワ経由)、カタール航空(ドーハ経由)、エミレーツ航空(ドバイ経由)、ターキッシュ エアラインズ(スタンブール経由)、中国国際航空(上海経由)、キャセイパシフィック航空(香港経由)等

羽田空港(所要時間:約14時間15分〜)からの乗継便
ルフトハンザ・ドイツ航空(ミュンヘン経由)、ブリティッシュ・エアウェイズ(ロンドン経由)、エールフランス(パリ経由)、カタール航空(ドーハ経由)、中国国際航空(北京経由)等

関西国際空港(所要時間:約14時間10分〜)からの乗継便
ルフトハンザ・ドイツ航空(ミュンヘン経由)、フィンランド航空(ヘルシンキ経由)、大韓航空(ソウル経由)、KLMオランダ航空(アムステルダム経由)、全日空(フランクフルト経由)、キャセイパシフィック航空(香港経由)、シンガポール航空(シンガポール経由)等

中部国際空港(所要時間:約14時間25分〜)からの乗継便
ルフトハンザ・ドイツ航空(ミュンヘン経由)、フィンランド航空(ヘルシンキ経由)、全日空(フランクフルト経由)、キャセイパシフィック航空(香港経由)等

フィレンツェへの乗継便(一例)

成田空港(所要時間:約15時間0分〜)からの乗継便
スイスインターナショナルエアラインズ(チューリッヒ経由)、エールフランス(パリ経由)、KLMオランダ航空(アムステルダム経由)、アリタリア-イタリア航空(ローマ経由)等

羽田空港(約14時間50分〜)からの乗継便
ルフトハンザ・ドイツ航空(ミュンヘン経由)、エールフランス(パリ経由)等

関西国際空港(約14時間35分〜)からの乗継便
ルフトハンザ・ドイツ航空(ミュンヘン経由)、全日空(フランクフルト経由)、エールフランス(パリ経由)、KLMオランダ航空(アムステルダム経由)等

中部国際空港(約14時間50分〜)からの乗継便
ルフトハンザ・ドイツ航空(ミュンヘン経由)、全日空(フランクフルト経由)等

以上は、あくまでも一例で他にも乗継便は沢山あります。料金だけではなく、所要時間をよく調べて検討しましょう。

航空券を購入する際の注意点

航空券を購入する時、価格で選んでしまいがちですが、到着時間を忘れずにチェックしましょう。特に気をつけたいのは、空港への到着が深夜になってしまう場合です。ローマなどの大きな空港では深夜に到着しても、深夜バスやタクシーがあるので市内への移動は可能ですが、荷物の多さから「現地在住の人ではない」と判断した白タクが近寄って来ます。荷物を勝手に運ばれたり「良いホテルを知っている」「夜でも楽しめるところがある」などと言って、人通りの少ない場所へ連れて行かれるケースも報告されています。なるべく、深夜着のフライトは避け、安全な時間帯に到着するようにしましょう。

※各航空会社のフライト本数などは2017年9月現在のスケジュールです。変更することがありますので、各社のホームページで最新状況をご確認下さい。

イタリア国内の交通手段

イタリア国内の交通手段は充実しており、イタリアのほぼ中央に位置する首都ローマを拠点に、フィレンツェ、ベネチア、ナポリ、ミラノなど主要都市へ簡単に移動できます。

鉄道を利用する場合は、イタリアの国鉄(Trenitalia トレニタリア)の路線がイタリア全土をほぼ網羅しています。列車の種類が幾つかあり、代表的なもの以下の通りです。

フレッチャロッサ、フレッチャルジェント:旧ユーロスター・イタリア
フレッチャルジェント:「銀の矢」と呼ばれ、イタリアを代表する高速列車
フレッチャビアンカ:都市間長距離列車で、インテルシティより料金が高い特急列車
インテルシティ:イタリア国内の都市を結ぶ特急列車
ユーロシティ:イタリアの都市と国外の都市を結ぶ国際特急列車
インテルシティ・ノッテ:イタリア国内の都市間を結ぶ夜行列車

年に数回、ストライキが実施されるため、確実な移動をしたい方には、やや不安が残りますが、ストが始まる開始1週間程前にイタリア運輸省からアナウンスがあります。また、イタリアの鉄道は時間通りに来ないことでも有名です。南に行くほど電車が遅れる傾向があり、30分程度の遅延は日常茶飯事と言えます。乗換がある場合は、乗り換え時間に余裕を持たせるようにしましょう。

切符はインターネット予約、自動券売機、窓口などで購入します。イタリアの切符は、原則として切符の有効時間内かつ乗車駅と降車駅の間であれば途中下車が可能です。窓口および現地券売機で購入した切符は、乗車前に必ず駅構内にある自動検札機で刻印します。電車発車後に車掌が検札に回ってきた際、刻印がないと罰金(20~50ユーロ=約2,627〜6,567円)の対象になります。ただし、インターネットで購入したEチケットは刻印が不要です。

移動時間が早く、近隣諸国へのフライトも多い国内線は、イタリアのほぼ全域に渡っており、アリタリア航空の他にもエア・ワン航空、ウィンド・ジェット航空、ブルーエクスプレス航空、イージージェットなどヨーロッパ各国のLCCも充実しています。

中距離・長距離バス(プルマン)は、主要都市と周辺の街を結ぶ中距離バスと、大都市間を結ぶ長距離バスがあり、鉄道が通っていない地方への移動に便利です。Sita(シータ)、SAIS(サイス)、FLIXBUS(フリックスバス)など、地方ごとに各民営バス会社が運行していますが、昨今は安価で移動できるLCCの台頭もあり、都市によって10時間以上も掛かるバスのメリットは薄れつつあります。また、季節によっては運休や減便、料金の変更が生じやすいので、事前に確認しておきましょう。

なお、シチリア島、サルデーニャ島、カプリ島などへの移動には、イタリア各都市からフェリーが出ています。

各都市の交通手段

イタリア各都市の交通手段は、都市によって若干異なりますが、バスやトラム(路面電車)、タクシーなどが一般的です。たとえば、日本人が多い都市、ミラノの公共交通機関には地下鉄、バス、トラムがあり、チケットは共通です。

観光客に人気の高いフィレンツェは、バスとトラム。しかし、トラムは現在のところ、フィレンツェ駅から世界遺産に登録されている旧市街を抜け、郊外の住宅地スカンディッチ方面へ行く路線しかありません。

次に、首都ローマの交通機関について紹介します。

ローマの電車

ローマの電車

ローマには、地下鉄(Metropolitana/メトロポリターナ)があり、現在3路線が運行しています。ローマの玄関口と言われているTermini駅でA線(赤)とB線(青)が交差し、2013年からC線(緑)がPiazza Lodi(ローディ広場)から郊外のMonte Compatri – Pantanoまで一部開通しました。地下鉄の歴史は古く、1955年からありますが、その背景として、ローマ市内は遺跡が多く新路線の開通が困難であることが挙げられています。

運行時間は日曜~木曜は5:30~23:30、金曜と土曜は翌1:30迄で、運行間隔は平日が約5分おき、休日が約7分おきです。ローマの主要交通手段である地下鉄、バス、トラム(路面電車)ともに、ATACが運営しており、チケットは共通で1回券なら1.5ユーロ(約197円)。最初の打刻から100分間有効で、バスとトラムに乗り継ぎが可能です。ただし、地下鉄だけは改札を1回しか通過できません。1回券のほかに24時間券(7ユーロ=約919円)、48時間券(12.5ユーロ=約1,642円)、72時間券(18ユーロ=約2,364円)、7日間券(24ユーロ=約3,152円)など、各種チケットがあります。

乗車券は券売機およびTabacchi(タバッキ=コンビニのような店舗)で購入し、自動改札口に乗車券を入れると、自動刻印されます。車内にはスリが多いため、鞄や貴重品の管理には気を付けましょう。特に混みあった車内は狙われやすく、さらに駅で掲示板などを見ていると、案内を装い近寄って来る人がいますが、案内後に金銭を要求してくることがあるので要注意です。

ローマのバス

ローマのバス

路線バスの種類は、普通、急行、深夜バスの3種類。路線も多く、使いこなせるようになると便利な交通手段です。

切符(1.5ユーロ=約197円)は車内でも購入できますが、事前にTabacchiやキオスク、各地下鉄駅の切符自販機で購入しておくと良いでしょう。主要なバス停には時刻表や電子掲示板があり、到着するバスの番号や時間を確認することができます。

また、バス停では手を横に出し、乗車の意思をドライバーに伝えないと通過してしまいます。バスが停車したら、ドアが3つあるので、前方または後方のドアから乗り、乗車後はバスの中にある打刻機で必ず切符に時間を印字しましょう。目的のバス停に近づいたら、降車ボタンを押し、中央の降車用ドアから下車します。なお、地下鉄同様、バスの中もスリが多いので、空席があればスリ防止のため座席に座った方が良いでしょう。また、路線によっては低所得者層が多く乗車しており、車内でトラブルが発生することもあるため、運転手の目が届きやすい前方に座ることをオススメします。

ローマのトラム(路面電車)

ローマのトラム

ローマ市内はトラム(路面電車)が走行しています。かつてはイタリア国内で最大の路線網を誇っていたトラムですが、近年は廃止が進み、ローマ市内に至っては現在、全部で6路線しかありません。切符の購入方法、刻印方法、乗り方、降り方はバスと同様で、地元住民が1ヶ月ほどバカンスに出掛けてしまう8月など、利用者が少ない時期は運休になることもあります。

ローマのタクシー

ローマのタクシー

ローマ市により、タクシー料金は以下のように統一されています。

◇初乗り料金
平日6:00-22:00 3.00ユーロ(約394円)
日曜・祝日6:00-22:00 4.50ユーロ(約591円)
夜間22:00-6:00  6.50ユーロ(約854円)

◇1時間あたり
27.00ユーロ(約3,546円)

◇1kmあたり
総額11.00ユーロ(約1,445円)までは1kmあたり1.10ユーロ(約144円)
総額13.00ユーロ(約1,707円)までは1kmあたり1.30ユーロ(約171円)
総額13.00ユーロ(約1,707円)からは1kmあたり1.10ユーロ(約144円)

このようにローマのタクシー料金は少し複雑なシステムになっており、また、フィウミチーノ空港(レオナルド・ダ・ヴィンチ空港)とアウレリアヌス城壁間は48.00ユーロ(約6,304円)など一部の区間は固定料金となっていることもあります。

手荷物は1つまでなら無料ですが、2つ目からは35x25x50㎝を超えるサイズの荷物1つにつき1.00ユーロ(約131円)、さらに大型タクシーで乗客が5人以上の場合、1人当たり1.00ユーロ(約131円)、無線タクシーを読んだ場合、3.50ユーロ(約460円)の追加料金が発生します。

乗車は「TAXI」の看板が出ているタクシー乗り場またはホテルやレストランなどから電話で呼びます。正規タクシーの車体は白、ドアにローマ市の市章とタクシー・ライセンス番号が掲示されており、屋根にはTAXIと書かれたサインがあります。流しや客引きをしてくる運転手は白タクで、料金トラブルが多数報告されているので、利用は避けた方が良いでしょう。また、ドアは自分で開閉し、走行開始後にメーターが稼働しているか?を必ず確認します。忘れ物やトラブル対策として支払い時にはレシートをもらい、保管しておきましょう。なお、原則としてチップは不要で、お釣りの端数を渡す程度で問題ありません。

※こちらの記事の日本円の表記は2017年8月のレートで参考として表記しています。為替相場によって現在の金額は変動している可能性がありますので、ご了承下さい。

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