外国人の就職は極めて難しい

スーツの男性

IMF(International Monetary Fund=国際通貨基金)による2017年4月時点の推計によると、イタリアの失業率は11.35%で、2014年の12.64%から徐々に回復傾向にあるものの、日本の3.06%に比べると、遥かに高い数字が続いています。また、職がないイタリアでは一度就職をすると辞めない人が多く、硬直的な労働市場となっており、なかなか「空き」が出ない現状です。そのため、特に若い世代に仕事が回って来ず、15歳~24歳の失業率は44.2%と非常に高い値になっています。

このような背景が長きに渡っているので、日本人を含む外国人の就労は極めて難しい状況です。現地採用を目指すのであれば日系企業で人材の「空き」が出るのを待つか、急増している日本食レストランでの求人を狙うなど、僅かなチャンスを掴まなければなりません。都市別では、日本語を使う仕事の多くはミラノに集中おり、職種としては日本料理店や日本語教師などが比較的就労しやすいと言われています。また、翻訳や通訳の仕事は、残念ながら年々減少しています。

応募条件に載っていないくてもイタリア語は必須

イタリア語のボード

日本人向けの求人は極めて少ないイタリアですが、日本食レストランや日系企業と取引のある企業では、時々、募集が出ています。必須条件はイタリア語、英語、日本語の語学力。しかし、仮にイタリア語が話せなくても、日本と英語がビジネスレベルであれば応募条件として認められることがあります。それでもイタリア語が全く話せないと、イタリア人同僚とのコミュニケーションが円滑に図れないと判断され、採用には至りにくく、イタリアで働くことを目指すならば、やはりイタリア語は絶対条件だと思った方が良いでしょう。現在、イタリア語を学んでいる方は、日常会話だけではなく、ビジネスシーンでも通用する会話力や文章力(ライティング力)など、高いレベルでのイタリア語を身に付けられるように頑張りましょう。また、近年はイタリア語と英語に加えて、中国語やロシア語のスキルがあると優遇されやすい傾向にあります。

なお、イタリアの法律では被雇用者の動労時間が週40時間までと決められています。違反をすると、雇用主は告訴されることもあり、多大の損害賠償を支払わないといけなくなるので、残業を強いられる(または頼まれる)ことは、ほとんどありません。また、イタリア人の年間平均休暇取得日数は26.4日間で世界4位。日本人の平均は9日間なので約3倍は休暇を取得しています。よって、プライベートの時間は充分に確保できると言えるでしょう。

オススメの転職サイトは?

日本から登録や求人検索をすることのできる転職エージェントや求人探しに使えるサイトを幾つか紹介します。

イタリア掲示板
イタリア在住者に向けた現地掲示板。アルバイトを含む求人の他に、物件や学校など様々な情報を確認することができます。

マイナビ転職グローバル
海外で働きたい方へ向けた転職・求人情報を扱うエージェント。現在のところ、マイナビ転職グローバルで、勤務地が海外のうち、イタリアの求人は全体の約0.8%と決して多くはありません。そもそもイタリア国内が高い失業率のため、根気強く探し続けることが重要です!

MixB
イタリアの生活情報掲示板。物件や売買、サークルに関する情報も多く、求人に関しては飲食店を中心に、ほぼ毎日のように募集の書き込みがあります。

他にも、イタリアの仕事を紹介するサイトはありますが、イタリアで働くためには「コネ」も大切。現地の知人を増やすことが、就労の手がかりになるかもしれません!

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