観光目的で90日以内はビザが不要

世界地図とパスポート

イタリアへの入国は、観光などを目的とした90日以内の滞在なら、ビザは免除されます。しかし、6ヶ月以内の期間内で最大90日と決められているため、90日が経過する直前に日本などへ一時帰国し、再びすぐに入国することはできません。また、このルールはイタリアのみならず、シェンゲン協定加盟国共通なので、例えば加盟国であるフランスに90日滞在した後、すぐにイタリアへ入国することはできません。シェンゲン協定加盟国内での滞在期間が90日以内だと覚えておきましょう。

現在のところ、シェンゲン協定加盟国は以下の通りです。
オーストリア、ベルギー、デンマーク、チェコ、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、イタリア、ラトビア、リトアニア、リヒテンシュタイン、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイス。

ロングステイ向きのビザは?

イタリアのレストラン

イタリアで90日を超える滞在の場合には、然るべきビザを取得します。では、イタリアの長期滞在向けのビザは、どのような種類があるのでしょうか?

就労ビザ

イタリアで働く場合には就労ビザが必要です。就労ビザには、被雇用者就労ビザ、自由業就労ビザ、スタートアップ・ビザ等があります。

被雇用者就労ビザは、いわゆる駐在ビザで役職に関わらず全ての給与所得者ならびに研究者が対象になり、ビザを取得するためには、あらかじめ移民統合事務局の許可を取得する必要があります。また、ビザの申請は必ず申請者本人が行い、申請期間は出発の90日前から3週間前迄とされています。

自由業就労ビザは、自営業、弁護士などの士業、社長、社外代表取締役、契約教授などが対象で、スタートアップ・ビザはイタリアで新規事業を始める方が対象です。申請ルールは被雇用者就労ビザと同じで、いずれもパスポートは、ビザ失効日(帰国予定日)より3ヶ月以上の有効期限があり、未使用の査証ページが2ページ以上必要です。

なお、イタリアのビザは必要書類も含めて、制度や運用が頻繁に変更されるため、大使館のページなどで最新情報をチェックして下さい。

イタリア大使館ビザに関するページはコチラ

就学ビザ

イタリアで就学するためにも、ビザが必要です。

就学ビザは、大学・音楽院・美術大学留学用就学ビザ、大学院留学用就学ビザ、交換留学用就学ビザ、18歳未満の交換留学用就学ビザ、語学留学用就学ビザ、職業訓練校留学用就学ビザ、研究ビザなどに分かれており、それぞれ異なる条件があります。

たとえば大学・音楽院・美術大学留学用就学ビザを申請する場合は、必ず出願は在東京イタリア文化会館を通して行い、大学院留学用就学ビザや語学留学用ビザ、職業訓練校留学用就学ビザは自分で直接、出願します。

こちらに関しても、就労ビザと同様で必要書類も含めて、制度や運用が頻繁に変更されるため、大使館のページなどで最新情報をチェックしましょう。

イタリア大使館ビザに関するページはコチラ

リタイアメントビザ

イタリアではリタイアメントビザの用意があります。年齢は不問ですが、就労は一切不可とされているため、現地で生活できるだけの資金力を証明することが必要です。しかし、具体的な金額の規定は設けられておらず、その代わりに、入国後にイタリア国内で住居を購入することが条件とされています。また、イタリア大使館の査証ページには、リタイアメントビザに関する記載はありません。個別の審査が行われるため、リタイアメントビザを希望する方は、記入したビザ申請用紙タイプDを持参し、イタリア大使館で相談をします(要予約)。

その他のビザ

その他に長期滞在者の配偶者やお子さんのために、家族ビザがあります。家族ビザを取得するには、あらかじめ移民統合事務局の許可を取得する必要があるので注意しましょう。

ビザに関する注意

ビザのルールは頻繁に変わります。同様に入国に関するルールも予告なく変わることもあるので、渡航をお考えの方は必ず直前に大使館などのページから情報を取得するようにして下さい。また、ビザは申請から発給まで時間を費やすことがあります。さらに、ビザに必要な書類を揃えるだけでも、想定以上の時間を要することが多いため、スケジュールはなるべく前倒し気味に進めることを意識しましょう。

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