物件探しはネットや不動産会社で

韓国の物件

韓国で物件を探す際は、インターネットか不動産会社を利用する方法が一般的です。物件探し自体は日本とほぼ変わらない流れで、日本語対応のネット情報や不動産会社も多いため割愛しますが、知っておきたい点として、韓国には3つの契約パターンが存在します。

◆チョンセ契約
日本には存在しない韓国独特の契約方法で、入居時には不動産売買価格の80~90%程度(ケースによって異なります)の保証金を家主に預託することで、契約期間中は家賃を支払う必要がありません。注意すべきポイントは保証金の金額が高額になること。家賃の80~90%ではなく、売買価格の80~90%なので、1億ウォン程度(1,000万円)必要になることもあります。しかし、原則として退去時には全額返還され、礼金のような制度もないので非常に人気のある契約形態です。家主は預託された保証金を自由に運用することができ、万が一、家主がお金を戻せなくなった場合は、その物件を競売することでお金を戻します。そのような契約(法務士によるチョンセ権設定)をしっかりと結ぶことが重要なので、チョンセ契約を行いたい時は、日系または日本語対応の不動産会社などを介して、確実な契約をすることが望ましいでしょう。

◆ウォルセ契約
日本の賃貸契約とほぼ同じで保証金を預けて、それとは別に毎月の家賃を支払います。韓国在住の日本人の多くは、この契約をしています。保証金は物件によって異なりますが、家賃の10~20倍の金額で、退去時には全額返金されます。また、保証金が用意できない場合は、保証金の金額を下げて、月々の家賃を上げる方法もあります。しかし、トータルで考えると、保証金は最後に返金されても、家賃は戻らないため、月々の保証金は下げない方が、結果として損にはなりません。

◆レント契約
あまり一般的な方法ではありませんが、外国人が多く居住している梨泰院などで使われています。この契約では、保証金の預託がない代わりに、契約期間の家賃を一括で前払いします。保証金返還に伴うリスクがなく、家具・家電付きの物件が多いため、長期滞在者には好まれていますが、レント契約に対応している家主が少なく、エリアや物件が限られることもあります。なお、レント契約では賃貸期間が半年未満でも対応してもらえることが多いので、そこまで長期ではない期間の滞在を予定している方は検討してみると良いでしょう。

アパートに住む

韓国のアパート

韓国のアパートとは、日本で言う分譲マンションに該当し、ほとんどが3LD以上の広い部屋になっています。韓国で暮らす駐在員の多くがアパートで暮らしており、例えばソウルでは人口の約60%がアパートに住んでいると言われるほど、アパートの数は豊富で、賃貸物件も数多く出回っています。

アパートの多くはスーパーや銀行、学校など生活の利便性に優れた場所に位置し、24時間体制で警備員が配置されているため、セキュリティ面でも問題ありません。

ビラに住む

韓国の風景

日本のアパートのような低層建物の物件を、韓国ではビラと言います。建物自体は5階建て以下で、ワンルームや1DKなど単身用の部屋がメインになっています。家賃や管理費が安く、出費を抑えることはできますが、警備員が駐在しておらず、騒音やセキュリティの面でも不安は残ります。しかし、近年はセキュリティを充実させた高級タイプのビラも増えており、なかにはアパートよりも家賃が高い物件もあります。

オフィステルに住む

部屋の内観

日本では六本木ヒルズやミッドタウンなど、一つのビルにオフィスと住居が混在している建物を、韓国ではオフィステルと言います。主に高層ビルで、ワンルームや1LDKの部屋が大半です。アパートより広さがないため、家賃は多少抑えられますが、ほとんどの場合、管理費はアパートより高く設定されています。オフィスが入居しているので、セキュリティ面でも問題がなく、地下や1階にはスーパーやレストラン、カフェなどが入店しており、地下鉄やバス停が近いなど、立地面でも優れています。

その他の物件

都市部では一軒家の数が年々減少しています。また、韓国は国土面積が決して広くはないため、一軒家の価格は高く、なおかつ家の管理も容易ではないことから、韓国の人にとっても住居は年々アパートなどの集合住宅に変わっています。よって、在住日本人でも一軒家に住んでいる人はほとんどおらず、賃貸情報もあまり多くないので、どうしても一軒家が良い人は根気強く探さないと難しいでしょう。

ホテル式のサービスを備えた物件はレジデンスと呼ばれます。建物もホテルのようで、施設やサービスが充実しています。セキュリティ面でも安心で費用もホテルより安い場合が多いですが、一日単位で料金が発生することが多いため、長期滞在よりは短期滞在に向いています。住居が決まるまでの一時的な滞在先としては良いでしょう。

留学をする方は、学校の近くに寮(コシウォン)が用意されていることもあります。特に大学が多いエリアに多く、ほとんどの場合で個室を利用することができます(キッチンやシャワー、トイレは共有です)。費用が安く、学校以外でも現地や海外の学生と交流することができるなど、寮ならではのメリットがある一方、プライバシーが完全に確保できるとは言えない等、デメリットも存在します。

日本人向けの不動産会社を利用する

韓国には現地での物件探しをサポートしてくれる日系の不動産会社が沢山あります。多くの国では、首都(または第一都市)や日本人街のある都市に日系の不動産会社が集中しがちですが、韓国では様々な都市で見つけることができるため、言葉に不安のある方やチョンセ契約で借りたい方はサポートを受けた方が良いでしょう。

※こちらの記事の日本円の表記は2017年9月のレートで参考として表記しています。為替相場によって現在の金額は変動している可能性がありますので、ご了承下さい

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