軽犯罪や「ぼったくり」に要注意

韓国の風景

世界各国の犯罪発生件数と比較をしても、韓国の治安は良好です。感覚としては、首都のソウルは東京と同程度と言われており、他の都市になると、さらに治安は良くなる傾向にあります。それでも、夜間の単独行動などは控えた方が賢明で、特に女性が単独で行動する際は注意をした方が良いでしょう。

韓国で最も多い犯罪は窃盗。観光地や繁華街では、スリや置き引きが横行しています。また、地下鉄では複数犯がターゲットを取り囲み、スリを行うことが多いので、荷物や貴重品の管理には気を付けましょう。さらに、韓国で数多く報告されているのが「ぼったくり」です。値札が付いている店では安心して買い物をすることができますが、ローカル市場など値札のない場所では、倍以上の価格で売り付けてくることもあります。同様にタクシーでぼったくりを行うドライバーもいるので、韓国語が話せない方は、模範タクシーなど安全なタクシーを利用すると良いでしょう。

なお、犯罪ではありませんが、韓国では独立記念日などにデモが起こることがあります。反日感情が高まる日でもあるので、デモらしき集団を見かけた場合は、どのような内容でも決して近寄らず、興味本位で刺激をしないように気を付けましょう。

韓国国内の犯罪に関するデータ

まずは、グラフをご覧下さい。国連の統計局による韓国国内の犯罪データです。イメージを掴みやすくするために日本のデータも併記します。

殺人件数 暴行件数 誘拐件数 窃盗件数 強盗件数 性的暴行件数
韓国 2014 0.7 100.4 0.4  531.7 3.2 42.0
日本 2014 0.3 21.0 0.2 356.2 2.4 6.8

※単位は10万人あたりの人数
データ参照元:国際連合世界統計年鑑 NR=報告・データなし

特に女性が気を付けた方が良いこと

韓国では殺人や誘拐など、重大事件はあまり多く発生していません。また、件数別では窃盗が多いですが、ヨーロッパやアメリカに比べるとはるかに少なく、必要最低限の注意を怠らずにいれば、概ね安心だと言えるでしょう。

一方、ヨーロッパ並みの数字になっているが、性的暴行事件。発生件数は日本の6倍以上になります。親しくなった(と思った)韓国人男性と飲みに行ったり、クラブに行ったりして、その後、男性の部屋やホテルなどで暴行されてしまうケースが報告されています。また、チムジルバン(入浴施設)で仮眠中に身体を触られた、マッサージの最中に説明と異なる猥褻(わいせつ)なマッサージをされた等のトラブルも少なくありません。

なお、日本人をはじめとした外国人を相手に医療免許を持たないままアートメイクを行っていたとして、ソウルの明洞一体の入れ墨(タトゥー)施術者などが大量に検挙される事件がありました。このような施設は衛生的とは言い難く、その後に起きた副作用などの処置もできないため、利用をしないように警察が呼びかけを行っています。同様に整形手術に関するトラブルも多く報告されているので、料金などで安易に判断せず、しっかりとした知識を身に付けてから検討しましょう。

交通事故も多い

韓国ではソウルなどの都市部で渋滞が激しく、さらに、交通ルールを守らないドライバーや歩行者が多いため、運転には細心の注意が必要です。また、自身が歩行者であっても、信号を守らない車両、減速しない車両など、危険を感じる瞬間は決して少なくありません。

そのため、交通事故の発生率は非常に高く、2015年の統計では、交通事故による死亡者数が年間4,621人でした。日本は4,117人だったので、数だけ比べると同等に感じますが、人口比に換算すると日本の約3倍にもなり、駐在員の運転を認めていない日系企業が多数あります。

なお、犯罪とは異なりますが、韓国では軍事的侵略や天災事変による被害を防ぐことを目的として、定期的に「民防衛」と呼ばれる訓練が行われています。通常は午後2時から行われ、街中でサイレンが響き、通行人は建物の地下へ避難し、運転中であっても停車をして地下へ避難をしなければなりません。朝鮮半島の情勢に関わらず、たびたび行われる訓練なので、有事の際のために、退避行動を把握しておきましょう。

韓国で事件に巻き込まれたら

韓国の風景

韓国に限らず、どこの国でも身の安全を第一に考えて行動することが鉄則です。例えば、ひったくりに遭った場合、奪われた金品を奪い返そうとするのではなく、自分の命を最優先に考え、安全な場所へ身を移すようにしましょう。奪われた物が返って来ることはありませんが、海外旅行保険などに加入していると、後に保険金を請求できることもあります。請求の際、多くの保険会社では現地の警察によって作成された証明書が必要になります。どのような書類が必要で、どのタイミングで申請を行うのか?保険に加入する時は細かいことまでチェックをしておきましょう。

韓国国内での主な緊急連絡先一覧

韓国国内での主な緊急連絡先を記載します。都市によって電話番号や連絡先の大使館・領事館が異なる場合があるので、住むエリアが決まったら必ず緊急連絡先を確認し、何かあった際に直ちに連絡できるよう、メモなどを残しておきましょう。

◆警察 112
◆救急車 119
◆消防 119
◆韓国観光公社観光苦情申告センター 1330
◆在大韓民国日本国大使館 02-2170-5200
◆在大韓民国日本国大使館 領事部 02-739-7400
◆在釜山日本国総領事館 051- 465-5101(5102~5106)
◆在済州日本国総領事館 064- 710-9500

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