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日本からフランスへの行き方:各社から直行便
日本からフランスへの直行便は東京(成田・羽田)と大阪から複数の航空会社が毎日運航しています。行き先はパリのみで、他の都市へ行きたい場合は、パリもしくは第三国を経由して行きます。なお、日本国内の他の都市からパリへ行きたい場合は、東京(成田・羽田)や大阪、または第三国を経由します。
パリへの直行便を利用した場合、所要時間は約12時間30分~12時間45分程度。その他の都市へ行く場合は、乗り継ぎ時間もあるため、14時間以上を目安としましょう。
経由地の一例を挙げると、マルセイユの場合はパリの他に、ミュンヘン、フランクフルト、デュッセルドルフ、ロンドンなど複数の経由地があり、所要時間は乗り継ぎ先の待ち時間によっても異なりますが、約15時間。同様に、リヨンはパリの他に、アムステルダム、チューリッヒ、イスタンブール、ドバイなどがあり、所要時間は約14時間~17時間。出発空港や乗り継ぎ空港によって大きな差があります。
日本からパリへの行き方
日本からパリへの直行便は現在のところ東京(成田・羽田)と関西国際空港から就航しています。成田空港からは、エールフランスに日本航空が毎日(所要時間は約12時間30分)、羽田空港からはエールフランス、日本航空、全日空が毎日(所要時間は約12時間45分)、関西国際空港からはエールフランスが週に5便(所要時間は約12時間35分)を運行しています。
その他の都市からは、東京(成田・羽田)もしくは関西国際空港から直行便を利用するか、第三国経由で向かいます。パリはヨーロッパのビジネス拠点であり、さらに世界を代表する観光都市でもあるため、パリ行きのフライトはほとんどの国であり、経由地に困ることはないでしょう。
また、便によってはアメリカを経由することもありますが、アメリカは乗り換えだけでも入国審査がありESTAの登録が必要です。登録を行っていないと、アメリカへ入国できず、乗り換えも認められないので注意しましょう。
航空券を購入する際の注意点
航空券を購入する時、価格で選んでしまいがちですが、到着時間を忘れずにチェックしましょう。特に気をつけたいのは、空港への到着が深夜になってしまう場合です。なかでも、シャルル・ド・ゴール空港からパリ市内へ向かう途中の高速道路では強盗事件が頻繁に起きています。被害者は女性が多く、空港から尾行されている可能性が高い、と報道されています。女性が一人でパリを訪れる際は、なるべく公共交通機関が動いている間に到着するようにしましょう。
※各航空会社のフライト本数などは2017年9月現在のスケジュールです。変更することがありますので、各社のホームページで最新状況をご確認下さい。
フランス国内の交通手段
フランス国内の移動は、飛行機の国内線、鉄道、長距離バスなど複数の交通手段から選ぶことが可能です。
国内線のフライトは、エールフランスやルフトハンザ・ドイツ航空、ブリティッシュ・エアウェイズなどの国際キャリアに加え、EasyjetなどのLCCも充実しています。主要都市を結んでいるため、パリからフランス本土なら、だいたいとこでも1時間半程度あれば移動が可能で、移動時間の短縮に有効です。しかし、パリ市内から空港までの移動時間(約45分)を踏まえると、フランス全土に発達している高速鉄道(TGV)の方が早いこともあります。
鉄道は、フランス国鉄(SNCF)の一社運営で、高速鉄道(TGV)が有名です。主要都市にネットワークがあり、安くて速いため非常に便利な移動方法ですが、ストが多いことが難点。ストは予告をしてから突入する場合と、予告なく起きる場合があります。
長距離バスは、リーズナブルな運賃と飛行機や鉄道が網羅していない田舎町までネットワークがあることが魅力的。2015年にバス路線の自由化があり、様々なバス会社が運営しています。なかでも、ドイツから参入した長距離バスのFlixBusは、フランス各都市間だけではなく、イタリア、オーストリア、オランダ、クロアチア、スペイン、イギリスなど、約20ヵ国・1000都市を結び、車内トイレや無料Wifiも完備されているなど、設備面も充実しているため、非常に高い人気を誇っています。
各都市の交通手段
パリに次いでフランス第2の都市であるリヨンはフランスの南東部に位置し、多くのフランス系銀行の本店や国際刑事警察機構(インターポール)の本部が置かれています。フランス国鉄(SNCF)の高速鉄道TGVが、最初に開通した都市の一つでもあるリヨンの市内公共交通機関は、 TCL(テ・セ・エル)が、メトロ、トラム、バス、ケーブルカーを運行しており、共通切符での乗車が可能です。
マルセイユは、地中海に面したフランス最大の湾岸都市で、フランス第3の大都市。市内交通機関はメトロ、トラム、バスが主流で、観光シーズン(4月~12月)になると、旧港(Old Port)と山上のノートルダム・ド・ラ・ギャルド・バシリカ聖堂間を観光列車(Tourist Trains)が運行します。
パリでは電車(地下鉄含む)、トラム、路線バス、水上バスなどが主流です。
パリの電車
大都会のパリは、東京23区より小さく山手線の内側の面積に、14本のメトロ(地下鉄)と複数のRER(高速郊外鉄道)、郊外まで伸びる8本のトラム(路面電車)が運行しています。「チケ(Ticket)」と呼ばれる切符は、バスでも共通で利用することができ、RERでパリ市外に出ると距離別運賃が別途加算されます。
基本運賃はパリ市内を中心に、ゾーン1から6まで距離別によって分けられており、1日券や回数券、パリ市内およびゾーン1~5までが乗り放題となるICカードNAVIGO(年間、月間、週間の3種類)が用意されています。
注意点としては、一般的にRERはあまり治安が良くないと言われており、特に早朝や夜遅くになると、危険度が増すので気を付けましょう。
パリのバス
パリのバスは、RATP(パリ交通営公団)のシンボルカラーでもある薄い緑で車体が統一されています。パリ市内を走っているバスには2桁の路線番号が付いており、膨大な数の路線数があるため、必ず路線番号を確認してから乗車しましょう。
道路の混雑状況によっては、目的地までの到着時間が読めないなど、デメリットもありますが、移動中にパリの美しい街並みやセーヌ河沿いの景色を車窓から眺めることができます。なお、平日の昼間は10分~15分間隔で運行しており、土日や夕方以降は本数が減ってしまいます。また、運行時間は路線によって異なるものの、多くの路線で始発が5時半~6時頃、最終は23時半~24時頃となっています。さらに一部区間では、夜間に深夜バス(Noctilien)も運行しています。
チケットは、乗車時に運転手から購入すると2ユーロ(約263円)ですが、あらかじめメトロやRERの駅、カフェやタバコ屋で購入できるTicket t+だと1.8ユーロ(約236円)と、やや割安です。
パリの水上バス
セーヌ川、マルヌ川を運航する水上バス、ヴォゲオは、オステルリッツ駅と郊外のメゾン・アルフォールを所要時間、約40分で結んでいます。運航時間は朝7:00~夜20:30(土日は朝10:00~夜20:00)で、運航間隔は30分。座席数は約30席ですが、最大で70名まで乗船が可能です。運賃は片道3ユーロ(約394円)。セーヌ川で運航されている観光目的の遊覧船とは異なり、通勤や通学など現地の人々の生活の足となっています。
パリのタクシー
パリのタクシーは日本と比べるとリーズナブルです。認可のあるタクシーには車体の上に「Taxis Parisiens」のランプが点灯し、空車の場合は緑、他のお客さんが乗車中は赤になります。また、時間などによって複数の料金体系に分かれているパリでは、タクシーランプの下にA、B、Cの小さなランプが付いており、それによって現在の料金帯を表しています。
■パリ市内タクシー料金
初乗り料金:2.6ユーロ(約341円)
A料金:1.06ユーロ(約139円)/km 月~土10~17時
B料金:1.3ユーロ(約171円)/km 月~土17~10時、日曜7~24時、祝日0~24時、郊外7~19時
C料金:1.58ユーロ(約208円)/km 日曜0~7時、郊外19~7時
また、最低料金は7ユーロ(約919円)と決まっており、たとえ料金が7ユーロ以下でも、7ユーロを支払います。さらに追加料金として5人以上の多数乗車の際は、5人目から1人につき4ユーロ(約525円)、トランク利用時に2つ以上の大きな荷物がある場合は、2つ目から1つにつき1ユーロ(約131円)が発生します。なお、原則としてチップは不要ですが、サービスが良かった時などは料金の5%~10%を目安としましょう。
支払いの際の注意点ですが、料金メーターの表示が独特で、例えば20.5ユーロの場合は「020.50」、31.8ユーロの場合は「031.80」、10ユーロの場合は「010.00」のように、ユーロ部分を3桁表記、小数点以下を2桁表記にしているので、金額を間違えないように気を付けましょう。
なお、空港⇔パリ市内間のタクシーは2016年3月から固定料金制度が導入されています。料金は渋滞や利用時間帯に関わらず均一で、スーツケースなど大きな荷物の追加料金も不要です。パリ市内の行き先(または乗車場所)により料金は2種類。ただし、タクシーを呼び出した際は規定の料金(4ユーロ程度)が掛かります。以下、固定料金の詳細です。
◆シャルル・ド・ゴール空港⇔パリ市内のタクシー固定料金
シャルル・ド・ゴール空港⇔パリ右岸 50ユーロ
シャルル・ド・ゴール空港⇔パリ左岸 55ユーロ
◆オルリー空港⇔パリ市内のタクシー固定料金
オルリー空港⇔パリ右岸 35ユーロ
オルリー空港⇔パリ左岸 30ユーロ
※パリ右岸はパリ市内セーヌ川より北のエリア(パリ1区、2区、3区、4区、8区、9区、10区、11区、12区、16区、17区、18区、19区、20区)、左岸はパリ市内セーヌ川より南のエリア(パリ5区、6区、7区、13区、14区、15区)です。
※こちらの記事の日本円の表記は2017年8月のレートで参考として表記しています。為替相場によって現在の金額は変動している可能性がありますので、ご了承下さい。