現地企業での就労にはフランス語が必須

フランスの風景

フランスの法律では、週35時間の労働制に加えて、年次有給休暇制度は一般的に5週間もあります。これは、1936年に2週間の有給休暇制度が採用されてから、1956年に3週間、1969年には4週間と徐々に増えたもので、現在の5週間になったのは1982年でした。よって、年間5週間の有給を取得することができますが、取得日数は前年度の6月1日から当年度の5月31日までの勤務期間に準じて計算する仕組みになっています。ただし、業務内容や会社によって取得期間は異なることもあります。

フランスは日本以上に学歴を重んじる傾向にあり、何ができるのか?と言うことよりも、どこで何を習ったのか?どんな資格を取得しているのか?が重視されます。そのため、高学歴や高職歴の人以外は、現地の一般企業に就職することが非常に困難と言えるでしょう。また、現地の企業に就職するのであれば、フランス語の語学力は必要最低条件。コミュニケーションが取れるレベルでOKの企業もありますが、ビジネスレベルでのフランス語能力を求めている会社が多いことも覚えておきましょう。なお、英語ができるとプラスになりますが、現地企業において絶対条件ではありません。

2017年4月時点のIMF(International Monetary Fund)推計によると、フランスの失業率は9.64%で日本の3.06%の3倍以上。そのため、現地企業よりは日系企業または日本人向けサービスの方が就職しやすいでしょう。比較的、求人が多い職種は板前や寿司職人などの日本料理店、旅行関係、またアルバイトになることも多いですが、日本人の駐在員家族から、日本人ベビーシッターの要望も増えています。これらの職種なら、フランス語ができなくても働けることもあります。

フランスの求人の探し方

フランスの風景

フランスで仕事を探す方法は大きく分けて3つあります。
1つは日本食のスーパー、日本人会にある掲示板をチェックすること。基本的に物件情報やサークル情報など、日本人に向けた情報が掲載されていますが、日本人向けの求人を紹介していることもあります。数はあまり多くなく、すぐに埋まってしまうことも多いため、こまめに確認してみましょう。

フランス人の間で一般的な方法は、興味のある会社やお店などに直接、履歴書を持参あるいは郵送する方法です。持参をすれば、オーナーと直接話すことができるので、好印象を与えることができますが、当然ながら日系を除けば、フランス語での会話になるため、フランス語ができる人向けの方法です。なお、履歴書は基本的に自由形式なので、名前・住所・連絡先・職歴・学歴・言語・資格・自己PRなどをフランス語で簡潔に記載します。日本の履歴書と違って、学歴は最終学歴だけで構いません。また、絶対ではありませんが、日本の履歴書と同じく上部に写真を貼ると好印象でしょう。

移住前の日本人が就職先を探す方法として、最も有効なのは、やはりインターネットの利用でしょう。対応言語がフランス語のみの現地企業もありますが、日本語での応募が可能な日系転職サイトも数多くあります。

オススメの転職サイトは?

日本から登録や求人検索をすることのできる転職エージェントや求人探しに使えるサイトを幾つか紹介します。

ovni(オヴニー)
フランスと日本をつなぐフリーペーパーのネット版。求人の他に、賃貸やイベントなどフランスの生活に密着した情報を共有しています。

MixB
フランスのニュースや賃貸、グルメ、エンタメなどフランスの情報を網羅しているサイト。求人ページは飲食店が多めで、なかには語学力不問の募集もあります。

キャリアコネクションズ
ドイツのデュッセルドルフと日本を拠点に、フランスをはじめとするヨーロッパ各都市や日本の求人紹介を行っています。事務所はパリにもアリ!

他にも、フランスの仕事を紹介するサイトは多数あり、エージェントだけではなく個人サイトからも情報を得られることが多いので、時間を掛けてチェックしてみましょう。

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