時差が小さく移動時間も短い
海外移住やロングステイを計画している段階では、一時帰国のことまで視野に入れて検討する人は少ないでしょう。しかし、仕事のトラブルや家族の問題など、さまざまな事情で一時帰国をしなければならない状況が決してないとは言い切れません。
海外から日本へ帰る時、一般的には飛行機を利用しますが、満席で航空券が手配できないこともあれば、飛行時間が長く緊急の出来事に対して間に合わないこともあるでしょう。しかし、台湾は日本への直行便が多く、さらに東京や大阪だけではなく各都市への直行便があるため、有事の際でも安心です。また、飛行時間も4時間程度と短く、LCCを利用すればチケット代も安く抑えられます。
いつでもすぐに帰ることができる環境は移住中の安心感にも繋がり簡単に行き来できるメリットを充分に感じられるでしょう。また、時差が1時間しかなく、サマータイムも導入されていないので、日本の家族や知人へ連絡を取りやすいことも高ポイントと言えます。
安心でリーズナブルな医療
海外で暮らすうえで、大きな気掛かりとなる医療の問題。病気やケガは、いつだって突然です。医療設備や医療システムが整っていない国では医療そのものに不安が残り、さらに医療費が高額な国では民間の保険料も高くなりがちです。また、ホームドクター制など日本と医療システムが異なる国では登録など面倒な手続きが多く、その仕組みに慣れるまでに時間を要します。
しかし、台湾は医療レベルが高く、医療システムも日本とほぼ変わりません。さらに医療費もリーズナブルなので安心して医療機関を受診することができます。また、台湾では保険制度も整っています。
なお、ワーキングホリデービザあるいはリタイアメントビザ(退職者ビザ)で台湾に滞在する場合は、それぞれ滞在期間中をカバーする海外旅行保険への加入が義務付けられています。クレジットカード付帯の保険だけでは認められておらず、申請時に保険加入を証明する書類が必要なので、必ず加入してからビザの申請を行いましょう。
都市間移動はバスでラクラク
台湾は交通網が発達しており、さまざまな手段で都市間を移動することができますが、面積が九州よりやや小さい島なので、一般的には高速バスが利用されています。
たとえば台湾北部にある台北と台湾南部にある中心都市・高雄への移動を主要な交通網で比べてみると、新幹線は約1時間40分と早く、1日40~50本あるので、時間と本数は申し分ないですが、運賃が1,630元(約6,080円)と割高。台鉄の特急は最速で約4時間30分で到着し、運賃は845元(約3,150円)ですが、1日に20本程度しかないので、必ず座れるとは限らず、時間帯によっては非常に混雑しています。
一方、高速バスは様々な会社が運行しているため、多い時には1日90本もあり、運賃も500元(約1,870円)程度。ただし、バスによって料金が異なるので、もっと安い場合もあれば高い場合もあります。それでも、台鉄の特急より高くなることはなく、所要時間も5時間程度(道路の混雑状況によって変わります)。圧倒的に安くて便利なので、台湾の人々は主にバスを利用して移動します。
さらに、日本人がイメージする高速バスと異なり、台湾の高速バスは座席が広々としています。リクライニングにも対応しているので、ゆったり座りながら快適な移動が可能です。また、車内wifiやコンセントだけではなく、アメニティや座席専用のテレビなどサービス面でも充実しています。
なお、高速バスの乗り場は、都市ごとに複数ありますが、駅などから近い場所にバスターミナルがあることが多く、チケットの購入方法も行き先を伝えて代金を支払うだけなので簡単です。現地の言葉が分からなくても、行き先と希望する乗車時間を紙に書いて渡せば対応してもらえるので、特に困ることはないでしょう。