物件探しはインターネットか不動産会社を利用

ドイツの風景

ドイツで物件を探す際は、インターネットか不動産会社を利用する方法が一般的です。インターネットを利用する場合は、一般的な物件情報だけではなく、ルームシェアを探すこともできます。ドイツではヴェーゲー(WG)と呼ばれるシャアハウスが非常に多く、学生や若い単身者だけではなく、会社員やカップル・夫婦、または家族連れなど、様々な方がシェアハウスを利用しており、なかにはオフィスと住居を共同で利用している物件もあります。

シェアハウスの形態は様々で、1つの個室をシェアするタイプや、個室を1人(または1組)が利用し、キッチンやトイレ、シャワーなどを共有で利用するタイプもあります。特に後者のタイプはプライベート空間を確保することができ、なおかつ家賃も安く、必要な家具や家電、wifi環境まで整っているため、初期費用を抑えられるメリットがあります。さらにシェアハウスは物件数も多いので、簡単に見つけることができるでしょう。

一方、アパートを探す時にはインターネットの他に不動産会社を利用することもできます。一般的には敷金(目安として家賃の2ヶ月分=WGでも必要)の他に仲介手数料が発生することもあります。他にも物件探しをサポートする会社を利用する方法や、現地在住の知人に問い合わせてみる方法、日本人向けの掲示板を利用する方法などもあります。

なお、ドイツでは郊外を除き、一軒家は非常に少なく、ドイツ人でさえ条件に合った一軒家を探すことは難しいと言われています。どうしても一軒家を探したい方は、時間が掛かることを覚悟しておきましょう。

アパートに住む

ドイツのアパート

ドイツでは、日本で言うところのマンションも含めて集合住宅をアパートと呼びます。都市や立地、状態などによって相場は大幅に異なりますが、たとえばベルリンでは単身向け物件の平均家賃が500~600ユーロ(約66,000円~79,000円)前後で、もちろん広さなどによって、1,000ユーロ以上の物件もあれば、400ユーロを下回る物件もあります。

また、ヴァルム(ヴァルムミーテ)は家賃の中に光熱費が含まれていることを意味し、カルト(カルトミーテ)は光熱費が含まれていません。よって、カルトの場合は家賃をオーナーに支払う他に、水道光熱費を各自で支払う必要があります。

さらにネーベンコステン(あるいはベトリープスコステン)と呼ばれる共益費も支払うことが一般的で、ゴミの回収に掛かる費用や共有スペースの掃除、雪掻きなどの経費に充てられます。

ほとんどのアパートでは、家具や家電が備え付けられていますが、物件によるところが大きいので、入居前までに確認しておきましょう。同様に確認しておきたいポイントが契約期間。不動産会社を介して契約を行う場合、原則として2年契約であることが多く、解約に関しては不動産会社を介す、介さないに関わらず、退去の3ヶ月前までに書面で通知することが法律によって定められています。書面が届いていない等のトラブルが起きないように必ず書留で送付をしましょう。

気を付けたい賃貸契約詐欺

契約書

ドイツで物件探しを行う際に、気を付けたいことが賃貸契約に関する詐欺です。

在住日本人の方もブログで注意喚起を行っており、特に物件が見つからず焦っている時は注意が必要です。この手の詐欺の多くは賃貸契約を結ぶ前に、海外送金での振り込みを依頼します。オーナーがドイツ人とは限らず、他国の方の場合、海外送金を行う可能性もありますが、契約前に家賃の振込を要求したり、部屋の内見希望を申し出ると、先にデポジットを支払うことを請求するので要注意。

ドイツに到着したばかりだと、どのフローが正しいのか?を把握できず、文化の違いだと思い従ってしまいそうになりますが、怪しいな?大丈夫かな?と思った時は、振り込みを急がずに、内見した後で検討する旨を伝えましょう。

ただし、ドイツではオーナーの方が立場的に強く、失礼な物言いをしてしまうと、それだけで却下されてしまうことがあります。また、物件数があまり多くなく「時間が勝負」のような側面もあるため、迷っているうちに埋まってしまうことも珍しくありません。海外生活なので判断に迷いが生じ、冷静になって考えると怪しいことにも気が付かなくなってしまうので、直接やり取りを行う際は慎重に契約まで進めましょう。

日本人向けの不動産会社を利用する

上記のような詐欺やドイツ語での契約など、海外でのトラブルに巻き込まれないためにも、日系または日本語で対応をしてくれる不動産会社を利用する方法も一つの手段です。

ドイツには現地での物件探しをサポートしてくれる日系の不動産会社が幾つかあります。日本人が多いエリアに集中していますが、不動産会社によっては離れた都市の物件を探してくれることもあります。

日本語を話せるスタッフによる物件紹介は言葉の不安がなく安心でき、また、入居中の不具合にも対応してくれることがあるため非常に心強いでしょう。なお、不動産会社によっては、家具が付いていない物件に入居した際、家具のセットアップサポートをしてくれる会社もあります。

※こちらの記事の日本円の表記は2017年8月のレートで参考として表記しています。為替相場によって現在の金額は変動している可能性がありますので、ご了承下さい。

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