空き巣などの軽犯罪に要注意

イギリス風景

イギリスの治安は他のヨーロッパの国と比べて決して悪くありません。日本人も沢山暮らしており、多くの方がブログなどで「治安は概ね良好だと伝えています。

しかし、それと同時に忠告をしているポイントもあり、それがスリや置き引きなどの軽犯罪で、なかでも空き巣に対して言及している方が多く見受けられます。実際に空き巣の被害に遭われた日本人の方は、自宅の全ての窓を最新のセキュリティ・システムに変えたそうです。

スリや置き引きに次いで、空き巣や自宅への不法侵入が多いイギリスでは、玄関の扉だけではなく窓にまで鍵穴があり、外出時はもちろんのこと、日常的にも施錠を心がけています。また、空き巣の多くは窓ガラスを割って侵入するため、二重ガラスの窓を利用することや、防犯カメラ(ダミーでも犯罪抑止効果はある)、防犯ブザーを設置するなど各自で対策を行いましょう。

また、自転車やバイクなども外に停めておくと簡単に盗まれてしまうため、イギリスでは家の中にしまう方が多く、同様に車上荒らしも頻繁に起きているので、車を離れる際には携帯や財布、時計などを置き忘れないようにしましょう。

イギリス国内の犯罪に関するデータ

まずは、グラフをご覧下さい。国連の統計局によるイギリス国内の犯罪データです。イメージを掴みやすくするために日本のデータも併記します。

殺人件数 暴行件数 誘拐件数 窃盗件数 強盗件数 性的暴行件数
イギリス 2013 0.9 564.6 3.0 2329.6 101.5 99.3
日本 2014 0.3 21.0 0.2 356.2 2.4 6.8

※単位は10万人あたりの人数
データ参照元:国際連合世界統計年鑑 NR=報告・データなし

多い犯罪は暴行と窃盗

各項目ともイギリスの犯罪発生率は日本を上回っています。殺人件数は日本の3倍ですが、これは他国と比べると、決して高い数字ではありません。しかし、暴行件数は日本の約27倍、窃盗件数は日本の6.5倍、強盗件数は日本の約42倍と高い数字です。

件数別では、窃盗が突出しており、スリや置き引き、空き巣などには注意が必要です。特にロンドンでは「リュックを背負っているとスリに遭う確率が高まる」と言われるほどなので、所持品は必ず目の届く範囲で管理できるようにしておきましょう。また、財布にばかり気を配りがちですが、携帯電話も狙われています。バッグの中の物を出す時など、つい携帯電話をテーブルの上に置いてしまいますが、一瞬の隙を突いて奪い取られてしまいます。

なお、暴行事件の多くはパブなどお酒の絡んだ場所で起きていますが、それとは別に恐喝事件も稀に起きており、夜の地下鉄では他の乗客が乗っている車両を選び、夜のバスでは他の乗客がいなければ運転手の近くに座るようにしましょう。特に夜のバスでは他の乗客がいない2階席を利用している時に脅されて、財布や携帯電話が奪われる事件が起きています。

ドラッグ関連の犯罪も

自分に興味がなくても巻き込まれてしまう恐れがあるドラッグ系の犯罪。たとえばオランダではマリファナの販売が合法的になっているなど、日本に比べてヨーロッパ全体でドラッグに対する罪悪感は薄く、若い人でも持っていることがあります。しかし、イギリスではドラッグの使用は法に触れるため、絶対に軽い気持ちで手を出さないようにして下さい。

また、知らないうちにドラッグの犯罪に巻き込まれるケースも多く、たとえばパブやクラブなど若者が多く集まる場所では、飲み物の中に混入されてしまうこともあります。男性がターゲットにされた場合は、意識を朦朧にさせた状態で財布などを根こそぎ奪われ、女性がターゲットにされた場合は暴行を受ける恐れもあります。性的暴行件数も日本の約15倍と高く、お酒を利用した犯罪も目立ちます。夜のパブなどではスリも多いので気を緩め過ぎないようにしましょう。

しかし、パブそのものが危険なわけではありません。昼間はファミレスのような雰囲気でティータイムを楽しむこともできる健全な飲食店です。あまり神経質になってしまうと、せっかくのイギリス生活が楽しめなくなるので、所持品の管理と夜の行動に注意を払うことを忘れずに、イギリス暮らしを満喫しましょう

イギリスで事件に巻き込まれたら

イギリスの警官

イギリスに限らず、どこの国でも身の安全を第一に考えて行動することが鉄則です。例えば、ひったくりに遭った場合、奪われた金品を奪い返そうとするのではなく、自分の命を最優先に考え、安全な場所へ身を移すようにしましょう。奪われた物が返って来ることはありませんが、海外旅行保険などに加入していると、後に保険金を請求できることもあります。請求の際、多くの保険会社では現地の警察によって作成された証明書が必要になります。どのような書類が必要で、どのタイミングで申請を行うのか?保険に加入する時は細かいことまでチェックをしておきましょう。

イギリス国内での主な緊急連絡先一覧

イギリス国内での主な緊急連絡先を記載します。都市によって電話番号や連絡先の大使館・領事館が異なる場合があるので、住むエリアが決まったら必ず緊急連絡先を確認し、何かあった際に直ちに連絡できるよう、メモなどを残しておきましょう。

◆警察 999
◆救急車 999
◆消防 999
◆在英国日本国大使館 020-7465-6500
◆在英国日本国大使館 領事班 020-7465-6565

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