入国に必要なETAS

オーストラリアへ入国するためには、たとえ短期間の旅行であっても、ETAS(電子ビザ)の取得が必要です。ETASはオーストラリア政府移民局のサイトから申請を行うことができますが、言語は英語。日本語でのやり取りを希望される場合は、日本の旅行代理店(取り扱いのない代理店もあります)やビザ代行業者でも申請することが可能です。

ETASの申請条件は、ETAS対象国のパスポートを持っており、なおかつパスポートの残存期間が3ヶ月以上あること。また、犯罪歴がなく、他のオーストラリアでのビザを持っていないことも条件として挙げられます。滞在可能期間は3ヶ月以内で、主な目的は観光、商談、知人訪問、会議、視察、イベント参加などに限られ、有効期限は登録日から1年間。ただし、パスポートの有効期限が1年以内に切れる場合はパスポートの有効期限日までになります。費用はオーストラリア政府移民局のサイトで登録をすると20オーストラリアドル(約1,728円)。旅行代理店では3,000~4,000円、ビザ代行業者を利用すると1,000円以内で済むこともあります。

3ヶ月以上は訪問者ビザを取得

ビザスタンプ

ビジタービザと呼ばれているオーストラリアの長期訪問ビザ。3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月のいずれかの滞在が可能になり、2013年3月以降の新しい規定では、日本人に関係のあるカテゴリーは以下の3つになりました。

◇観光目的
ETASでは最長3ヶ月までしか滞在できませんが、ビジタービザを取得すると、さらに長い期間、オーストラリアに滞在することができます。観光目的または知人などを訪問するために用意されているカテゴリーは「Tourist Stream」と呼ばれる、このカテゴリー。オーストラリア国内でも国外でも申請することができますが、オーストラリア国内で申請した場合はオーストラリア国内で、オーストラリア国外で申請した場合はオーストラリア国外でしか受給できません。

◇商用目的
ETASは商用でも使えますが、やはり滞在期間は3ヶ月以内。これ以上の滞在を希望する場合は、ビジタービザを取得します。商用として認められるのは、会議や商談などに限定されており、就労ビザとは毛色が異なります。申請はオーストラリア国外で行い、受給もオーストラリア国外になります。

◇親族訪問目的
オーストラリア在住の親族を訪問するために利用できるカテゴリー。こちらで申請を行う際は、現地で暮らす親族がスポンサーとなります。場合によっては、スポンサーとなる親族が保証金を支払わなければなりません。申請は商用目的と同様に、国外で行い発給も国外です。なお、このビザを取得してオーストラリアに入国した場合は、オーストラリア国内で他のビザへ切り替えることはできません。

学生ビザは週20時間までの就労が可

オーストラリアへの留学は学生ビザが必要です。大学や語学スクールなど、留学先の教育機関によって、学生ビザの中でもカテゴリーが細かく分類され、さらに申請する人の国籍によっても評価基準が分かれ、申請の方法や申請の条件は異なります。

国籍が日本の場合、現時点での評価(アセスメントレベル)は1なので、条件は比較的緩く、学生ビザは取得しやすいと言えるでしょう。また、学生ビザを取得することによって、週20時間までの就労が認められます。なお、扶養家族がいる場合は、同行することが認められており、配偶者なら学生ビザの取得者と同様に就労が許可されています。

学生ビザの申請は、基本的にオーストラリア移民局のサイト上で行います。入学許可証の取得と留学生保険への加入が義務付けられており、さらに犯罪歴や海外渡航歴などが審査の対象となります。ビザは申請から取得まで1ヶ月ほど掛かることもあるので、早めの行動を心がけましょう。また、オーストラリア移民局のサイトは英語なので、言語に不安のある方はビザ代行業者を利用すると簡単です。

ワーキングホリデーは12ヶ月有効

ビザ申請書

ワーキングホリデーは、若者の異文化交流を目的としたビザで、オーストラリアの場合は18歳以上30歳以下を対象としています。基本的には12ヶ月の滞在が認められており、就労については6ヶ月まで、就学については4ヶ月までと制限があります。

現時点(2017年)では、日本とワーホリの協定を結んでいる国と地域は、全部で18ヵ国。その中でも、最も歴史が古く、真っ先に協定を結んだ国がオーストラリアでした。1980年の制度開始後、ニュージーランド、カナダ、韓国、フランス、ドイツと順に協定を結びましたが、現在でも一番人気はオーストラリアです。

参加条件は、過去にワーホリビザを利用していないことや犯罪歴がないこと、さらに滞在中や帰国のための資金(およそ50万円)を証明できることなど、ハードルとしては高くなく、言語レベルも関係ありません。申請から取得まで1週間程度の時間が掛かり、さらに健康診断の依頼もあるので、申請は早めに済ませておきましょう。

ビザに関する注意

ビザのルールは頻繁に変わります。同様に入国に関するルールも予告なく変わることもあるので、渡航をお考えの方は必ず直前に大使館から最新情報を取得するようにして下さい。また、ビザは申請から発給まで時間を費やすことがあります。さらに、ビザに必要な書類を揃えるだけでも、想定以上の時間を要することが多いため、スケジュールはなるべく前倒し気味に進めることを意識しましょう。

※こちらの記事の日本円の表記は2017年7月のレートで参考として表記しています。為替相場によって現在の金額は変動している可能性がありますので、ご了承下さい。

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