マレーシアでリタイア生活
リタイア後の移住先として人気のマレーシア 年間を通して暖かい気候のマレーシアは、観光地としてだけではなく、リタイア後の移住先としても人気のある国です。リタイア……- シニア世代
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目次
移住先として人気の高い東南アジアの中において、マレーシアの治安は安定していることで知られています。日本人が凶悪犯罪に巻き込まれるケースは比較的少なく、防犯意識を常に持って行動をしていれば、安心して暮らすことのできる国と言えるでしょう。しかし、首都のクアラルンプールなどは、経済状況や社会状況の変化に伴い、近年は地方からの人口が流出している関係で、犯罪件数は徐々に増加している傾向が見られます。また、不法移民の流入などが原因の一つとなって、麻薬に関する犯罪も発生しているため、気の緩みは厳禁です。
まずは、グラフをご覧下さい。国連の統計局によるマレーシア国内の犯罪データです。イメージを掴みやすくするために日本のデータも併記します。
年 | 殺人件数 | 暴行件数 | 誘拐件数 | 窃盗件数 | 強盗件数 | 性的暴行件数 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
マレーシア | 2006 | 2.2 | 21.8 | NR | 141.4 | 81.6 | NR |
日本 | 2014 | 0.3 | 21.0 | 0.2 | 356.2 | 2.4 | 6.8 |
※単位は10万人あたりの人数
データ参照元:国際連合世界統計年鑑 NR=報告・データなし
国連統計局による日本の最新データが2014年であるのに対し、マレーシアのデータは2006年と少し前のデータになってしまいますが、これを見比べるとマレーシア国内で発生している殺人件数は日本の約7.3倍。この他にも、交通事故による死者数も日本の4倍になっています。これだけ比べてしまうと、治安の悪いイメージがありますが、邦人が殺人事件に巻き込まれている事案は極めて少ないので、過度に心配をする必要はありません。
しかし、強盗件数は日本の34倍と高く、日本で暮らしている時のような無防備な行動は避けたいものです。一方で、日本よりも低い数字になっている窃盗案件ですが、こちらは警察への被害届がなければ判明しないこと。また、国によっては窃盗と紛失の区別が付きにくい案件を正しく処理されていない可能性もあります。日本人が被害に遭いやすい犯罪は置き引きなどを含めた窃盗事件なので、貴重品の管理には注意をしましょう。
スリやひったくり、空き巣などの窃盗事件だけではなく、日本人を狙った詐欺の被害も後を絶ちません。日本人は裕福で騙しやすいと思われており、さらには団体行動ではなく個人で行動している人も多いため、ターゲットにされやすい傾向にあり、賭博詐欺(いかさま詐欺)の被害が毎年のように報告されています。
報告されている典型的な事例では、「身内や友人が日本へ行く」「自身が日本へ行く」などと言葉巧みに近寄り、日本の話を聞くことを目的に、自宅などへ招こうとします。この冒頭のやり取りの中で、日本への親近感や親日感情を持ち出されると、気を許してしまいがちですが、会話の中でさりげなく、現金やクレジットカードの所持を聞かれたら、詐欺を疑って間違いないでしょう。あらかじめ身内や知人役の仲間が待機しており、日本の話をしながら賭博へと誘い込みます。最初は、被害者が勝つようになっており、気を良くさせてから、所持金やクレジットカードの限度額を巻き上げます。
また、その場に用意していた粗悪な貴金属を高級品と偽り、きちんとした売買に見せかけるケースも発生しています。マレーシアの大きな都市では、お店の店員以外にもカタコトの日本語を話す人がいて、久しぶりに聞く日本語に安心し、会話が弾んでしまうこともあります。現地の友人や知人を作ることは、海外生活をより楽しくさせますが、本当に信頼できる人以外の自宅へ行かないことはもちろん、親しくなってからも資産や現金の所持金などについて、悟られないように気をつけましょう。
マレーシアに限らず、どこの国でも身の安全を第一に考えて行動することが鉄則です。例えば、ひったくりに遭った場合、奪われた金品を奪い返そうとするのではなく、自分の命を最優先に考え、安全な場所へ身を移すようにしましょう。奪われた物が返って来ることはありませんが、海外旅行保険などに加入していると、後に保険金を請求できることもあります。請求の際、多くの保険会社では現地の警察によって作成された証明書が必要になります。どのような書類が必要で、どのタイミングで申請を行うのか?保険に加入する時は細かいことまでチェックをしておきましょう。
マレーシア国内での主な緊急連絡先を記載します。都市によって電話番号や連絡先の大使館・領事館が異なるので、住むエリアが決まったら必ず緊急連絡先を確認し、何かあった際に直ちに連絡できるよう、メモなどを残しておきましょう。
◆警察 999
◆救急車 999
◆消防 999
◆在マレーシア日本国大使館(領事部) 03-2177-2751
◆在ペナン日本国総領事館 04-226-3030