日本語を話せる医師は皆無に等しい

スペインの病院

スペインの医療レベルは、平均的に先進国と同等なので、ほとんどの病院では安心して診察や治療を受けることが可能です。ただし、スペイン語か英語での診察が基本となっており、日本語を話せる医師やスタッフはほとんどいません。現時点で確認できる範囲では、バルセロナに日本語を話す現地の医師がいますが、専門は一般外科と消化器科です。そのため、言語に不安のある方は、日本を出国前にあらかじめ担当の医師に英語かスペイン語での診断書や処方箋などを用意してもらう必要があります。

また、スペインの医療システムは社会保険と民間保険があり、社会保険は保険料を納めている人のみが対象です。この場合、保険証に指定の医療センターと主治医の名前などが記入され、そこ以外での診察は緊急時を除いて認められていません。また、緊急時以外で専門医に診察をしてもらいたい場合は、主治医からの紹介状が必要です。予約制なので紹介状があるからと言って、すぐに診察してもらえるわけではなく、むしろ予約は取りにくいと言われています。

民間保険は、病院や医師を選ぶことができ、いきなり専門医に診察をお願いすることも可能です。予約も取りやすく待ち時間も少ないですが、薬代は本人が全額負担になります(社会保険では薬代が一部負担)。

公共の救急車は112

スペインの風景

スペインでは公共の救急車と民間の救急車があります。都市によっては民間の救急車がない場合もありますが、公共の救急車であればスペイン国内で【112】に統一されています。この番号は警察、消防も共通なので、まずは救急車の要請である旨を伝えましょう。基本的には英語でも通じますが、病院の指定はできません。

なお、公共の救急車は無料ですが、原則として現地で納税をしている人が対象なので、場合によっては有料になってしまうこともあり、また搬送時には搬送先を決定する前に加入している保険会社を尋ねられ、保険会社によっては公立の病院になることもあります。

一方、民間の救急車は会社によって使用方法など異なりますが、一般的には有料です。保険へ加入する際に救急車による搬送も適用範囲になるか?を確認しておきましょう。

水道水は飲めるが水質が違う

スペインの水道水は、ほとんどの地域で飲用しても問題ないとされています。しかし、マドリード周辺を除いて硬水なので、日本で軟水ばかりを飲んでいた人にとっては胃腸が慣れず、お腹を壊してしまうこともあります。

また、日本の水道水は外国の水道水に比べて水質のレベルが高く、神経質な人でなければ、あまりカルキ臭を感じないでしょうが、スペインの水道水はカルキが日本よりも多く含まれているため、慣れるまでは抵抗があるかもしれません。心配な方はミネラルウォーターを購入することをオススメします。なお、スペインではガス入り(炭酸水)とガスなしが同じくらい飲まれているので、店頭で購入する際やレストランなどで注文をする際には、ガスの有無を確認するようにしましょう。

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