スペインではスリに要注意

スペインのパトカー

凶悪事件よりもスリや置き引きなど窃盗犯罪に気を付けたいスペイン。海外旅行好きの人のブログでも、「唯一スリに遭ったことのある国はスペイン」と書かれるなど、実際に日本人の被害は後を絶ちません。移住者は観光旅行で訪れている方々とは違い、観光名所や空港などに行く機会が少ないので、旅行者ほど狙われないかもしれませんが、スリ集団にとっては移住者だろうと観光客だろうと日本人=裕福の認識は変わりません。特に混雑した地下鉄内はスリが多いので注意をしましょう。

スペイン国内の犯罪に関するデータ

まずは、グラフをご覧下さい。国連の統計局によるスペイン国内の犯罪データです。イメージを掴みやすくするために日本のデータも併記します。

殺人件数 暴行件数 誘拐件数 窃盗件数 強盗件数 性的暴行件数
スペイン 2014 0.7 36.3 0.2 335.6 153.2 20.5
日本 2014 0.3 21.0 0.2 356.2 2.4 6.8

※単位は10万人あたりの人数
データ参照元:国際連合世界統計年鑑 NR=報告・データなし

窃盗は認知件数以上

スペインと日本の犯罪データを比較すると、強盗(日本の約63.8倍)と性的暴行(日本の約3倍)が多いものの、他の犯罪は日本とあまり変わりません。意外な点はスリが多いと言われているのに、人口10万人あたりの窃盗件数が日本よりも低いこと。しかし、この国際連合世界統計年鑑のデータは、警察などの捜査機関によって犯罪の発生が認知された件数であり、実際の発生件数とは一致しません。

凶悪犯罪や強盗の被害に遭った場合は必ず通報するでしょうが、窃盗の場合は紛失しただけの可能性も排除できずに通報しないケースや、滞在時間や言葉の不安などの問題もあって、パスポートさえ手元に残っていれば諦めてしまうこともあります。

スペインに在住している移住の先輩方もスリへの警戒は怠っておらず、なかには旅行者への啓蒙を積極的に行っている親切な方もいます。スリと同様に置き引きも多く、レストランやカフェのテラス席、交通機関や観光地のベンチなどは狙われやすく、財布やバッグ以外にスマホの盗難も多いので、使ったスマホをテーブルの上やベンチの横に出しっぱなしにしないように気をつけましょう。

スペインで事件に巻き込まれたら

スペインのパトカー

スペインに限らず、どこの国でも身の安全を第一に考えて行動することが鉄則です。例えば、ひったくりに遭った場合、奪われた金品を奪い返そうとするのではなく、自分の命を最優先に考え、安全な場所へ身を移すようにしましょう。奪われた物が返って来ることはありませんが、海外旅行保険などに加入していると、後に保険金を請求できることもあります。請求の際、多くの保険会社では現地の警察によって作成された証明書が必要になります。どのような書類が必要で、どのタイミングで申請を行うのか?保険に加入する時は細かいことまでチェックをしておきましょう。

スペイン国内での主な緊急連絡先一覧

スペイン国内での主な緊急連絡先を記載します。都市によって電話番号や連絡先の大使館・領事館が異なる場合があるので、住むエリアが決まったら必ず緊急連絡先を確認し、何かあった際に直ちに連絡できるよう、メモなどを残しておきましょう。

◆警察 112
◆救急車 112
◆消防 112
◆在スペイン日本国大使館(代表) 91-590-7600
◆在スペイン日本国大使館(領事部) 91-590-7614
◆在バルセロナ日本国総領事館 93-280-3433
◆在ラスパルマス領事事務局 928-244012

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