差別や偏見がない社会

カナダの風景

カナダにとって日本は、アメリカ、中国に次いで3番目の貿易国であり、経済だけではなく政治の面でも友好な関係を築くことができている国です。

また、移住やロングステイと言われると、温暖な国や地域に人気が集中しているように思いがちですが、カナダでは既に 70,200人以上の日本人が生活を送っており、寒い国にも関わらず非常に人気が高い国となっています。人気の理由の一つに、比較的良いと言われている治安が挙げられますが、同様に、人種や民族、国籍などにとらわれない平等な社会づくりに取り組み、アジアや南米からの移民も積極的に受け入れている背景が暮らしやすさに直結しています。多民族国家として、人権に対する高い意識が国民全体にまで浸透していることを感じ取ることができる国です。このような意識は人種や民族に対してだけではなく、高齢者や障がいを持つ方に対しても向けられており、真っ先に公共の場をバリアフリー化したことでも知られています。

また、カナダ人の多くはキリスト教徒で、その割合は8割弱にもなります。しかし、宗教が政治や文化にまで大きな影響を及ぼすことのあるアメリカとは異なり、カナダの場合は少々様子が違っています。例えば、教会への出席率を比較してみると、アメリカ人のキリスト教徒で教会へ通わない人は約8%しかいませんが、カナダ人のキリスト教徒の場合、教会へ通わない人は約40%も存在しています。また、無宗教も16%超と多く、宗教的なタブーや差別はほとんどありません。

公用語は英語とフランス語

公用語は英語とフランス語で、公共機関での書類などは、どちらの言語でも受け取ることができます。日本人が生活するエリアの大半は、英語だけでも通じるので、英語さえ話せれば不便に感じることはあまりありません。

また、カナダ人の祖先の多くはヨーロッパからの移民であり、人種別に見ると、イングランド系、フランス系、スコットランド系、アイルランド系、ドイツ系、イタリア系の順に多いのですが、現在はあまり気にしていない人が大半で、既にアイデンティティはカナダ人として成立しています。カナダの文化は度々、「進歩的であり多様で多文化主義」と評されますが、先祖の多くがヨーロッパからの移民であり、さらにアジアや南米からの移民も多いため、独自の文化を形成することができ、それぞれの土地柄の文化が重なりながら融合し、憲法でも多文化主義が守られていることから、さまざまな政策が無事に実行されてきたと考えられます。

公的医療保険や非常に厳しい銃の規制の他、富の再分配を目的とした高い税金、同性愛者同士の婚姻、死刑制度の廃止、貧困を撲滅するための運動、多文化主義の推進など、国が先陣を切って差別をなくし、文化上の社会的な価値観を反映した政策を行うことで、優しい社会づくりが実現されています。

健康意識も高い?カナダの食文化

カナダではラーメンや焼き鳥など、日本食がブームになっており、大きな都市では日本食の飲食店が沢山あります。また、日本で購入するより割高ですが、日本の食材を取り扱うスーパーもあるため、日本食に困ることはないでしょう。

しかし、せっかくカナダに住むのなら、現地ならではの味を堪能したいものです。多国籍文化であるがゆえに、カナダでは世界各国の料理を気軽に楽しむことができます。街を歩けば、様々な国の料理を提供するレストランが並んでいるので、日本で生活している時よりも身近に感じる国も見つかるでしょう。さらに、スーパーでも日本の食材だけではなく、世界各国の食材が並んでいるため、日本では作る機会や食べる機会のなかった料理に巡り合えることがあります。

さらに近年のカナダでは健康志向が高まっており、ほとんどのスーパーではオーガニックコーナーが設けられています。野菜や果物などオーガニックの食材は割高になりますが、それでも購入する人は多く、健康に対する意識の高さが表れています。

ソウルフードと言えば「プーティン」

プーティン

ヘルシー志向の人が増えているカナダですが、手軽に食べられるソウルフードは、やはりカロリー高めのファストフード。カナダ特有のファストフードとして知られている「プーティン」は、揚げたジャガイモにグレイビーソースとチーズをたっぷりと乗せたケベック発祥の伝統料理。自宅で作られるだけではなく、ファストフードのチェーンでも購入でき、価格も5ドル(約420円)以下とリーズナブル。美味しくても食べ続けると肥満になってしまいそうなくらいインパクトの強い料理ですが、食べやすくボリュームもあるので、是非試してみて下さい!

高級品でも身近に感じる「ロブスター」

ロブスター

お皿に茹でたロブスターが丸ごと乗っている姿は、まさしく豪快そのもの。どのガイドブックにも掲載されているほど、ロブスターはカナダを代表する食材の一つですが、現地でも高級品で日常的に食べると言うよりは、お祝いごとや特別な日に食べられます。レストランでは溶かしたバターと一緒に提供されることが多く、それを塗って食べる方法が一般的です。旬は夏なので、そのシーズンになるとファストフード店でも、ロブスターを使ったメニューが発売されます。

お土産としても人気「メイプルシロップ」

メイプルシロップ

まだまだカナダには沢山の料理がありますが、最後に紹介したいのはカナダ旅行のお土産としても人気の高いメイプルシロップ。日本人の感覚だと、ホットケーキやパンに塗るぐらいしか思い浮かばない利用方法ですが、カナダではスイーツにはもちろんのこと、ベーコンやソーセージにもメープルシロップをかけるなど、様々な料理のアクセントとして使われています。また、メープルシロップの農場も多く、なかには見学可能なところもあるので、休日を利用してお出掛けしてみては如何でしょうか?

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