フィリピンの気候

年間を通じて暑いが避暑地も多い

熱帯モンスーン気候に属するフィリピンでは、一年を通じて暑い日が続き、平均気温は26.5℃程度。しかし、エリアによって気温も雨量も異なり、避暑地が多いことも大きな特徴の一つです。

避暑地と言われている都市の中で、日本人から移住先として人気があるのはダバオ。最も暑い4月でも平均最高気温は25.1℃と日本よりも涼しく、それでいて年間を通じて最低気温が17℃を下回ることが珍しいなど、気候的には快適な都市です。市内には大学が8つあり、そのため人口の半分が学生で構成されているため、若い活気に溢れ、さらに緑が多く幻想的な棚田もあることから『天空都市』と称されるほど、独特の雰囲気を醸しています。このように、同じフィリピン国内でも、7,000以上もの島があるため、エリアによって全く異なる気候で、雨季と乾季の時期も都市によって違います。

注意すべき点は台風の多さでしょう。日本でも台風は上陸しますが、その多くはフィリピン近郊で発生し、それゆえにフィリピンは台風の被害が多い国としても知られています。台風の大きさは「シグナル」で表現され、1～4のレベルに分かれており、数字が大きいほど台風が強いことを示し、シグナル1でも学校は休校になります。

フィリピンで生活をする際は、天気予報などを常にチェックし、台風に備えるようにしましょう。大型で強い台風が発生した際には数日分の食糧をあらかじめ買っておき、外出をしなくても済むように、しっかりと備えておくことが大切です。また、台風の有無に関わらず、地域によっては日頃から停電になることが多いため、懐中電灯やロウソクなども用意しておきましょう。

マニラの気温と降水量

World Weather Information Serviceによるマニラの年間気温と降水量は以下の通りです。

バギオの気温と降水量

バギオとマニラを比較してみて下さい。最高気温も降水量も全く異なります。

セブの気温と降水量

セブは比較的、降水量が少なく過ごしやすい気候が特徴です。

イロイロの気温と降水量

フィリピンで「住みやすい都市」第1位に輝いたイロイロは、学園都市としても注目されています。

プエルト・プリンセサの気温と降水量

のんびりと過ごせるパラワン島の州都、プエルト・プリンセサの気候です。

フィリピンでの服装

年間を通じて南国らしい気候のフィリピンでは、基本的に一年中、半袖で生活を送ることができます。また、日差しが強く洗濯物もすぐに乾くので、あまり多くの枚数を持参しなくて済むことも長期滞在者にとっては嬉しいポイントでしょう。しかし、都市部を中心に建物の中はエアコンが強すぎるくらいなので、薄手の上着などもあると便利です。一方、バギオなど避暑地としても知られるエリアは、時期によっては朝晩を中心に肌寒く感じる日もあるので、上着は忘れずに持参しましょう。また、雨量が多いことを考慮して、サンダルなど乾きやすい靴を持参しておくと安心です。

また、あえてラフな格好をしておくことは防犯上でも大切なポイントとなります。あまりオシャレに気を遣い過ぎると、裕福だと思われスリなどの標的にされてしまいます。同様にバッグや手荷物も、なるべく肩から提げるタイプにするなど、ひったくりに遭いにくいものを選び、ショルダーバッグを斜め掛けにする際には、後方からスリに遭わないよう（ナイフなどを使ってバッグの底を切られ、そこから盗まれる）、必ず前方へ掛けるようにしましょう。

服装とは異なりますが、スマホやカメラなども、テーブルの上に置いた瞬間に置き引きに遭うなど、盗難の報告が後を絶たないので、使った後はすぐにバッグの中に入れるようにして、なるべくなら路上でスマホやタブレットを出さないように注意して下さい（ひったくりに遭う恐れがあるため）。