日本人学校は首都マニラに

フィリピンの学校

フィリピンでは首都のマニラに日本人学校が1校あり、300名~400名の子供が通っています。ブリティッシュスクールやインターナショナルスクールが隣接する文教地区へ移転しており、校舎は比較的新しく、セキュリティも万全です。生徒の多くはスクールバスを利用して通学していますが、自家用車での送迎も現時点では認められています。

マニラ以外の都市では、セブに補習授業校が1校あります。補習授業校は、インターナショナルスクールや現地校へ通う児童が日本人学校に代わって週末や平日の夕方に、国語や算数など日本語で勉強するための学校です。

補習授業校があることで、インターナショナルスクールでは教わることのない日本スタイルの勉強を学ぶことや、セブに住む現地私立校の日本人児童と遊ぶことができるので、周囲に日本人学校がなくても、日本人の友人をつくることができ、帰国後も、日本での授業に対する心配がほとんどありません。また、日本人学校がない地域に住む父兄にとっても補習授業校の存在は大きく、同じ年代の子供を持つ親同士、医療や治安、教育問題など、現地の情報を交換することができ、時にはパートで働くことのできる就労先を紹介してもらえることがあります。

現地の学校へ入学

フィリピンの教育概念は以下の通りです。

義務教育期間 5歳〜17歳(13年間)
就学年齢 5歳から
年度 6月から翌3月
学期 2学期制(6月~10月、11月~3月)
小学校 6年間(小学校前に幼稚園1年も義務教育)
中学校 4年間
高校 2年間
大学 4年間

現地校は2学期制で、6月から新学年となります。公立校の他に、カトリック教会によって施された教育の流れを今も汲み続けている私立学校も多く、義務教育期間は2013年より幼稚園の1年間も含めた13年間に伸長されています。

現地校に通う場合、主に小学3年生までは授業がフィリピン語で行われ、4年生以上になると大半の授業が英語で行われます。また、日本人を含む外国人を現地校へ通わせることは可能ですが、公立校への就学は認められておらず、私立校に限定されています。

両親がともに日本人の場合、言葉の問題などもあるため、現地校へ通う例は少ないですが、両親のどちらかがフィリピン人で、言葉の不安がない子供は現地の私立校に通っています。

インターナショナルスクールへ入学

インターナショナルスクール

国際感覚を身に付けることができるため、日本でも人気のインターナショナルスクール。現在、フィリピンではマニラに2校、セブに1校のインターナショナルスクールがあります。

移住先、赴任先として日本人の多いタイでは、現在17校のインターナショナルスクールがあり、それと比べるとフィリピンは少ない印象を受けますが、生徒数が2,200人を超えるマンモス校(日本人生徒は約150人)もあれば、生徒数が約300人の学校(日本人生徒は約30人)もあるなど、学校によって規模や特色が異なります。3校のうち2校がイギリス系、1校はアメリカ系で高等部を卒業した日本人生徒の多くが、日本またはアメリカの大学へ進学しています。

インターナショナルスクールを検討している方への注意点

インターナショナルスクールとフィリピンの現地校では、年度の開始や学期制が異なります。上記に挙げた通り、フィリピンの現地校は6月開始の2学期制ですが、インターナショナルスクール3校は8月開始で、学期も2学期制~4学期制と学校によって違います。また、スクールバスも学校が保有しているバスではなく民間会社が運営しているバスを利用するケースもあるので、細かい点まで確認しておきましょう。

学生ビザを取得してフィリピンへ留学

語学留学先として学生や社会人だけではなく、シニア世代からも人気のあるフィリピン。大学や大学院への就学ではなく、語学スクールへ通う際は、厳密に言うと学生ビザではなく、SSP(Special Study Permitの略)と呼ばれる特別就学許可証を取得します。基本的には、現地の語学スクールで入学日に申請を行うため、渡航前に各自で申請をする必要はなく、現地での申請手続きも非常に簡単です。

証明写真など幾つか用意するものはありますが、それもほとんどの学校でガイダンス終了後に、担当者と一緒に近所のショッピングモール等へ出掛け、そこで証明写真を撮る時間が設けられるので、日本から持参しなくても問題ありません。ただし、近年は留学先としてのフィリピン人気が沸騰し、政府未認可の語学スクールも増えて来ました。未認可の学校ではSSPの申請を行うことができないので、学校を選ぶ際は政府認可校であるか?をしっかりと確認するようにしましょう。

フィリピン留学で学べること

フィリピンへ留学をする人のほとんどは、英語を学びに行きます。フィリピンは英語を話す人口が世界第3位と言われているほど、国民の多くが英語を話すことができ、さらに人件費が安いためにリーズナブルな留学を実現させることができます。

また、安さだけが注目されがちですが、フィリピン留学の一番の目玉と言っても過言ではない点が、マンツーマン授業を多く受けられること。人件費の高いアメリカやイギリスでは、グループレッスンが主体となり、英語を聞く機会には恵まれても話す時間は限られてしまいます。その点、フィリピン留学では聞く時間と同じだけ話す時間にも恵まれており、自分が話さなければ授業や会話が進まないので、苦手な人でも必要に迫られて、英語を口にしなければなりません。

若い学生だけではなく、社会人やシニア世代も多いため、学校選びの際に、年齢層や日本人の割合を確認しておけば、自分に合った環境で勉強に集中することができます。

フィリピン留学を充実させるためには?

貴重な時間とお金を使って実現させた留学を成功させるためには、まずは授業を充実させることが重要です。授業や講師の質など、自分自身が留学の目的を達成させやすい環境の確保に努めましょう。もちろん、個人の努力は大前提で、学校へ行って漠然と時間を過ごすだけでは、英語力は身に付きません。しかし、一方で、個人の努力だけが必要ならば、日本でも勉強は可能です。

大事なポイントは「遠慮せずに自分の要求を伝えること」です。どの学校も生徒のためを想ってカリキュラムを組みますが、指導方法や授業内容が自分の希望するものとは違うこともあります。価値観の違いもあるでしょうし、認識の不足や相違もあるでしょう。しかし、熱心に指導をしてくれる講師を気遣い、遠慮をしてしまっては、留学の目的を果たすことは難しくなってしまいます。自分の意思をはっきりと要求する意思が海外では大切になるので、どのような授業を、どのような方法で学びたいのか?を講師または事務スタッフに対して、明確に示しましょう。

★フィリピン留学を成功させるためには?

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