居住エリアは要チェック

フィリピンの風景

フィリピンと日本で大きく異なる点の一つとして、居住地域によって生活レベルに違いがあることが挙げられます。厳密には日本でも土地代が高く、比較的裕福な人たちが住んでいるエリアもありますが、国内全体を通じて考えると、あからさまに貧富の差を感じることは少ないと言えます。

しかし、フィリピンではエリアによって明確に線引きされている傾向が強く、一般的にスラム街とも呼ばれる貧困層が暮らす地域、中間層の一般市民が暮らす地域、裕福層が暮らす地域と、物件レベルだけではなく、生活レベルにまで大きな相違があります。日本からの移住者など、ロングステイヤーの多くは裕福層が生活する地域に住む傾向が強く、駐在員などは高級住宅区域内の一軒家やマンションで生活を送っています。当然ながら、治安の面でもこれらの地域が最も安全で、トラブルに巻き込まれる確率は低くなります。

セブのマクタン島などリゾート区域に住む場合も同様で、日本からの海外移住者などは安全なエリアに住むことが多く、ホテルなどセキュリティ面が整っている場所をロングステイ先に選ぶ人も少なくありません。

コンドミニアムに住む

フィリピンのコンドミニアム

賃貸物件の種類として代表的なものはコンドミニアムです。セキュリティが整っていることをウリにしているコンドミニアムは多く、そのような物件では24時間体制の警備システムが設けられています。また、ほとんどのコンドミニアムでは家具や家電が備え付けられており、プールやジムなどの施設が充実している物件もあります。基本的には1年以上の契約ですが、物件によっては1年未満でも借りることができ、現地で購入しなければならない家具や家電も最小限で済むため、非常に人気のある居住タイプです。

サービスアパートメントに住む

サービスアパートメント

1年未満の滞在を考えている人に人気があるタイプは、サービスアパートメントです。集合タイプの物件の一室を借りる点では、コンドミニアムと同様ですが、部屋の清掃やシーツ・タオルの交換など物件によって様々なサービスがあり、それでいてホテルよりも安価な物件が多く、1週間単位から借りることも可能です。

マニラやセブなど幾つかの都市を楽しみながら生活をしたい方には向いていますが、サービスが付いている分だけコンドミニアムや通常のマンションよりは割高になることもあるので、どのように暮らしたいのか?を踏まえて検討してみると良いでしょう。

アパートメントに住む

アパートメント

日本で言うところのマンションもしくはアパートと同様で、プールやジムなどの共有設備は無く(もしくはランドリーのみ、プールのみなど、共有設備が少ない)、サービスアパートのような室内の清掃サービスやシーツ交換などは行っていません。基本的には、シンプルな暮らしを送りたい方に向いています。

家賃や備え付けの家具・家電の有無、契約期間などは物件によって異なるので、一概に相場を言うことはできませんが、現地の中間層が暮らす物件では、日本人にとって衛生面やセキュリティ面で不安が残ることもあり、相場より高くても、新築(築浅)で安全な物件を選ぶ人が多いでしょう。

ホテル・寮に住む

フィリピンのホテル

語学スクールなどへ留学をする人の多くは、学校が所有している学生寮か学校と提携しているホテル(あるいはコンドミニアム)に滞在します。

学校にもよりますが、学生寮の方が一般的に安く、部屋も個室・2人部屋・3人部屋など様々なタイプがあります。部屋ごとにシャワーやトイレが備え付けられている寮もあれば、シャワーやトイレは共有の寮もあり、費用は当然ながら個室の方が相部屋よりも高くなります。プライベートな空間とコスト、どちらを重視するか?によって、選択する滞在先は異なるでしょうが、寮は学校の敷地内にあることが多いので、通学に時間が掛からず便利だと言えるでしょう。

一軒家に住む

フィリピンの風景

一軒家を借りる場合は、高級住宅区域内に借りるケースが多いですが、これらの区域は他の住人や空き巣が入って来ないように、区域全体を塀などで囲っており、出入口にゲートが設けられていることもあります。それほど厳重な警備が敷かれているので、セキュリティ面での心配は不要です。ゲートの出入りだけではなく、区域内も定期的に巡回するなど徹底したチェックを行っており、外国からの移住者だけではなく、現地の裕福層も数多く生活しています。

日本人向けの不動産業者も

フィリピンには現地での物件探しをサポートしてくれる日系の不動産業者が幾つかあります。日本語を話せるスタッフによる物件紹介は言葉の不安がなく安心でき、入居中の不具合に対応してくれることもあるため、多くの在住者が利用しています。

物件のことだけではなく、フィリピンでの生活全般に関しても知り尽くしている、いわばロングステイの先輩なので、滞在中は頼れる存在となるでしょう。なかには、銀行口座開設やメイド、ドライバーを雇用する際の情報収集、インターネット利用の手続きなど、物件に関すること以外でもサポートをしてくれる不動産業者もあります。

土地の購入は原則として不可

フィリピンで土地の購入が認められているのは、フィリピン人に限定されています。フィリピン人の知人に名義だけを借りて土地を購入する方もいますが、トラブルが頻繁に起きているので注意が必要です。日本人を含む外国人が自分の名義で購入することができるのは、コンドミニアムなど土地の所有権がないものに限られているので気を付けましょう。

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