【カナダ移住体験談】カナダの仕事に対する概念

カナダの日本の働き方の違い
日本とカナダでは、仕事に対する概念や意識が異なり、働き方などの面でも文化の違いを感じることが多々あります。
よく耳にすることの1つが、定時の退勤時間になった時、日本では上司より先に退勤しにくい等、退社のタイミングが掴みにくい雰囲気があります。
しかし、カナダでは逆で、定時の30分ほど前から片付けが始まり、定時きっちりに退社することがほとんどです(もちろん、企業や職種、忙しさにもよりますが)。オフィスを離れる際、「最後の人」にならないように、定時で退社するために努力をするのがカナダです。
このように、退社時間1つを取っても、日本とカナダには違いがあります。このような働き方の違いには、どのような背景があるのでしょうか。
企業が持つ仕事に対する概念
日本では、仕事を一生懸命すること=当たり前というか常識のことで、「仕事なんだから」という言葉も頻繁に耳にします。
しかし、カナダでは誰もが一生懸命働いてくれるわけではなく、働く人も自分にとってメリットがなければ、熱心に働きません。そのため、企業はスタッフが気持ち良く働ける環境を提供しようと努力しています。
スタッフがハッピーであることを目標に掲げ、スタフがハッピーだからこそ、より良い仕事をしてくれ、その結果、会社の評判が良くなり、業績が伸びていくと考えられています。
クビはよくあること
日本では、よほどのことがなければ社員をクビにすることができません。
一方、カナダでは定められた期間で仕事を覚えることができなかったり、行動などに問題があった場合は、すぐにクビになってしまいます。カナダ人に「今までクビになったことがあるか?」と聞くと「ある」と答える人が意外と多くて驚きます。
企業も、仕事を覚えられない人にはお金を払いたくないものです。条件が合わないと分かれば、すぐにクビにして新し人材を探す方が会社のためでもあります。
ただし、相性が合わない等、個人的な理由でクビにすることは法律で禁止されており、仕事をこなすことができない、バイオレンスに該当する行動があるなど、クビになる要素がない限り、スタッフをクビにすることはできません。
例えば、タバコを吸ってはいけない場所で日常的に吸っている、遅刻が多くて顧客に悪い影響を与えている、決められた期日までに与えられた仕事をこなすことができない等が解雇の理由として挙げられます。
真面目に仕事に取り組む人が多い日本では、このようなことはめったにありませんが、カナダではこのような社員がいることも事実です。
実力主義
仕事に必要な資格を所持している等、企業や職種によっては優遇される条件がありますが、条件を満たしていたとしても、一つの職場に長くいることができるわけではありません。
就職しても与えられた仕事をこなすことができなければクビになり、その逆で、必死に頑張れば努力を認めてもらい、昇給することもできます。
雇用の際に与えられた仕事を全てこなせるようになった時、「あとはどんなことをすれば昇給できますか?」と上司に交渉する人も珍しくありません。このように、より多くの仕事をこなすことができるようになると、上司から認められ、年功序列ではなく、実力主義でキャリアを積んでいくことができます。
福利厚生
カナダでの仕事の形態は「full-time」もしくは「part-time」になります。
「full-time」は、週40時間の仕事時間、「part-time」は週20時間など、時間数によって異なります。「full-time」の仕事を得ることができると、多くの場合は福利厚生も利用することができます。
カナダで多い福利厚生は、デンタルケア、ヘルスケアです。
カナダでは国民健康保険によって、医師の診察や入院、病院、検査などが全てカバーされますが、処方された薬や治療には国民健康保険が効かず、歯医者でも国民健康保険を使えません。そのため、独自で保険に加入する必要があります。
個人で加入できる保険もありますが、福利厚生で提供されるデンタルケアやヘルスケアを利用すると、歯医者での検査や治療に掛かる費用がカバーされる他、マッサージなどが必要な場合でも治療費に保険を充てることができます(リラクゼーション目的のマッサージでは使えません)。
また、企業は従業員を雇うにあたりCPP(年金)の一部を支払う義務があります。自営業などの場合は、年金を全額自分で支払いますが、雇用されることにより、全額負担ではなくなります。
さらに、カナダには「バケーションペイ」というものがあり、年間2~3週間の有給休暇を取得することができます。日本では有休消化が難しい(有休を申請しにくい)と聞きますが、カナダでは有給を消化しないと上司に怒られることもあります。
企業によっては、万が一、有給を消化しなかった場合、消化しなかった期間の給料が春に支払われます。
これらのように、カナダと日本では仕事の面でも異なるシステムが多々あります。多くの場合では、評価はシビアでも、安全かつ心地良い環境で働くことができ、それもカナダの文化の1つと言えるでしょう。

    
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