【カナダ移住体験談】サマータイム終了と冬時間への移行

たった1時間でも体調を崩しやすく…
毎年、ハロウィンが終わると、カナダではサマータイムが終了し、冬時間に切り替わります。
この日は、時計を1時間戻すので、通常よりも長く眠れます。
なんとなく得したような気分になるのですが…、実際は、この1時間の変化が体に大きな影響を与えます(もちろん、個人差はあるでしょうが)。
ただでさえこの季節は朝の明るさや夕方の暗さが一気に変わるのに、そこで1時間のズレが生じることで生活リズムがやや乱れてしまいます。
私は毎年、この時期になると1週間ほど時差ぼけのような感覚に悩まされ、起きたときの感覚や活動の意欲が微妙に異なります。
私の場合は、特に冬時間に切り替わった直後、いつも以上に疲労を感じやすく、朝晩の寒さもあいまって、生活全体がやや不調に陥ります。
このように、サマータイムの終了が健康に影響を与えることは、カナダでは広く認識されています。
実は、冬時間に切り替わる週は、心臓発作や事故が増えるリスクが高まると報道等でも注意喚起されています。たった1時間とはいえ、急な生活リズムの変化が体に負担をかけ、通常よりもストレスが増すことで、心臓への影響が出やすくなるそうです。
私自身も、どことなく身体が重く、いつもより集中力が欠けてしまいます。
何気なく過ごしている毎日ですが、体は微妙な変化に敏感に反応しているのだと、改めて感じさせられる時でもあります。
夜勤の人はもっと大変!
私でさえ大変ですが、夜勤の仕事をしている人にとって、この冬時間への移行は大きな負担になっているそうです。
私の友人に夜勤をしている人がいるのですが、冬時間に切り替わった日は、シフトが実質1時間増えることになり、通常よりも長く勤務しなければなりません。その分、休憩などもあるでしょうが、友人は毎年この時期になると疲れが倍増する!とぼやいています。
夜勤をしている人にとっては、サマータイムの終了が単なる「1時間多く眠れる」という感覚ではなく、むしろ負担が増えるデメリットとして感じられているようです。
このような話を聞くたびに、サマータイムが本当に必要なのか?と疑問に思ってしまいます。
サマータイムは廃止されるのか!?
私の周囲だけではなく、多くの人がサマータイムについて疑問を抱いており、実際に、カナダではサマータイムの廃止について長年議論が続いています。
※ちなみに、ユーコン準州などサマータイムを導入していない州、ブリティッシュコロンビア州、オンタリオ、ケベック、サスカチュワンなど、同じ州内でも導入している地域としていない地域が混在している州があります。
私が暮らしているブリティッシュコロンビア州では、まだサマータイムが存在しています(東部や北部など一部の地域では利用していません)。
その背景には、隣接するアメリカ・カリフォルニア州との時差を一致させることで、ビジネスや経済活動をスムーズに行う狙いがあります。
カリフォルニア州と時差を合わせることによって、貿易や金融の取引がより円滑になるため、サマータイムの廃止がなかなか実現しないようです。
その一方で、サスカチュワン州では、西部と東部の一部エリアを除いてサマータイムを実施しておらず、年間を通して時間が固定されています。
このように、州によって取り組みが異なるのもカナダの多様性と言えるでしょう。地域ごとの違いを目の当たりにすることで、カナダは本当に広く、文化や生活スタイルが地域によって異なるのだと実感します。
サマータイムのメリットは?
ここまで、体調が悪くなりやすい個人的な想いもあって(笑)、サマータイムのデメリットばかりをお伝えしてきましたが、サマータイムがあるおかげで夏の夕方を長く楽しめるなどメリットもあります。
夏は日が長く、外での活動や友人&家族と過ごす時間が増えるので、サマータイムを実施した方が、よりたっぷりと遊ぶことができます。私たちよりも、特に門限のある子供たちにとっては!
冬時間に戻ると、日が短くなって寂しさも感じ、必然的に外出を控え、家の中で過ごす時間が多くなります。厳しい冬が長く続くカナダでは、この時間の変化も生活の一部と受け入れる必要があるのかな…?と感じています。
最後に
今後、サマータイムが廃止されたら、どのような変化が起きるのか少し楽しみでもあります。
私のように日本生まれ日本育ちの日本人だと、日付によって時間が変わることに最初は抵抗がありましたが、カナダ人にとっては、半年ごとの時間変更は生まれた時から当たり前のように行われてきたこと。
賛否両論あるものの、生活リズムとして定着していることには違いありません。
サマータイムによるメリットとデメリット、そして地域ごとの対応の違いを考えながら、カナダの生活に順応していくこと、そして完全廃止など、何か変わった時のカナダ人の反応を見ることができるのも移住者の醍醐味かもしれません。


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