【カナダ移住体験談】カナダ流ホリデーと日本式大掃除の共存

ホリデー前の準備と大掃除
私がカナダに移住して20年が経ちます。
カナダでの四季の移ろいも行事の雰囲気も今では自分の生活の一部になりました。最初の頃は驚きや戸惑いを感じていたのに、気づけば当たり前になっています。
カナダでは、ハロウィンが終わると街の様子が一気にホリデームードへ変わり、店先にはクリスマスカラーの雑貨が並び始めます。
「今年もこの時期が来たな」と心から楽しめるようになりましたが、カナダでどんなに長く暮らしていても、ふとした瞬間に「私は日本生まれで日本育ちなんだ」と気付かされることがあります。
その代表が、ホリデー前の準備と年末の大掃除です。
約20年カナダで暮らし、周りにカナダ人があふれていても、12月になると自然と日本人のスイッチが入ってしまいます。
カナダの年末
カナダのホリデーシーズンは「整える」というより「楽しむ」時間です。
家族でツリーを飾り、好きなお菓子をつくり、雪が積もれば外で遊んで、温かい飲み物を片手に過ごします。
特別な“準備”に追われる感覚はあまりなく、どちらかといえばゆったりと「家族で過ごす冬休み」を楽しむ空気が中心です。
友人たちは12月になってから、ゆっくりとクリスマスの飾り付けを始め、予定が合えばホームパーティーを開き、クリスマス当日は家にこもって映画を見るという肩の力が抜けたスタイルで過ごす人が多いです。
しかし私は、日本の「12月=師走=やることが増える月」という感覚を手放せません。幼い頃からの習慣や記憶は無意識でも心に刻み込まれているようです。
20年経っても抜けない習慣
その中でも、とりわけ私を日本人として呼び戻すものが「年末の大掃除」です。
カナダの家では、季節に関係なく必要なときに少しずつ掃除をし、「一年を締めくくる儀式としての掃除」という発想がありません。
けれど私の中では、大掃除は“心の棚卸し”のようなものです。
日本にいた頃、家族で窓を拭き、押し入れを整理し、キッチンの油汚れを落としながら、「ああ、もうすぐ一年が終わるんだ」と感じた記憶は、カナダで暮らしても消えません。
雪が降る外を眺めながら、室内の棚を整理しているだけでも心が落ち着き、今年の出来事を静かに思い返すきっかけになります。
掃除そのものよりも、“区切り”の意味合いが今でも私の中にあるのかもしれません。
ハイブリットな12月
また、移住者として暮らしていると、自分の中の文化が変化する部分と変化せずに残る部分の差がはっきりしてきます。
カナダで学んだ「ゆっくり楽しむホリデー」の感覚は、確かに私の暮らしを豊かにしてくれました。
家族で過ごす時間を優先したり、予定を詰めすぎないようにしたり、忙しさよりも心の余裕を大切にする価値観は、カナダに来てから身についたものです。
一方で、大掃除のように「体が覚えている文化」は依然として残っています。
最近ではその二つをミックスして過ごす12月が、私にとって心地良いスタイルになりました。
昼間はカナダ式でホリデーライトを見に行き、帰宅したら日本式で引き出しを一つ整理する・・・そんな“ハイブリッドな12月”は、移民である私だからこそ生まれた暮らし方な気がしています。
まとめ
20年という時間は決して短くありませんが、それでも自分の内側にある日本の文化は消えません。
それがむしろ「自分らしさ」につながっているのだと、この頃よく感じます。日本の大掃除の習慣は、完璧にこなすためではなく、気持ちを整えるための大事な行事として私の心に残っています。
一方で、カナダのホリデー文化は、私に“楽しむための余白”を教えてくれました。
異なる文化の間で揺れながら暮らすことは、ときに葛藤もありますが、二つの価値観が自分の中で自然に混ざり合っていく過程は、移民だからこそ味わえる豊かさだと思います。
これからも私は、カナダの温かいホリデームードと、日本のきちんと締めくくる文化の両方を大切にしながら、自分らしい12月を過ごしていきたいと思います。


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