【カナダ移住体験談】都会化する街並み

移住当時からの変化
私がカナダで移住したのは、2007年。もう15年以上も前のことになります。
そらから、私の住む街は目に見えて変化を遂げてきました。
移住当時の人口は約114万人。現在では約153万人と、18年で大きく増加しています。
移住した当時から「この街は将来、もっと発展する」と多くの人が口にしていましたが、その言葉どおり、この街は確実に“都会”へと近づいています。
正直、最初は半信半疑でしたが、現在でも毎日のようにどこかで工事が行われていて、街を歩けばクレーンや工事用フェンスがあちこちに見られます。
見慣れた景色がどんどん塗り替えられていく様子を見て、楽しいような寂しいような…複雑な心境です。
日本では東京に生まれ、東京で暮らしていた私にとって、カナダの豊かな自然が減ってしまうことは、なんだか少し残念です。
今まで山で暮らしていた鹿が住むところがなくなったために、ダウンタウンをうろついている光景も目にします。
私が暮らしている街が都会化されている理由には、山火事も関係しています。
過去の山火事の影響で山から木がなくなってしまい、その部分を開拓して住宅街を建てているという一面もあるのです。
増え続ける賃貸物件
私がこの街に来たばかりの頃は、賃貸物件と言えば、ほとんどが一軒家か、家のベースメント(地下部分)でした。
アパートメントはまだまだ少なく「家を買う人」はいても「家を借りる人」は限られていて、賃貸の選択肢は少なかったです。
そのため、住居を探すのは本当に大変で、希望のエリアや条件を絞って、そこから自由に選択することなど到底できませんでした。
しかし、ここ数年で街並みは大きく変わり、以前は平屋が立ち並ぶエリアにも、高層の建物が目立つようになりました。
アパートメントやコンドミニアムが急増し、賃貸物件の数も種類もぐっと増えました。特に若い世代や移住者にとって、選択肢が増えたことは非常にありがたく、「住む」ハードルが少し下がった気がします。
新築アパートメントのメリット
私自身、最近になって新築のアパートメントに引っ越しました。
新築の魅力は、建物が新しいというだけではありません。入居者を増やすために、さまざまなキャンペーンが用意されています。
私が選んだ物件では、1年契約で1ヶ月分の家賃が無料、さらに半年間は建物内のジムや駐車場が無料という特典がありました。
このようなお得なプランは、新しく建てられた物件ならではのメリットです。
家賃だけでなく、生活にかかるトータルのコストを抑えられる点も、都会化によって得られた新しい恩恵のひとつだと感じています。
便利化していく街
街が都会化していくと、生活全体がどんどん便利になってきました。
例えば、買い物をする場所は以前と比べてかなり増えました。以前は車で15分以上走らないと大きなスーパーやショッピングモールに行けなかったのですが、今は徒歩圏内にも複数のスーパーやドラッグストア、カフェなどがあります。
また、飲食店の選択肢も増え、多国籍な料理を気軽に楽しめるようになりました。
さらに、公共交通機関の利便性も向上しています。
バスの本数が増え、新しいルートが追加されたことで、車を持っていない人でも移動しやすくなりました。特に新興住宅地や新築アパートが建てられたエリアには、計画的にバス路線が敷かれ、街全体のつながりが強くなっているように感じます。
「車がないと生活できない」と言われていた街なのに、今では「車がなくても工夫次第で生活できる街」へと変わりつつあります。
まとめ
このように街が都会化していくことに、時には寂しさを感じることもあります。
移住当初の静かな街並みや、のんびりとした雰囲気を恋しく思う瞬間だってあります。しかし、その一方で街が成長していく過程を、自分の目で見て、肌で感じながら暮らしていけることは、移住者としてとても貴重な経験だと思っています。
これから先、この街はもっと多様で活気ある場所へと進化していくはずです。そんな未来を楽しみにしながら、今日も変わり続ける街の中で、自分の暮らしを積み重ねています。