【カナダ生活のリアルコスト】最低賃金が上がると物価も上がる?

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カナダ生活のリアルコストを考える
数週間前、私が働く職場で「6月から給料が上がるよ」と嬉しい話を聞きました。それと同時に、勤めている会社から販売されている商品の価格も上がると聞きました。
2025年6月、カナダのブリティッシュコロンビア州(BC州)では、最低賃金が再び引き上げられ、時給は$17.85になりました。
2025年6月20日のレートで日本円に換算すると、約1,894円です。
カナダでは、最低賃金の引き上げが定期的に行われていますが、それと同時に感じるのが「生活費もどんどん上がっている」ということです。
給料が上がることは嬉しいはずなのに、生活が楽になった実感がありません…。
この矛盾する感覚に日々頭を悩ませています。
今回は、BC州でのリアルな生活費事情と、最低賃金とのバランスについて、私自身の経験を中心に紹介してみたいと思います。
カナダ・BC州の最低賃金はどれくらい?
2025年6月から、BC州の最低賃金は時給$17.85(約1,894円)になりました。
週40時間のフルタイムで働いた場合、月収は税引き前で約$2,856(約303,019円)になります。
実際には所得税や保険料などが引かれるため、手取りは$2,400〜$2,500(約254,638円~約265,248円)前後に落ち着く人が多い印象です。
この金額だけを見ると「日本より稼げる」と感じるかもしれませんが、実際には物価や家賃が高く、手取りの多くが生活費に消えています。
※日本円は2025年6月20日のレートで換算。
カナダ生活にかかる主な費用とは?
BC州で一人暮らしをしている私の、ざっくりとした月々の支出は以下のような感じです。
- 家賃(ワンルームまたはシェア):$900〜$1,500(約95,489円~約159,149円)
- 食費:$400〜$600(約42,440円~約63,659円)
- 携帯・Wi-Fi:$100前後(約10,610円)
- 交通費:$100前後=バス・スカイトレイン利用(約10,610円)
- その他(日用品・保険・交際費など):$200〜$300(約21,220円~約31,830円)
場所にもよりますが、毎月の生活費として、$1,800〜$2,500(約190,978円~約265,248円)程度は必要と考えた方が良いでしょう。
なかでも、バンクーバーなどの都市部では、1ベッドルームで$2,000(約212,198円)を超えることも珍しくなく、多少の賃金が上がったところで、生活の質が大きく向上する状況ではありません。
※日本円は2025年6月20日のレートで換算。
最低賃金が上がると物価まで?
これはよく言われることですが、最低賃金が上がると、それに連動して物価も上がる傾向が見られます。レストランやカフェ、スーパーの価格が少しずつ上がっていることを実感している方も多いはずです。
飲食店で働く人たちの賃金が上がれば、メニューの価格に反映されてしまうのは当然の流れかもしれません。私の感覚では、ここ1年でファストフードのセットが$2(約212円)ほど値上がりした印象があります。
最低賃金が上がったからといって、手元に残るお金が増えるわけではなく、物価上昇によって「生活を維持することがやっと」という状況が続きがちです。
※日本円は2025年6月20日のレートで換算。
工夫次第で変わる、カナダ生活のリアルコスト
とはいえ、すべてがネガティブなわけではありません。生活費を抑える工夫もいろいろあります。
たとえば、フリーマーケットやFacebook Marketplaceを活用して家具や家電を中古でそろえたり、食費を抑えるためにスーパーのセールを狙ってまとめ買いしたり…。
カナダでは地元のフードバンクや、コミュニティ支援のプログラムが比較的充実しており、必要に応じてサポートを受けられます。
また、副業(フリーランスやデジタルワークなど)を取り入れて、収入源を増やす工夫をしている人も多くいます。
おわりに
最低賃金が上がっても決して生活が楽になるわけではありません。
これは、カナダで暮らす多くの人が感じていることでしょう。また、カナダに限らず日本でも似たような状況だと聞きます。
大切なことは、収入と支出を正確に把握し、自分なりの暮らし方を工夫すること!
気休め的な言い方かもしれませんが「数字以上の豊かさ」を感じられる暮らし方もきっとできるはずです。私も移住者としての視点で、これからもリアルなカナダ生活を発信しつつ、豊かさを感じられる暮らしを送っていきたいと思います!