【カナダ移住体験談】ファーマーズマーケットが楽しい!

ファーマーズの季節
カナダの春といえば、ファーマーズマーケットが始まる季節でもあります。
この時期になると、週末の度に各地でマーケットが開かれ、ローカルのクリエイターや農家、アーティストたちが手作りの品々を並べます。私も、ついふらっと立ち寄ってしまいます。
見て歩くだけでも楽しいのですが、気づけばバッグに何かしら入っているのです・・・。
屋外に出て日差しを浴びながらのんびり散策していると、自然と気持ちも明るくなります。ファーマーズマーケットは、ただの買い物ではなく、小さなイベントのような楽しさがあります。
ファーマーズマーケットとは?
「ファーマーズ」とは「ファーマーズマーケット(Farmers’ Market)」の略で、農家や個人が栽培した野菜、果物、手作りの加工品、アート作品などを直接消費者に販売する市場のことを指します。
スーパーマーケットとは異なり、生産者の顔が見えるのが特徴で、その影響でしょうか…なんとなくですが、商品にも人にも温かみを感じます。
私が住む地域では毎週土曜日に、近くの公園でファーマーズマーケットが開かれています。
小さなテントがずらりと並び、地元の野菜、焼きたてのパン、手作りの石けん、可愛らしいキャンドル、ニット製品、アクセサリーなど、見ていて飽きない品々が所狭しと並んでいます。
時には、地元のミュージシャンがアコースティックギターを片手に演奏していたり、子ども向けのフェイスペイントコーナーがあったりと、ちょっとしたお祭りのような雰囲気になります。
マーケットの魅力
ファーマーズマーケットには、思わず足を運びたくなる魅力がいくつもあります。
ひとつは、「一点物」に出会えることです。
大量生産ではないため、商品にはひとつひとつ個性があります。ハンドメイドのイヤリングや温かみのある陶器のカップ、カラフルな布マスクなど、他では買えないオリジナリティがあります。
「生産者と直接話せること」も大きな魅力です。
どんな素材を使っているのか、どんな思いで作ったのかなど、直接聞くことができます。
先日、蜂蜜を販売している女性と話をしたところ、自分たちで養蜂していて、ハチにもストレスがかからない方法で採蜜している、と教えてくれました。そんな丁寧な背景を知ると、少し高くても応援したくなります。
さらに「地域とのつながり」を感じられることもポイントです。
顔なじみの出店者と挨拶を交わしたり、おすすめの使い方を教えてもらったりする中で、自分も地域の一部であることを実感します。
移住して間もないころは、なかなか知り合いもできず、少し寂しさを感じていたのですが、マーケットで何度か顔を合わせるうちに「今日も来たね」と声をかけてもらえるようになりました。
そうした日常の小さな交流が、言葉では言い表せないほどの安心感につながります。人とのつながりが希薄になりがちな今だからこそ、こうした直接のふれあいがより大切に思えます。
マーケットの気になるところ
もちろん、ファーマーズマーケットにはデメリットもあります。
ひとつは「値段がやや高め」であることです。ローカルで丁寧に作られた分、どうしても価格は高めになります。スーパーの2倍、3倍することも珍しくありません。
例えば、オーガニックのジャムひと瓶が12ドル、ハンドメイドのマグカップが25ドルなど、予算を考えずに買ってしまうと、あとで「ちょっとやりすぎたかも」と反省することもあります。
ただし、品質は良いので「自分へのご褒美」として買うことが多いです。
また、「天候に左右される」こともデメリットです。屋外で開かれることが多いため、雨や風が強い日は中止になったり、出店数が少なかったりします。
ファーマーズに行く前には天気予報のチェックが習慣になりました。
まとめ
私は、ファーマーズマーケットに行くことが大好きです。
ちょっと高くても「お気に入り」を見つけたときの嬉しさは格別ですし、地元の人たちの暮らしぶりや文化を感じることができる貴重な場所でもあります。
マーケットを歩いていると、「カナダに来てよかったな」と感じる瞬間が何度もあります。
時には、買うつもりがなかったはずなのに、気づけばエコバッグがパンパンになっていることもあります。季節の野菜でその日の晩ごはんを決めたり、ちょっとしたプレゼントを見つけたり、マーケットは日々の暮らしに彩りを加えてくれます。
今年の夏も、私はお気に入りのエコバッグを持って、またふらっとファーマーズに出かけることでしょう。毎回違う発見があるからこそ、何度でも足を運びたくなるのかもしれません。