【カナダ】ペットを飼う前に知っておきたいフォスターシステム

フォスターとは?
フォスターは英語で「Foster」と表記し、日本語で直訳すると「養育する」という意味になります。
カナダでは、この『フォスターシステム』があらゆる場所で使われています。
何らかの事情で親御さんがいない子供たちも、カナダでは施設よりもフォスターファミリーと過ごしながら養子として迎えてもらえるファミリーが見つかるのを待ちます。
つまり、フォスターファミリーというのは一時的な家族で、フォスターファミリーには養育に必要な経費が賄われます。その代わり、家族と同じように愛情を注ぎ、必要な場所と食べ物を提供して、家族の一員として一緒に過ごす役割が課せられます。
このフォスターシステムは、人間だけでなくペットにもあります。
カナダは動物を大切にする国です。
日本の「保健所」に近いものはありますが、保健所で飼育できる動物の数は限られています。また、ペットの年齢や状況などによっては、迎え入れてくれるファミリーが見つかるまで時間が掛かることもあります。
そんなシチュエーションをサポートしてくれるのが「フォスターシステム」です。
カナダの保健所は「SPCA」と呼ばれており、この「SPCA」のフォスターシステムに登録すると、ファミリーが必要な犬や猫が、家族が見つかるまでの間、暫定的な期間家族として迎えて一緒に過ごすことができます。
フォスターシステムのメリット
フォスターシステムによって、ファミリーが見つかるまでの間、ペットたちは温かい家庭で愛情を注がれながら過ごすことができます。
愛情を注がれて生活することで、人間との信頼関係も育むことができるため、新しいファミリーを見つけやすい状態になります。
もちろん、SPCAにも犬や猫が過ごせる場所がありますが、場所に限りがあるので、どうしてもケージの中で過ごさなければならない時があります。その点、フォスターファミリーを見つけることができれば、家の中でストレスを感じずに、伸び伸びとした生活を送ることができます。
このように、フォスターシステムで生まれるメリットはたくさんありますが、実は動物側にだけメリットがあるわけではありません。
ペットを欲しいと思っていても、そのペットの一生を約束するだけの自信がない人でも、フォスターファミリーになれば、新しいファミリーが見つかるまでの一定期間だけ、ペットと過ごすことができます。
フォスターシステムのデメリット
フォスターシステムのデメリットは、メリットと同じく一定期間だけということです。
一度ペットを家族として迎えると、死別ではなくても、別れは辛いものです。
新しいファミリーが見つかるというのは嬉しいことですが、それでもやはりお別れの時には寂しい気持ちになります。
フォスターシステムに登録している限り、次のペットを迎えることになりますが、なかには気持ちの切り替えが難しいと感じる人もいるようです。
我が家にやってきたフォスターキティー
我が家でも、このフォスターを試してみることにしました。
ペットは欲しいけれど、時々日本に帰国することがあり、その間、ペットホテルなどを使うと費用がかなりの金額になることや、ペットに対してもストレスが大きいと思い、ペットを飼うことに躊躇していました。
しかし、フォスターであれば、期間限定で計画的にペットを迎えることができます。
ということで、次の帰国までの期間限定で、フォスターキティーをお迎えしました。
フォスターをやってみて良いと感じた点は、帰宅した時でした。
帰宅してドアを開けた時に、喜んでお迎えしてくれるペットがいて、とても気持ちが和みました。いつもは静かに過ごす夜の時間も、ペットと一緒に過ごしていると癒されます。
家族が増えるというのは、やはり良いですね!!
当然ですが、手間は掛かります。
犬であれば散歩が必要だし、猫であればトイレ掃除が必要です。餌をあげるお皿も洗わなければならないし、毛が抜け落ちるので掃除の時間もいつも以上に掛かります。
ただ、それもいつものルーティーンにペットの世話も含めれば良いだけで、慣れてしまえばどうってことありません。
まとめ
カナダで新しくペットをお迎えしようと考えている方へ。
SPCAに行くと、たくさんの動物たちが新しいファミリーを待っています。ペットショップやブリーダーさんから高額でペットを購入する前に、まずはSPCAに足を運んで、マッチングするペットがいるかどうか探してみてください。
ファミリーを探している動物たちは、SPCASのウェブサイトでもみることができます。
SPCAに登録されている動物を新しい家族として迎えると、必要最低限の費用だけでペットを迎え入れることができます。