【カナダ移住体験談】年々寒くなりつつあるカナダBC州

カナダBC州の気候
カナダBC州の気候は、内陸部と海岸部で温度差が生じますが、カナダ東部に比べると、比較的温暖で過ごしやすいと言われています。ちなみに、カナダの中で最も温かい都市はビクトリア市があるバンクーバーアイランドです。
カナダに対して「雪が多くて寒いイメージ」を持っている人も多いでしょう。しかし、バンクーバーアイランドでは雪が降ることは少なく、冬でも過ごしやすいのが特徴です。
一方、バンクーバーは、バンクーバーアイランドに比べると少し気温が下がりますが、それでもカナダの中では比較的気温が高く、日本の東京とほとんど変わりません。
内陸部に行くと、バンクーバーやバンクーバーアイランドに比べて気温が下がり、雪の量も多くなります。冬はマイナス20度前後まで下がる地域もありますが、夏は湿度が少なく、気温が上がっても過ごしやすいのが特徴です。
ただし、内陸部ではバンクーバーエリアに比べて日差しがかなり強く、強い日差しに慣れていない日本人は肌荒れを起こすことがあり、日焼け止めクリームやアームカバーなどによる紫外線対策が必要です。
年々寒くなりつつあるBC州
私がカナダに移住したのは14年ほど前でした。
この頃は、湿度が少なくて過ごしやすいとは言っても、やはり夏は熱いものでした。カナダBC州の夏は、5月から7月頃までで、8月になると少しずつ涼しい日が増えていきます。8月は、東京の9月とほぼ同じような気候になります。
夏はノースリーブやショートパンツでの外出を楽しむことができ、海や湖で泳ぐこともできました。しかし、ここ3年ほどは、天候がかなり不安定になっており、カナダに限って言えば、年々気温が下がっているような気がします。
7月は、ノースリーブを着ても「暑い」と愚痴を言いながら出かける季節ですが、今年は暑い日が少なく、涼しい日が続いています。日中は薄手の長袖や半袖で快適に過ごすことができても、夜になると気温が10度近くまで下がることもあるので、少し厚めの上着も必要です。
7月はエアコンを使っている季節なのですが、昨夜(2020年7月2日の夜)はヒーターを使いました。
地球温暖化の影響
オゾン層の破壊によって、地球は年々温暖化していると言われています。日本では、ここ数年、肌で感じるほど気温が上がっていると聞いています。
しかし、カナダでは地球が温暖化しつつあるにも関わらず、年々寒くなっているように感じます。その原因として、北極で溶け始めている氷河が関係しているようです。
地球の温暖化により、これまで氷だった北極の氷河が溶け始め、太平洋へと流れ込んでいます。これによって、太平洋の温度が下がっているため、太平洋から風を受けるアメリカ・カナダ大陸には、これまでよりも冷たい、もしくは涼しい風が吹き込むようになりました。
この影響を受けて(たぶんですが)、カナダBC州では年々気温が下がり、夏が短く、冬が長くなりつつあります。
人々の生活への影響
カナダBC州では、気温が下がったことにより作物が影響を受けています。
冬が長くなるため、ファームでの作物の収穫量が落ち、野菜や果物などの価格が向上しています。また、作物と収穫への影響はファームだけでなく、自宅の畑にも影響をもたらしています。
春が来ることが遅くなるため、種まきの時期がずれ、それに加えて秋が早く来てしまうことから、野菜や果物が十分に熟しません。1シーズンで収穫できる野菜の量だけではなく、種類も減っており、この状態が続いてしまうと将来的にも心配です。
減少しつつある山火事
カナダでは、気温が下がる前までは、地球の温暖化による影響を受けて、夏の最高気温が上昇していました。また、雨量も減少し、夏の乾燥が深刻化したため、3年ほど夏の山火事に悩まされていました。
2020年の夏は、まだ山火事は深刻化していないようです。
山火事の主な原因は、気温の上昇と深刻な空気の乾燥、そして観光客によるキャンプファイヤーなどの火の不始末です。今はまだ、7月に入ったばかりなので、これから気温が上昇すると、山火事が発生する可能性はありますが、今年は新型ウイルスの影響によりキャンプ場などが閉鎖しており、火事の原因が例年よりも少ないと予測されています。
同時に、新型コロナウイルスの影響で、全世界で多くのイベントがキャンセルされ、環境汚染が減少しています。この機会に、少しでも地球上の異常気象が改善されることを願います。


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