【カナダ移住体験談】コロナとカナダの病院事情
カナダの病院は安全?
カナダでは、新型コロナウイルスが流行するようになってから、病院やクリニックに行くとウイルスに感染するかもしれない…と、診察を受けることに対して躊躇する人が多くなりました。
まだ、「救急車を呼ぶ人も少なくなった」と書かれた記事を見たこともあります。記事では、助かる命が助からなくなってしまうこともあるため、体調がおかしいと感じた時には、すぐに救急車を呼ぶように!との呼びかけもされていました。
私自身も新型コロナウイルスが流行してからは、必要以上にクリニックや病院に行かないように心がけていました。
しかし、定期検診などで、どうしても病院やクリニックを避ける事ができず、先日、ローカルの病院を訪れました。その結果、予想していた以上にコロナ対策が徹底されており、安心して病院の中に入る事ができました。今日は、カナダでの病院やクリニックで、どのようなコロナ予防対策が行われているのか?を紹介していきます。
入り口で症状チェック
私が訪れた病院では、まず、病院の入り口で、サニタイザーを使って手の消毒を行うことと、マスクの着用を指示されます。会話できる準備が整ったら、新型コロナウイルスに指定されている症状の有無の確認、14日以内に海外旅行をしたか?の確認、14日以内に新型コロナウイルスに感染した人と関わったか?の確認が行われます。
ここでの質問に全て通過した人のみが、一般の入り口から病院に入る事ができます。
新型コロナウイルスは、感染しても無症状の人もいますが、カナダでは、症状がある人を中心に隔離をして、感染拡大の予防を行っています。
病院へ行くことに対して、恐怖心のようなものを抱いていましたが、新型コロナウイルスに感染している可能性がある人が、別の入り口や施設を利用することを知り、安心して病院の中に入る事ができました。
患者の99%がマスク着用
公共の場所に出かける時にマスクを着用するように「推奨」されているカナダですが、買い物などに出かけると、実際にマスクを着用しているカナダ人は、ごくわずかです。
しかし、病院の中では患者さんの99%がマスクを着用していました。マスクの種類は、医療用マスクに限らず、手作りマスクなどを着用している人も多くいました。
病院内でも、マスク着用についての注意書きがあちこちに貼られており、看護師や医者からマスクを着用するように言われた患者は、指示がない限り、外さないように指導されています。
病院内のトイレは?
新型コロナウイルスは、トイレを通じて感染する事があるとも言われています。
たとえ新型コロナウイルスに感染している可能性のある人が、別の施設を使うと言っても、個人的には、トイレの使用に関しては不安を取り除く事ができませんでした。
特に、ドアノブは多くの人が触ります。もちろん、トイレを利用した人は出て来る前に手を洗っている、と思うのですが、ドアノブに触れる事、トイレを利用することに対して、ちょっとした勇気が必要でした。
これに関しては個人差があると思います…。
ドクターオフィス
カナダには、検査や緊急の場合に行く「病院」の他に、様々なクリニックがあります。
クリニックは「ドクターオフィス」と呼ばれています。
かかりつけ=ファミリードクター(ファミリードクターオフィス)、かかりつけがない人が行くクリニック=ウォークイン(ウォークインクリニック)、専門家医の診察が必要な人が行く=スペシャリストと呼ばれるドクターオフィスなど、に分かれています。
特にファミリードクターオフィスやウォークインクリニックでは、様々な症状がある人が訪れるため、ウイルスへの感染が心配される場所でもあります。
しかし、これまでは予約しなくても訪れる事ができたドクターオフィスが完全予約制になるなど、コロナ対策が行われており、マスクを持参していない場合は、ドクターオフィスの中に入る事すらできません。
新型コロナウイルスが流行したばかりの頃は、多くの場所で適切な対策が取られていませんでしたが、現在は「New Normal」とも言われるように、少しずつ新型コロナウイルスと共存するためのシステムがコミュニティの中で構築されつつあります。
カナダでは、9月からリカバリープランが次のステップに入り、学校も再開される予定です。ウイルスへの感染はまだまだ心配されますが、多くのビジネスが適切な規制を取ることにより、安心して生活できる社会を作っていく事ができればと思います。