【カナダ移住体験談】カナダBC州のコロナ対策

カナダのコロナ感染状況
2019年12月に中国で続出した新型の肺炎は、1月に新型コロナウイルスとして認められ、カナダのBC州にも広がりつつあります。
カナダで最初に新型コロナウイルスが認められたのは2020年1月25日で、中国の武漢を訪れた人でした。その後、海外からの帰国者や旅行者を中心にウイルスがカナダ国内にも侵入し、感染者が増えるにつれて、警告が出されるようになりました。
3月に入ってからは、学校やデイケアでの手洗いが強化され、風邪と似たような症状がある場合は隔離を行い、人との接触を避けるように指導されています。
それからまもなく春休みに入り、BC州での事態は大きく変化しつつあります。
学校は9月までなし
オンタリオで春休みを2週間延長する決断がくだされ、次にアルバータ州が新しいアナウンスがあるまでの期間、学校はお休みと発表しました。
この時点でBC州は「学校はいつも通り」でしたが、春休みに入った直後に「学校のおやすみ宣言」が出されました。
アルバータ州と同じように「新しい指示があるまで」の宣言でしたが、多くの人が学校は9月までないと解釈しています。
学校が9月までないとなると、子供が通学していた時間に働いていた人たちが会社などに行けなくなり、学童保育を行なっていたデイケアも仕事がなくなる事態に陥っています。
ソーシャル ディスタンス
BC州では、現在はソーシャル ディスタンス(Social Distance)が指示されています。ソーシャル ディスタンスとは、公の場所で人と人が2m以上近づかないルールです。
くしゃみやせき、会話などによってウイルスが広がることが懸念され、その範囲が2m程度と言われているため、ソーシャル ディスタンスを設けることでウイルスの感染を防ごうとしています。
ソーシャル ディスタンスを守るために、プレイデート(子供がお友達の家に遊びに行くこと)やスリープオーバー(お友達の家へのお泊まり)もしないように指示されています。
営業が続いているオフィスでは、エレベーターは1人ずつしか乗ることができず、複数の人がいる場合は、次のエレベーターを待つことになります。
BC州でのビジネス状況
BC州では、現在ほとんどのビジネスが閉鎖しています。
グローサリーストア、薬局、警察、消防士、看護師、医者、ケアワーカー、デイケアは、社会の中で重要な役割と担っているため、通常通り続けられています。
その他の業務は、ソーシャル ディスタンスを維持することができなければ、全て閉鎖するように指示されています。
それと同時に、カナダの経済危機のために、ソーシャル ディスタンスを維持することができる場合は、エコノミーを促進するためにビジネスを継続するようにとも言われています。
不安によるストレス
BC州では、新型コロナウイルスに対する不安だけでなく、ビジネスの閉鎖で解雇され仕事を失っている人、自営業で継続が難しい人など、多くの人がストレスを抱えています。
先日、公園の利用も禁止され、子供達がストレスを発散する場所も減ってしまいました。
このような状況の中で、自分にできることは何か?を考え、ヨガや音楽などをオンラインライブで提供する人も少しずつ増えています。
なるべく外出は避けるように指示されているため、1日を自宅で過ごす人が多く、インターネットが人と人をつなぐ大きな役割を担っています。
国からの補助
ビジネスが閉鎖されると、仕事がなくなってしまい、多くの人が仕事に困ってしまいます。
このような状況を考慮して、カナダでは約820億ドル(約6兆円)を、ビジネスや市民の生活支援として補助することを宣言しています。
実際に、その支援が人々の手に届くまでには1ヶ月ほど掛かりますが、インターネットを通して人々が励まし合っています。
それ以外にも、ローカルのフェイスブックグループなどで情報を提供し、困っている人を助けようとする動きもあります。
ウイルスが少しでも減少し、現在の状況が少しでも改善されることを願っています。