【カナダ移住体験談】ロックダウンも終盤?ビジネスの再開
<コロナウイルス>カナダBC州の現状
私が暮らしているカナダのBC州では、ロックダウンに突入してから1ヶ月半が過ぎようとしています。
コロナウイルス感染者数のピークは3月(BC州の場合)で、ロックダウンに入ってからは新しい感染者が減少しています。しかし、それでも新しい感染者がいることには変わりがなく、気を抜くことはできない状況です。
現在のBC州での感染者は、2020年5月6日現在で2,232人。カナダ国内での感染者数は62,458人です。
カナダ全土での感染者数が非常に多いのは、特にケベック州で非常に多くの検査が行われていることが理由の1つとして挙げられています。
ケベック州では、早い段階から症状がある人や疑いがある人は検査を受けることができ、感染者数がグンと伸びました。感染者数と言うよりは、感染が発覚した人数と考えるべきでしょう。
BC州では、少し前まではフロントライン(医療従事者、警察、消防士、老人ホームのスタッフなど)が検査の対象で、それ以外の職業の人は、たとえ症状があっても(感染者に接触して、なおかつ症状がある場合でも)、自己隔離が指示されるのみで、検査を受けることができませんでした。
しかし、現在ではコロナの症状がある患者は、検査を受けることができるようになっています。
1日の新しい感染者数については、現在は減少しています。
多い時には1日の感染者数が100人を超えることもありましたが、5月に入ってからは少ない日では10人以下のこともあります。
公共の場所での人々
ロックダウンが始まってすぐに、ソーシャル・ディスタンスを取るように指示が出ました。
ソーシャル・ディスタンスが始まったばかりの頃は、新しい習慣に慣れるのが難しく、グローサリーストアなどで、うっかり他の人の近くを通りかかった際に「ソーシャル・ディスタンス!!!」と怒鳴る人がいたり、軽い口論になる人もいました。
グローサリーストアでは、ソーシャル・ディスタンスを保つために、店内に入れる人数に制限を設け、店内でも狭い通路は一方通行になっているなど、ソーシャル・ディスタンスのための規制が行われています。
また、家族全員で買い物に来るケースもあったため、現在では店内に入れるのは1人、または2人までになっています。
私はロックダウンに入ってから、店内に入らず、オンラインオーダーのみを利用しています。
オンラインで注文すると買い過ぎずに済み、さらに注文したものは駐車場まで持って来てもらうことができ、トランクを開けて待っているだけで、スタッフが詰めてくれます。とても便利なサービスで感染のリスクも抑えられるような気がします。
もちろん、ロックダウンが始まったばかりの頃は不安が募る一方で、日常生活に不便さを感じる場面も多かったのですが、このように様々な企業側の努力で便利なサービスが開始されると、不便な中でも快適さを感じることがあります。
先日、日本(東京)の知人と話す機会があったのですが、都内ではなかなかソーシャル・ディスタンスが浸透せず、今でもスーパーやコンビニ等のレジ待ちで至近距離に立つ人が減らない!と言っていました。
カナダでは、ソーシャル・ディスタンスは普及していますが、まだまだマスクを使用している人が少なく、グローサリーストアでは、10人に1人程度しかマスクを使用していません。
ソーシャル・ディスタンスを保つことで感染を減少させることはできますが、それに加えてマスクの使用も増えると、さらに効果があるのではないかと思います。
しかし、カナダでは「マスクは使い方がややこしい」との理由で、あくまでもマスクは自己判断になっています。
ビジネス再開の動き
BC州では、新規の感染者数が減少しており、少しずつビジネスを再開する動きが見られています。
しかし、ロックダウンは現在の段階では解消ではなく、規制を取りながら稼働できるビジネスを再開するようです。
また、ビジネスは再開しても、大人数のイベントなどはまだまだ禁止で、春から夏にかけてのイベントは現段階で全て中止または延期となっています。
人と人との関わりについては、屋外での感染率が低いと言われ、ソーシャル・ディスタンスを取って屋外で人と人がコミュニケーションを取ることについては禁止されていません。
屋外であること、ソーシャル・ディスタンスを取ること。
この2つを守ることで、自己隔離だけの生活から人との関わりを保つ生活へ移ることができそうです。
以前の生活に戻るまでには、まだまだ時間が掛かるでしょうが、コロナウイルスと戦う中でも、規制を守ることで安全に稼働することができる ‘New Normal’ 「新しいノーマル」 が始まるとされています。