【カナダ移住体験談】カナダのNew Normal

New Normalとは?

新型コロナウイルスが流行してから『New Normal』という言葉を耳にする機会も増えたのではないでしょうか?

カナダでは、新型コロナウイルスの流行が確認され始めた2020年3月頃から『New Normal』という言葉が使われるようになりました。

『New Normal』とは、新型コロナウイルスの感染を最小限に抑えながら社会を稼働させることを指します。残念ながら、流行してしまったウイルスを全滅させることは、不可能に等しいと思われます。

そこで、既にウイルスが流行してしまった現在、どのような対処を取り、どのような行動をすることで、社会を稼働させることができるのか?が考えられています。

カナダでは、復旧プランが進行しており、私が暮らしているブリティッシュ・コロンビア州では、9月から次のステップへと進んでいく予定です。一方、これに対して「まだ早いのではないか?」と不安に感じている人も多くいるようです。

復旧プランが現在のステップに進んだ後、セカンド・ウェーブのようなものがありましたが、1ヶ月以上が経過した今は、再び新しい感染者が減少傾向にあります。

次のステップでは学校の再開という大きな課題があります。これに対しては、反対意見もまだまだ多いですが、学校と家庭が連携を図り、ウイルスの感染を最小限に抑えることができることを願っています。

 

公共の場所でのコロナ対策

カナダでは、2020年6月より様々なビジネスが再開しています。再開とは言っても、新型コロナウイルスへの警戒もあるため、流行前と全く同じシステムではなく、様々な場所で適切な対策が取られています。

例えば、グローサリーストアに行くと、お店に訪れる顧客同士がソーシャル・ディスタンスを取ることができるように、床に矢印があり、一方通行となっている区域があります。

また、レジでもソーシャル・ディスタンスを取ることができるように、床に立つ位置が示されています。

公共の場所ではマスクを着用するように、との指示がされていますが、以前に比べるとマスクをつけている人は増えているものの、半数以上の人がマスクをつけていません。

なかには、レジを待っている間に、立つ場所が記されているにも関わらず、接近して来る人もいます。大抵の場合、このような人に限って、マスクを着用していません…。

クリニックでは、これまで待合室に様々な症状を持った患者さんが隣り合わせに座って待っていることが普通でした。しかし、現在では、待合室に座っている患者さんは1人も見られず、診察を受ける必要がある場合は、前もって電話で予約をする必要があります。

クリニックのドアはスタッフが開け閉めしており、ドアの中に入ったら、最初に体温を測ります。以前は、クリニックに行くとインフルエンザなど他のウイルスをもらう可能性があるのではないか?と不安がありましたが、現在は新型コロナウイルスの流行で、厳しい規制がなされているため、かえって安心感があります。

タクシーでも新型コロナ対策は行われています。タクシーの運転手次第の部分もありますが、ドライバーの周辺にプラスチックの壁を作り、会話などから飛沫感染がしないように工夫されている人もいました。しかし、お客さんが乗り降りするたびに座席を殺菌している様子はありません。

公共のバスを利用する場合は、マスクの着用が義務付けられています。

何らかの症状がある人は自己隔離を行い、必要に応じて新型コロナウイルスのテストを受けるように促されているため、基本的には公共の場所に症状がある人がいないことが前提となっています。

 

これから心配される問題とは?

新型コロナウイルスが流行したばかりの頃は、外出を控えるなど厳しい規制がありましたが、それから数ヶ月が経過した現在は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぎながら、社会が稼働しようとしています。

人との接触を避けるため、以前よりは感染症などが流行しづらいと考えている人もいるでしょう。

しかし、このような新型コロナウイルス対策が進められる同時に、人と触れる機会が減るため、メンタル的に落ち込みやすくなる人が増えるのではないか?との心配もされています。

現在はオンラインで遠く離れた人と会話をすることもできますが、やはり人との接触や外気に触れる刺激などが必要だとされています。

新型コロナウイルスとともに生きていくために、どのような対策が適切なのか?の課題は、まだまだ多いように思えます。

 

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