【カナダ移住体験談】カナダで発見した『パティオ天国』

カナダ移住で発見した“パティオ天国”な日常

カナダに移住してから、日本とはまったく違う文化に出会うことが多々あります。その一つが「パティオ文化」です。

カナダでは、レストランやカフェに行くと、ほとんどのお店に屋外の席が用意されています。夏になると特に顕著で、室内の席はガラガラなのに、外のパティオは満員という光景を何度も見かけました。

大きなレストランだけでなく、小さな個人経営のカフェでも、店先にテーブルと椅子が並べられていて、お客さんは当たり前のように外で食事やコーヒーを楽しんでいます。

さらに印象的なのは、犬を連れている人がとても多いことです。

散歩の途中に立ち寄って、ランチやディナーを一緒に楽しむ光景は、日本ではなかなか見られないものでした。ペット連れにとっても過ごしやすい環境が整っているのは、移住者として新鮮な驚きでした。

そこで今回は、実際に暮らしてみて感じた、カナダのパティオ文化のメリットを5つ挙げてみたいと思います。

季節を肌で感じながら食事ができる

カナダは冬が長い国です。

そのため、短い夏を思いきり楽しもうという気持ちが強く、天気の良い日はできるだけ外で過ごそうとする人が多いです。

パティオでの食事は、季節や天候を肌で感じられる時間でもあり、四季を大切にする日本人の感覚とどこか通じるものがあります。

外で食べるだけなのに、同じ食事でも特別に感じられるから不思議な魅力だと思います。

開放感がありリフレッシュできる

室内の席に比べて、パティオは開放的な雰囲気です。

太陽の光や温かい(または涼しい)風を感じながら食べる食事は、それだけで気分転換になります。

特に仕事や勉強で疲れているときに、外の空気を吸いながらランチをすると、リフレッシュ効果が高いように思います。

ペットと一緒に楽しめる

日本では、犬を連れてレストランに入れる場所は限られていますが、カナダではパティオならペット同伴OKなお店がとても多いです。

愛犬と一緒に食事ができる環境が整っているのは、ペットオーナーにとって大きなメリットです。散歩ついでに気軽に立ち寄れるので、生活の一部として自然に馴染んでいます。

ソーシャルな場として使いやすい

カナダ人は人との交流を大切にします。

パティオはその雰囲気も手伝ってか、隣の席の人とちょっとした会話が生まれることもあります。

日本ではあまり考えられないかもしれませんが、外という空間の緩やかなつながりが、社交的な時間を生みやすくしています。知り合いや友人と集まるにも、屋外の方が気軽で盛り上がる雰囲気があります。

感染症対策にも安心

近年では、屋外での食事が感染症対策の面でも注目されるようになりました。

カナダの人々はもともと屋外での食事が好きですが、結果的に安心して集まれる場所としてもパティオが活躍しています。風通しがよく、距離感も取りやすいので、安心して過ごせると人気です。

このように、カナダのパティオ文化には多くのメリットがありますが、日本人の感覚からすると「外で食べること」に少し抵抗を感じる場面もあります。

たとえば、風が強い日。蜂や虫が飛んでくることもあります。

また、夏でも気温が急に下がることがあり、寒さを感じながら食事をするのは落ち着かないと感じることも正直あります。

エアコンの効いた涼しい店内の方が快適に食べられるのでは…と思う時がないわけではありません。

それでも、カナダで暮らしていると「外で過ごすことを楽しむ」という価値観に触れることができ、自分自身の考え方にも少しずつ変化が出てきました。

以前なら「快適さ」を優先していたのに、今では「せっかくの天気だから外に出よう」と思うようになりました。

移住して初めての夏に、レストランでパティオ席に座ったとき、外で食べることが特別なイベントではなく「日常」だということに驚きました。カナダの人々が外を好む理由を知ることで、こちらの暮らしをより楽しめるようになった気がします。

これからカナダに移住を考えている方や旅行でカナダを訪れる方は、ぜひパティオ席に座ってみてください。

日本とは違った開放感や人との距離感を体験できると思います。虫や風に悩まされることが多少あっても、それもまた含めて「カナダらしい経験」になるはずです。

restaurant patio