【カナダ移住体験談】在住歴17年の私が想うカナダの良い面

私がカナダを好きな理由

私がカナダで暮らし始めて、もう17年になります。

時が経ち、日々の生活に追われていると、カナダに来たばかりの頃に感じていたドキドキ感を忘れてしまいがちですが、ふと何かの拍子に思い出すと、飛行機が着陸する直前から、ものすごくワクワクしていました。

カナダは、留学やワーキングホリデー、旅行など、様々な目的で多くの外国人が訪れる国です。もちろん、移住先としても人気があります。

今回は、そんなカナダの「良いところ」を、私の個人的な目線で紹介していきます。

とにかく自然豊か

カナダは自然豊かな国として知られています。

国土面積は日本の約26倍(アメリカや中国よりもカナダの方が広いです!)、多くの野生動物も暮らしています。

時には、日本では見られないような動物が街中に出現することもあります。

長いことカナダで生活していると、街中で鹿とすれ違っても、猫とすれ違うのと同じくらい当たり前の出来事になってしまいますが、カナダに来たばかりの頃は、野生の鹿を目の前で見るだけでもドキドキしていました。

地域によっては、食べ物を探して熊が出ることもありますが、そのような地域ではゴミ箱の管理が厳重に指導されており、ゴミの管理が悪くて熊が来てしまった場合は罰金になることもあります。

日本人と似ている面もある

カナダに移住して、多くのカナダ人と接する中で感じたことは「カナダ人には日本人と共通する点がある」ということです。

例えば、家の中に入る時、カナダでも靴を脱ぎます。もちろん、家庭によって(移民が多いため、その国文化によっても)異なりますが、だいたいの家では玄関で靴を脱いでから室内に入ります。

カナダの玄関には、日本の玄関のような段差はありませんが、マットを敷くなどして、靴を脱ぐ場所を分かりやすく示している家庭が多いです。

また、カナダ人はフレンドリーですが、日本人と共通するような繊細さも持ち合わせています。

そのため、人と接する時は気を遣います。日本人よりも意思表示はハッキリしていることが多いですが、それでも相手の意見を否定せずに、うまくくみ取りながら接してくれる人が多い印象です。

おそらく、多くの日本人にとって、カナダ人は「なんとなく接しやすいな」と感じることでしょう。

カナダは多様文化

カナダは世界各国から人々が集まっている他民族国家です。

そのため、「カナダ人」と言っても、他の国からカナダに移住してきた人々や、その子供などが多く、さらに仕事や留学でカナダに滞在している人も常に多く、様々な文化が混在しています。

そんな背景もあって、どの国の人にとってもカナダは馴染みやすく「外国人扱い」されることが少なく感じます。

2021年のカナダ国勢調査では、移民の割合が建国以来最高の23%に達したことも分かりました。以下、特筆すべき点を抜粋します。

2016~2021年に130万人強の新規移民がカナダに永住し、カナダの国勢調査で記録された新規移民数としては最多となった。

2016~2021年時点での新規移民の出身地は、中東を含むアジアが62.0%と最も多く、1971年時点の12.1%から大幅に増加した。一方、欧州からの移民の割合は減少し続け、1971年の61.6%から2021年には10.1%まで落ち込んだ。

出生地別の移民数では、初めてインドが最多となり(2016~2021年の新規移民の18.6%)、次いでフィリピン(11.4%)、中国(8.9%)の順となった。日本(0.3%)は49番目だった。

2021年時点の移民の半数以上(56.3%)は、経済カテゴリーで入国した。約75万人の経済移民のうち、3分の1強(34.5%)が熟練就労者プログラム、さらに3分の1(33.6%)が州指名プログラムを通じて選ばれた。

大西洋岸州への定住移民の割合は過去15年間でほぼ3倍になり、2006年の1.2%から2021年には3.5%に上昇した。

(出典:JETRO日本貿易振興機構

このように多様な文化なので、差別が少なく、日本の文化に興味を持っている人も多くいます。

ベネフィットが充実

カナダは税金が高いです。

消費税は5%と日本と比べて低いですが、それは「GST(国の消費税)」の税率で、他にも「PST(州の消費税)」が掛かります。その2つを合計したものが「HST(国と州の消費税の合計)」です。

例えば、トロント(オンタリオ州)での消費税は、5%のGSTと8%のPSTで、合計13%です。

こうなると日本よりも消費税が高くなってしまいます。

ただし、肉・野菜・卵などの食料品や家賃、公共交通機関の運賃、水道代、処方箋の薬などは非課税で、消費税は掛かりません。

所得税も高いです。

所得税も消費税と同様に、国から課される所得税と各州の所得税の両方が課され、所得の金額に応じて税率が異なります。

しかし、低所得の人はいくつかの税金が免除されるなど、貧富の差が出にくいシステムも用意されており、さらに政府から受け取るベネフィットも充実しています。

個人的には「サポートが強い国」という印象を持っており、最近ではインフレによる生活費の上昇で苦しむ人を援助するために、政府からの生活資金の種類や金額などが増えています。

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