【カナダ移住体験談】カナダの冬:実感した西と東の違い

カナダの冬:西と東の違い

私が住んでいるBC州では、過去17年間での最低気温はマイナス20度です。

しかし、東海岸ではマイナス40度以下にまで下がることもあります。雪の量も大きく異なり、西側では比較的少ないのに対して、東側は大量の雪が積もることも珍しくありません。

マイナス20度まで下がるとどうなる?

マイナス20度を下回った時の体験談をお伝えしますと…。

ある日、水道管が凍ってしまい、洗濯機から水が出なくなりました。幸い、次の日には気温がマイナス10度まで上がってくれたため、凍結はすぐに解決し、パイプや洗濯機も壊れずに済みました。

また、マイナス20度まで気温が下がると、車のエンジンはかかるものの、温めるまでに物凄いエネルギーを使います。そのため、エンジン音が普段とは比べ物にならないほど大きくなります。壊れるんじゃ…と、ひやひやしましたが、何とか壊れずに済みました。

その他にも、気温が下がると窓に霜が降りることがあります。初めて見た時は、さすがに少し怖くなりましたが、これも気温がマイナス10度まで上がった時に自然と解消されました。

ゴミ出しをするために、外へ出る際も防寒対策は欠かせません。

うっかり軽装で外に出ると、皮膚が痛く感じます。マイナス20度まで下がると、外に出る時はできるだけ皮膚を隠す必要があり、ピアスなどの金属にも注意が必要です。ピアスが冷えてしまうと、皮膚に触れている部分が痛くなってしまいます。

気候の違いと必需品の違い

東側と西側では、冬の生活に必要なものに違いがあります。

例えば、東側では車を温めるためのエンジンウォーマーが必需品です。寒さが厳しい地域では、車のエンジンが凍りつかないように、エンジンウォーマーを使って温めておくのが一般的です。

しかし、西側のBC州では、そこまで寒くなることは少ないため、エンジンウォーマーは基本的に必要ありません。

トロントなど東側からバンクーバーに引っ越してきた人が「冬の準備をするためにエンジンウォーマーはどこで買うの?」とBC州の人に尋ねても、何のことだかさっぱりわからない、ということもあります。

このように、同じカナダでも冬の気候と必要な備えには大きな違いがあるのです。

エンジンウォーマー以外にも、東側では日常的にスノーブーツや分厚いコート、手袋や帽子が欠かせません。逆に西側の冬はそこまで厳しくないため、軽いコートと手袋で済むこともあります。

しかし、これに慣れてしまうと、東側に旅行する際に寒さ対策が不十分になることがあるので注意が必要です。

実際に、東側に行く前に「どれくらいの服装が必要?」と東側に住んでいる友人に聞いたところ、「とにかく着込んで、肌を出さないように」とアドバイスされました。東側の寒さは、想像以上に厳しいものです。

カナダ西海岸の気候

カナダ西海岸は、カナダの中でも比較的暖かい地域です。

もちろん、東京と比べれば寒いですが、私が住んでいるBC州は北海道と同じような気候です。バンクーバーは東京より少し寒い程度で、海に近いこともあり、かなり過ごしやすいでしょう。

さらに南に位置するビクトリアはもっと暖かく、雪がほとんど降らない年もあるほどです。

カナダの東側は冬の長さも特徴的です。

秋が終わる頃にはすぐに雪が降り始め、春の到来も遅くなります。一方、西側は冬が比較的短く、雪が積もる日数も少ないため、冬が終わるのが早く感じます。

また、気候の違いは日常生活にも影響します。

東側では冬の寒さ対策として、家の断熱がしっかりしています。室内は暖房が効いているので、外は寒くても家の中は暖かく、薄着で過ごせることもあります。

しかし、西側ではそれほど厳しい寒さが続かないため、家の作りもやや簡素(東と比べると)で、暖房の効き具合も東側ほど強力ではありません。

まとめ

カナダに移住する際や旅行で訪れる際には、防寒対策を忘れないようにしましょう。

特に、冬の寒さは地域によって大きな違いがあるので、自分が訪れる場所の気候を事前に調べて準備をしておくことが大切です。

西海岸であれば比較的穏やかですが、東海岸を訪れる場合は、しっかりとした防寒着や装備が必要になります。

カナダの冬は厳しい一方で、美しい雪景色や澄んだ空気が楽しめる季節でもあります。寒さ対策を万全にして、カナダならではの冬を快適に過ごしましょう。

西と東、それぞれの冬の違いを体験するのも、カナダ生活の醍醐味の一つかもしれませんね。カナダの広大な土地と多様な気候が、毎日の生活に新しい発見を与えてくれることでしょう。

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