【カナダ移住体験談】オカナガンエリアでの山火事

カナダの山火事

毎年、カナダ西部では数多くの山火事が発生します。今年も小さなものから大きなものまで、あちこちで発生しています。

地域によっては先週から空気の状態がかなり悪くなり、室内で過ごすことがほとんどです。外の空気は疾患のない人でも喉のイガイガを強く感じたり、目が痛くなったり…、何かしらの症状を経験している人が多いようです。

この季節は、たとえ自分たちが住むエリアで山火事が発生していなくても、他の地域から煙がやってくることがあるので空気の状態が悪く、ストレスが溜まりがちです。

山火事が起きた地域では、現地の人が避難するためのホテルなどが必要になることもあって、観光客はできるだけ速やかにエリアから離れるように言われます。

ウェストケロウナでの山火事

先日、ウェストケロウナでの山火事が、強風と気温35℃以上の高温により、大幅に広がってしまいました。1,000人以上の人が自宅を離れて避難している状態で、家が燃えていないか、不安を抱えながら過ごしています。

さらに、強風が吹き続けていること、雨が降らないため土地が乾燥していることなどもあり、火が湖を越えてケロウナサイドにも燃え移り、深夜過ぎに避難勧告を受けた人もいます。

山火事に備えて準備できること

世界では、様々な自然災害が起きますが、山火事は地震とは異なり、準備をして避難所に移動することができます。

家や車を失うことはあるかもしれません。しかし、命を失う確率は少ない自然災害です。山火事が近くで発生している場合は、落ち着いて避難の準備をしましょう。

避難勧告が出ていない状況であれば、すぐに避難をする必要はないので、経過を見守りながら通常通りの生活を行います(もちろん、いつでも避難ができるように準備はしておきます)。

避難勧告が出た場合は、15分ほどで自宅を離れる必要があるため、事前に避難する際に持っていくもののリストを作っておきましょう。

一例としては、IDやパスポート、現金、銀行のカード、携帯電話、充電器、場合によってはパソコンなど…。避難期間は自宅に戻ることができないので、数日分の着替えも必要です。

24時間~48時間、家族が過ごせるだけの水や食べ物もあるとさらに良いでしょう。

荷物をまとめていなくても、持っていくもののリストを作り、それがどこにあるのか?を把握しておくだけで、いざという時にすぐに荷物をまとめることができます。

避難勧告を受けたら

避難勧告を受けたら、指示に従って避難をします。

カナダの避難勧告には「Order」と「Alert」があります。より緊迫しているのは「Order」です。

「Alert」は、直ちにではなく、荷物をまとめて15分以内に家を出ることができるように準備するもので、一方の「Order」は警察が自宅のドアをノックし、直ちに家を出るように指示されます。

それ以外の勧告としては、Eメールでのアラートや携帯電話でのアラートがあり、指定されたエリアの人は荷物を準備するように、と指示が出ます。どの道が安全なのか、も表示されているので、それに合わせて避難を開始します。

オカナガンエリアとは

日本のニュースでも大きく報道されている今回の山火事ですが、オカナガンエリアはカナダB C州の内陸部に位置し、オカナガンレイクという大きな湖の周辺にある町をまとめて「オカナガンエリア」と呼びます。

オカナガンエリアは、湖と山の景色が美しく、多くのワイナリーがあることでも知られています。夏になると国内外からの観光客や近隣の人など、多くの人がワイナリーツアーなどでオカナガンに訪れます。

そのオカナガンの中で最も大きな市がケロウナで、ここ10年で大きく発展しているエリアでもあります。今回の山火事は、そのケロウナとウェストケロウナで起き、規模としても過去最悪と言われています。

これにより、ケロウナは非常事態宣言を出し、他の市からの応援を受けて避難が進められています。

※写真は私が近所で撮影したものです。

カナダの山火事