【カナダ移住体験談】オカナガンエリアでの山火事<その2>

燃えてしまった3つの町

2023年8月18日にカナダ全土で大規模な山火事が発生し、私が暮らすブリティッシュコロンビア州では、8月20日に非常事態宣言が出されました。

元々山火事が起きていた地域で新たに山火事が発生し、それが 24時間の間に100倍以上の規模に拡大し、記録的な山火事とも歴代最悪とも言われています。

特にひどかったオカナガンでの山火事は、他の市からの応援もあり、ようやくピークを越しました。

当初は、ウェストケロウナだけの火事だと予測されていましたが、強風によって、その日のうちに大きな湖・オカナガンレイクを越えてケロウナの町に火が移ってしまい、さらに強風が北に向かって吹き続いたため、ケロウナ国際空港があるウィンフィールドにまで火事が広がりました。

最終的には3つの市が被害に遭ってしまいましたが、消防士による消化活動と警察による避難活動により、現在の状況は落ち着きつつあります(2023年8月23日現在)。

OrderからAlertへ

ウェストケロウナでの火事が発生してから数日間は、避難区域が広がるばかりで心配でしたが、現在は火の状況が落ち着いていること、大半のエリアが消火されたこと等もあって、Order(避難勧告)からAlert(避難準備勧告)に変わりつつあります。

そのこともあって、自宅があるエリアに戻る人が少しずつ増えています。

結果的に、今回の火事によって4,000以上の家が避難勧告を受け、現在(2023年8月23日)の報告では、少なくとも50軒の家が燃えてしまったとされています。

まだ避難勧告が出ているエリアには関係者以外立ち入ることができないため、消失状況は全て把握されていません。避難勧告が解除されるにつれて、燃えてしまった家の数は増えることが予測されています。

現在できること

避難勧告を受けた人は、市内の避難場所で過ごしているか、もしくは友達や知人宅で過ごしています。

また、市内ではボランティア活動が進み、避難している人へのベッドや食べ物の供給など、必要な手続きが進められています。

外の空気は、少し前に比べるとマシですが、まだまだ安心して屋外活動を楽しめる状況ではありません。

火が見えないのに煙が酷かった理由

先日、消防関係の人に直接、状況を聞くことができました。

先日までは、煙がひどくて火が見えず、その煙は室内にも入ってきてしまう状況でしたが、その時点でほとんどの火が消火され、それによって煙が増えて市内を覆っていたとのことでした。

キャンドルに火を灯している時に煙は出ないものの、火を消した時に煙が出るのと同じだそうです。山火事も燃えている時には煙が少なく、火が消えた時に煙の量が増えるそうです。

空気清浄機が売り切れ

今回の山火事により、空気清浄機がものすごく売れたそうです。

市内で売り切れが相次ぎ、私の知り合いの中には、10時間ほど運転してアルバータ州まで行って空気清浄機を買ってきたと人もいるほどです。

現在でも空気洗浄機を求めている人が多いようですが、全ての人が空気清浄機を手に入れる頃には、空気の状態は回復しているのではないかと思われます。…今後のためにもあって困るものではないでしょうが!!

我が家では、コロナのパンデミックの際に空気清浄機を購入しており、今回も空気洗浄機が大活躍してくれました。

9月からの学校に影響は?

現在(2023年8月23日)、山火事のピークは過ぎたものの、市内で消火活動が続いており、その後、復旧に向けての活動が始まります。

あと2週間で夏休みが終わり、子どもたちは学校が始まることを楽しみにしているところですが、学校が燃えてしまった地域もあり、一部の学校では9月からオンラインでスタートと報告があったそうです。

新型コロナのパンデミックをきっかけに、学校のシステムにオンラインが導入され、また学校としても経験をしているため、スムーズに対応できているのだと思います。

その他にも、新型コロナの感染対策としてマスクを持っている人が多かったこと、空気清浄機を持っている人が多かったことも、今回の煙対策に有効だったようです。

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