【カナダ移住体験談】やたらと暖かい今年の冬

今年の冬は暖かい!?
私が暮らしているカナダのBC州では、これまでの冬と比べて、異例とも思える暖かい日が続いています。温暖化の影響でしょうか。
例年なら、カナダの冬=凍てつく寒さが特徴で、厚手のコートや手袋、マフラーが欠かせません。それが今年はどうでしょうか。雪がほとんど降らず、雨が降ることさえあります。
地域によっては、冬でも雨が降ることはありますが、私がいる地域では、冬は雪のみ、冬以外の季節でも、雨はそれほど降りません。なので、冬に雨が降るなんて、長くカナダに住んでいても、なかなかない経験です。
この冬は、たまに雪が降っても積もらず、その後、すぐに雨が降ります。道路は濡れているけれど、雪が積もらないので、運転も歩行も快適です。
街中でも軽装の人の姿が目立ち、車のフロントガラスの霜を取る手間もなく、いつもとは違う冬を実感しています。
昨冬との気温差
特に驚いたのは気温です。
昨年の冬と比べると、20度以上も暖かい日が続いています。例えば、昨年のこの時期は–20度を下回る日が珍しくありません。しかし、今年は–10度を切ることすら稀です。日中はプラスの気温になることも多く、少し歩くと汗ばむほどです。
この暖冬の影響で、カナダならではの冬のアクティビティであるスキーやスケートを楽しむ機会が減ってしまいました。
近くのスキー場では雪不足のため一部のコースが閉鎖され、アイススケートリンクも融けた氷で滑るには危険な状態だと聞いています。
既に山火事も発生
暖かな冬が快適さだけをもたらしているわけではありません。
ニュースでは、カリフォルニア州で早くも山火事が発生しているとの報道がありました。冬の間に山火事が起きるなんて、以前では考えられなかったことです。異常気象とも言える現在の状況は、地球全体の気候バランスの崩れを表しているのかもしれません…。
カリフォルニアでの火事が広がると、煙がカナダの方にも流れてくるので、まだ1月ですが、空気についての心配もあります。
夏に向けての不安
この冬の暖かさが夏にどう影響するのか、非常に気になります。
過去に暖冬があった年は、その後の夏が猛暑になることが多かったように感じます。特に、カナダ西部では夏場に乾燥と高温が重なり、森林火災が多発する傾向があります。
今年の夏も同様の危険があるのではないか?と考えると、今から準備を進めておかなければなりません。エアコンの設置や防災グッズの準備、水分補給のための十分な飲料水の確保など、小さな対策から始めようかと思っています。
それでも暖冬はとても快適
不安な点を並べましたが、「今」 のことだけを考えると、やっぱり暖冬は快適で、ポジティブに捉える意見も多いです、
例えば、暖房費の節約や通勤・通学時の安全性向上などが挙げられ、私自身も暖房費がかなり安くなることは非常に助かります。
日本でも物価高が言われていますが、カナダでもインフレの影響で生活に掛かる費用が高騰しています。そんな中、光熱費を低く抑えることができれば…やっぱりうれしいです。
それと、今年は雪かきの必要がほとんどないので、朝の時間をゆっくり過ごせるようになりました。
それでも、この異常な気候が一時的なものではなく、将来的に深刻な問題を引き起こす可能性があることを考えると、手放しで喜ぶことはできません。私たち一人ひとりが、環境に配慮した生活を心がけ、持続可能な社会の実現に向けて行動する必要があるのかな、なんて思ったりもしています。
まとめ
今年の冬の暖かさは、私たちの生活にさまざまな影響を与えています。
その恩恵を受けつつも、環境問題への意識を高めるきっかけにしていきたいものです。特に、子どもたちや次世代のために、今できることを一つずつ実践していくことが大切だと感じています。
このような暖冬が来年以降も続くのか、それともまた厳しい冬が戻ってくるのかは分かりませんが、環境を守るためにできることを考え、行動していく冬にしたいと思います。