【タイ移住体験談:タイ移住のメリット】

おはようございます。
タイでの生活を終え、日本へ帰国をしているサワディーカプ雄です。
バンコクから岩手だもの、気温差30℃以上で初老体が悲鳴と言うより絶叫。
ギャーッ!!!!!!!!!!!

ずっと、このように続けてきたので、最後の更新である本日も、恒例の無駄話から始めます。
私の世迷言をお届けできるのも、最後ですね…。寂しかよ…。

帰国後、母方の祖母へ会いに行きました。
85歳だけどファンキーな祖母の、一人称はオレ。真っ昼間から当たり前のように熱燗を嗜み、酒の合間にはハイライト。飼い猫のカラ(デブネコ)だけをこよなく愛し、政治や行政、事件や芸能に何の興味も示さないまま、一日中テレビを観ています。
「あれ、ばあちゃん。カラは?」
「死んだで、ちょうど1年前に。オレ、ショックで2ヶ月くらい食欲なかったでぇ~、初夫(祖父)が死んだ時は次の日から、目いっぱい食べたけどな~、メシがウマくてウマくてよ」
初夫の件は余計だろ、と思いながら話題を変えます。
「ばあちゃん、元気で何より」
「でもオレな、この間よ、具合が悪くてな、ヨウコ(伯母)とエミコ(母)に病院へ連れてってもらったら、腎臓の数値が良くなくて、あと3日遅かったら心臓も止まっていましたよって医者に言われてよぉ」

一秒、ううん、たった一瞬でも祖母の心が弱っているかも…と、心配してしまった自分がバカでした。
「ヨウコもエミコもよぉ~、病院へ連れて来るのが3日早かったなぁ~なんて言ってよぉ~」
手を叩いて豪快に笑い、煎餅を口へ放り込みます。
「ばあちゃん、煎餅はダメでしょ。腎臓が悪いなら塩辛いものは控えないと」
やんわり咎めた私に、祖母は平然と返しました。
「なんでよ。85歳まで生きて、あとは死ぬだけなのに、これからも我慢をしないといけないってか?長生きして欲しいって、みんなオレに言うけどよ、この先に何かあると思うか?」

祖母の85年は、容易い時間とは言えないものだったそうです。
若い時は酒に酔った夫から暴力を振るわれ、身体を張って娘たちを守ったと言います(自己申告)。ほどなくして身体を悪くしてしまった夫に代わり、朝から晩まで働き通して娘たちの学費を稼いだのは祖母でした。

母が昔、私に言いました。
「大雪や吹雪いた日は、どこの家でも迎えが来るけれど、ウチは来なかった。車がなかったから。耳も指も凍りそうになるくらい冷たい風が吹き付ける中を、1時間くらい掛けて帰ったんだ。その横を友達の乗っている車が通ってさ、私たち姉妹に手を振るの。運転席のお母さんと一緒になって、屈託のない笑顔で。悔しかった、すごく悔しかった。真っ赤になった手を振って、なにくそって思いながら、また前だけを向いて歩き続けたんだ。靴の中まで冷たく濡れているからでも、遠い道のりで足が痛いからでもない、惨めな気持ちに負けそうで涙がこぼれた時もあったけど、それを言えないほど、あの人は必死に働いていた。分かっていたから、私たちも黙って歩き続けたんだ」

サワディーカプ雄39歳、年配者に「まだ若いじゃないのー」と何度も言われましたが、私にとって39年は確かに長い年月で、疲労や悲観だって感じる時があります。それなのに祖母はこの倍以上も生きて、それだけ長く生きたことのない私は「これからも我慢をしないといけないってか?これより先に何かあると思うか?」の質問に、何の言葉も返せませんでした。

要するにね、今日の世迷言は、経験したこともないヤツが知ったツラして適当に言うなっつーこと!!
「タイ?そんな不便な場所に住むの?」「タイ?えー、家とか汚そう」「治安が悪いんじゃない?私は無理」
この570日間で何度も感じました。
「知らねぇヤツが知った気して言うなよ!!」

東京よりは不便かもしれないけれど、地方都市より不便じゃないし、オメェん家よりはキレイだし、治安?ふざけんなよ、おまえの旦那、手癖悪いだろ!!

そりゃ、最初は戸惑うことも多かったです。でも、住めば住むほど、多くのメリットを感じる国でした。

<タイ移住のメリット>
1、物価が安い
お安おすなぁ。バンコク以外のことは知らないけれど、特に家賃と交通費が安かったです。
最初のコンドは18,500バーツ(約55,000円)。
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プールあって、ジムあって、ビリヤードルームあって、ライブラリーあって、王様じゃん。
でも王様、使わないんだよねー、プールもジムもビリヤードも図書館も。

プール不要、ジム不要、ランクだって落とした次のアパートは、12,000バーツ(約36,000円)。
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外にある共有ランドリーに潔癖モードが発動しましたが、広さも充分な良い物件でした。

よってだなー、オレ、帰国してから賃貸物件を探すのに大・大・大苦労。
新築のネズミ小屋もどきで10万円。英世じゃなくて諭吉を10枚よこせっつーのよ、ひどくない?そりゃさ、バンコクと東京を比べたら、何もできなくなることくらい頭では理解しています。でも、分かっていても計算が人より早いんだもの、仕方ないじゃない!!咄嗟に換算しては吐き気を催す繰り返し。
ねえねえ、東京の家賃が高いの?私の所得が低いの?礼金って何様?ついでに「スタッフファースト」を高らかに宣言したウチの社長が赤坂に引っ越したけど、それも何様?

そんな家賃と無双する形で激安ぶりを肌で感じたのは交通費。
バンコクは、BTS(スカイトレイン)やMRT(地下鉄)の他に、バイタク、ソンテウ、路線バスなど交通手段が沢山あります。なかでも、安さが際立つのは路線バス。しかも路線が豊富!西鉄バス以来の感激!!肝心の料金ですが、西鉄バスの初乗り100円に対し、バンコクのバスは無料もあり、有料でも6.5バーツ~15バーツ(約20~45円)が相場です。

他にも、映画は100バーツ(約300円)~、マッサージは1時間150バーツ(約450円)~、と娯楽もリーズナブル。よって、ブルジョワ・ブルドッグどもはゴルフやエステに足繁く通っているようです。小さい球打ったり、大きい身体晒したり、何が楽しいんだかね。

2、日本食が手軽に食べられる
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海外生活を始めたくても、食事が不安で迷っている方に朗報です。
タイならさ、フッッットゥーに、日本食を食べられます。溢れちゃってんの、日本食で。バンコクには大戸屋、やよい軒、吉野家、すき屋、ココイチ、モス、一風堂、丸亀製麺など、日本のチェーン店が数多く進出しており、さらには日本の居酒屋、寿司屋、ラーメン屋、とんかつ、たこ焼き、鉄板焼き、そば、うどん、お好み焼き、そして和菓子まで何でも揃っています。

ズバリ言うよ、言っていい?
バンコクだけで日本食の飲食店が約1,400店もあるっつーのに、今、ワタシが身を寄せている極寒の地(岩手県某郡某町)なんて、全ての飲食店を併せても65店舗。タウンページもペラペラだし、なんならタイで暮らしている時の方がバラエティー豊かな和食を食べられていたっつーの。

他にもマックやスタバなど、日本でも馴染み深いアメリカ発のファーストフードやカフェも多いので、食生活に関しては何の心配も要らないでしょう。日本の食材を扱うスーパーもあるし、醤油で味を付けたタイ料理も多いし、食生活の部分だけに特化すると、アメリカやヨーロッパよりも圧倒的に暮らしやすい環境だと思います。ま、そこに特化しなくても、私は海外でバンコクが一番暮らしやすい都市だと思いますけどね。

3、賃貸物件が借りやすい
家賃はさておき、お気軽に物件を借りられる点がスキスキスー。スキスキスー。
保証人?いらん。審査?いらん。在籍証明?いらん。
見るじゃん、物件。借りたいって言うじゃん、申し込むじゃん、前払い金を払うじゃん、契約日になったら行くだけー。どんだけーー!!

ほとんどの国が同様で、日本のシステムが変わっているんでしょうけど、本当さ、あのシステムって何?
家賃を取りっぱぐれないように、エラソーに審査しているのかと思いきや「一括で払う」って言うと、それは拒否するじゃん。なんでよ、先にまとめて払うっつってんのに!!

一度、海外で暮らすと日本の素晴らしい側面にも気付きますが、しち面倒くさい側面にも気付きます。昔から感じていた疑念が、より強くなるって言うか、人間不信が増長するって言うか、もはや人間界に恨みを持つ妖怪レベルで、着信画面に友人の名前が表示されていても「スパイかしら」って切るの巻。

面倒な手続きもなく、パスポートと現地通貨さえあれば、サクッと物件を借りられるスピード感が好きでした。

4、気軽に旅行を楽しめる
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ワタクシの趣味は旅行ですのよ、美香さん。
美香さんも姉も、安い旅行に興味なんてないでしょうね。でも、安い旅費だろうとも我慢を強いられない旅ができることも、東南アジアに住むメリットだと思います。

私は、570日間のバンコク滞在中に、パタヤへ9回(計22泊)、チェンマイへ2回(計14泊)、チェンライは1回(1泊のみ)、ピピ島・クラビへ1回(計6泊)、カンボジアのシェムリアップへ1回(計14泊)、ラオスのルアンパバーンも1回(計7泊)、ビエンチャンはビザ取得も含めて4回(計13泊)行き、合計19回(62泊)の小旅行をしました。
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パタヤへの高速バスは300円くらいだし、チェンマイやクラビまではLCCが就航しているし、昨年はバンコクからラオスへのLCC就航も始まり、本当にリーズナブル!
航空券代はマイルを使ったりしたので、分からない部分があったものの、この62泊のホテル代はagodaに残っていて、計220,833円。友人とツインを予約した際の部屋代は私が払っているし、宿泊場所だって豪華絢爛なホテルじゃないけど、清潔で立地の良い場所をチョイスしており、あと少しワイルド・カプ雄だったら、もっともっと安かったはず!!

一方、agodaをチェックして衝撃だったのは、この62泊分の宿泊費が22万円だったのに対し、ハワイ5泊分のホテル代が18万円だったこと!!これとは別に、1泊あたり約3,500円のリゾートフィーが掛かったので、5泊で約20万円。巻き上げるよね~、タカるよね~、カツアゲるよね~。

それでも、次に行きたい都市は、バンコクではなくハワイです。

5、常夏
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人によって判断は分かれるでしょうけど、私はTUBEよりも夏が好き。暑ければ暑いだけゴキゲンなので、気候はサイコーでした。寒い日が来ないってイイネ!

タイでもインフルエンザは流行るのですが、私は罹ったことがなく、なんなら具合を悪くしたこともほとんどなく、カラダもココロも好調。最初の半年間は血尿とか血便とか、下半身が血まみれになることもありましたが、その症状もすぐに消え、病院へ行ったのも1度だけ。日本で暮らしている時は、いつもどこかが必ず不調で、会社よりも病院や整骨院へ行くことが多かったくらいなのに、劇的なまでのビフォーアフターに感動さえしています。

年間を通じて似たような気候であることは、視覚的・味覚的にも少し飽きる部分はありますが、常に軽装で生活することができ、季節の変わり目に生じる面倒からも解放されます。反面、蚊なんかの害虫も年中無休で稼働していますけどね。

他にも「ほとんど地震が起きない」とか「コンビニでも薬が買える」とか「マンゴー食べ放題状態」とか、細かいことまで書けば幾らでも思いつきますが、私がタイで暮らしてみて、特にメリットだと感じたポイントは、以上の5点でした。

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| “サワディーカプ雄のタイ移住日記” の一覧はこちら       
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これをもちまして、タイ移住日記は終わり!…で良いのかな?
会社から何も言われていないので、勝手に終わりにしちゃいたいと思いますが(ええ、心から)、何か言われたら、もう少しだけ続けるかもしれません。

でも書くことないし、ここらで「サワディーカプ雄のタイ移住日記」は終わりになるでしょう。
今まで読んでくださった皆さま、コメントをくださった方々、本当にありがとうございました。

また、他の国で暮らし始めた際には、そちらの移住体験談でお会いしましょう!!

ドロン~。