【カナダ移住体験談:妊婦やお母さんに優しい環境】

カナダでは、お年寄りはもちろん、障害者や妊婦、子連れのお母さんにとても優しい環境が整っています。例えば、グローサリーストアやショッピングモールなどに車で行くと、必ず妊婦または小さな子供連れのお母さん専用の駐車場が用意されています。順番で言うと、障害者マークのついた車が一番お店の近く、そしてその次に妊婦または小さな子供連れのお母さん専用の駐車場があります。

妊婦になると、ちょっとの距離も歩くのが大変だったりするので、こういったスペースはとても嬉しいものです。また、赤ちゃんが産まれた後でも、赤ちゃんが小さいうちはカーシートごと赤ちゃんを連れてお店の中に行くので、歩く距離が短いと、とても助かります。

子供がお店の中を走り回るといったことはさすがにマナー違反になりますが、世の中全体が弱い立場のひとに優しい環境になっています。

公共のバスに乗ると、バスの中には必ず車いすまたはベビーカー専用のスペースがあり、子連れのお母さんはベビーカーをたたむことなくバスに乗ることができます。バスに乗ったら、ベビーカー専用の場所にベビーカーを置いて、その横に立つ、もしくは座ります。席が空いていない場合でも、周りがお年寄りや障害者だらけでない限りは席を譲ってもらえるのがほとんどです。

バスに乗る時でも、ベビーカーや車いすの人がいれば、その人たちが先にバスに乗り、その後から列に並んでいた人たちがバスにのっていきます。必ずしも早い者勝ちではなく、弱い人が先に乗ることができるのです。そんな環境なので、バスの中で妊婦さんや赤ちゃん連れのお母さんがたっているというのはほとんど見かけたことがありません。

お店に寄っては、レンタルのベビーカーや子供を乗せることができるショッピングカートだけでなく、ほとんどの場所で障碍者用の車いすなどを買い物中に使うことができます。

また、時代は変わってきているものの、カナダにはまだまだ昔ながらの「レディーファースト」を守る人が少なからずいます。女性がバスで立っていると、女性だからという理由で男性が席を譲ってくれることもあります。初めて席を譲られた時は、お腹も大きくなく、病気でもないのに席を譲られてとまどってしまったのですが、その話を当時のルームメイトにしたら、レディーファーストを理由に席を譲ってもらえることもあるということを教えてもらいました。

階段などで女性がスーツケースを運んでいたら、それを放っておく男性はまずいません。

お年寄りの人がちょっとバッグを落としてしまった場合にも、周りに人がいる限りは必ず誰かが拾ってくれることがほとんどなのです。

障害者マーク