【カナダ移住体験談】インフルエンザとカナダの医療事情

カナダでもインフルエンザは流行る?

日本では、毎年のように風邪だけでなくインフルエンザまで流行ります。

それはカナダでも同じく、冬になると様々な種類の風邪と同時にインフルエンザが流行します。インフルエンザは “Flu” 「フルー」と呼ばれていますが、インフルエンザではなく、嘔吐や下痢を伴う風邪の場合でも “Stomach Flu” と言われ、”Flu”と言う言葉が多用されます。

多くの場合、”Stomach Flu” は、いわゆるインフルエンザとは異なるもので、冬から春にかけて流行します。

インフルエンザの症状は日本で知られている症状と同じで、高熱や関節の痛みがひどく、回復するまでには1週間ほど掛かります。高熱や関節の痛みは風邪の場合にもありますが、風邪の場合は、一般的に鼻水や喉の痛みなどから症状が始まると言われています。

また、インフルエンザは市販の解熱剤があまり効かないことも特徴です。

カナダでインフルエンザにかかったら?

カナダで病気に罹った場合、ファミリードクターやウォークインクリニックに行って診察を受ける方法と、病院に行って診察を受ける方法があります。

ファミリードクターやウォークインクリニックでは、診察や薬の処方を行い、薬は処方箋を持って、薬局に取りに行きます。ドクターオフィスは診察のみなので、緊急で病院に搬送の必要がある場合を除いて、特に治療はしてくれません。

それに対して病院では、診察だけでなく症状に応じて点滴や薬の処方を行ってくれます。その場で薬を投与されることもあれば、処方箋を受け取って自分で薬局に薬を取りに行く場合もあります。

診察を受けるほどではなさそうだけど、症状が気になって不安がある場合は「811」に電話を掛けて、ナースに相談することができます。現在の症状を伝えると、対処法や病院やクリニックに行くタイミング等を指導してくれます。

診察を受けるタイミング

クリニックに行くべきか?病院に行くべきか?それとも家で薬を飲んで休めば良いのか?

非常に判断が難しいところですが、熱・嘔吐・下痢の症状が現れた場合には、まずは自宅で様子を見ることが多いですが、意識が朦朧としたり、痙攣などの症状が現れたら、すぐにタクシーまたは救急車を呼んで病院などに行きます。

また、24時間以上も高熱が続き、全く下がる気配がない場合や水分補給をすることができなくなった場合も病院などに行きます。ある程度の時間が過ぎても回復しないようであれば、何らかの細菌に感染している可能性があるので、ドクターの判断で検査を受けることになります。

病院に行くべきか迷う場合は、「811」のナースコールに相談してみると良いでしょう。

薬の処方

私が日本と違うと感じた点は薬の処方です。

日本では割と軽い症状でも複数の薬が処方されますが、カナダのクリニックや病院では、必要に応じて薬を処方されることもありますが、多くの場合で市販薬のタイレノールやアドビル(解熱・鎮痛の効果のある薬)を服用して様子を見るように言われます。

日本のクリニックで市販薬を勧められたら、「わざわざ来たのに市販薬なんて、この病院、大丈夫?」と疑問に思ってしまうでしょうが、カナダでは珍しくありません。

もちろん、検査で何らかの細菌に感染していることが分かった場合は、抗生物質などの薬が処方されます。

嘔吐を伴う場合は、グラーバルが勧められますが、嘔吐の症状が始まったばかりの時は、体内から細菌を出すために、しばらく飲まないように指導されます。

インフルエンザの予防

できることならインフルエンザには罹りたくありません。

しかし、カナダでは日本のようにマスクを使う習慣がありません。インフルエンザや風邪に罹っていても、マスクを使わない人さえいます。

予防のためには、やはり手洗い・消毒(サニタイザーなど)・うがい・さらに必要に応じて、インフルエンザの予防接種を受けることが推奨されています。

十分な睡眠と適度な運動、バランスの取れた食生活で、病気から体を守りましょう!

 

予防接種