【カナダ移住体験談】コロナウイルスとカナダの観光業界

カナダBC州の現在の状況

カナダBC州の新型コロナウイルス感染者数では、これまで平行線の緩やかなカーブを維持してきましたが、7月に入ってから感染者が急増し、新しい感染者の数は10日間で100人を越える数となっています。

現在でも、その数は増加しつつあり、カナダでは今後の対策について考え直されています。

9月から学校が平常通り再開する予定でしたが、現在は延期もしくはパートタイムのみで生徒を受け入れるか?について教師たちの間で討論されています。

実際に、学校が再開されても「子供を学校に送りたくない」という人も少なくありません。

また、夏になるとカナダには世界中から観光客が訪れ、カナダ全土で観光業が盛んになります。

新しい感染者の数が落ち着いていた頃は、7月末頃からアメリカとカナダの国境を再開させる見込みでしたが、アメリカでもカナダと同様に感染者が増えていることもあって、国境の再開は『8月末まで延長されることになった』と発表がありました。

現在は、新型コロナ対策レベル3にあるカナダBC州ですが、感染者が急増しているため、急速に様々な対策が見直されると予測されています。

 

コロナウイルスと観光業界

新型コロナウイルスへの警戒を継続しながら、様々なビジネスが再開されているカナダBC州ですが、なかでも特に大きな打撃を受けているのは観光業界です。

BC州にあるオカナガン地方には、数多くのワイナリーがあり、春から秋にかけて多くの観光客が訪れます。新型コロナウイルスの感染者が落ち着いた頃から、店内に入る人数を制限するなど、対策を取りながら観光客を受け入れていたのですが、感染者が急増していることもあって、早急に新しい対策が進められているようです。

また、ワイナリーの中には、ワインの製造に影響を与えることを恐れ、通常であれば毎年行われているワインの試飲サービスを取りやめているワイナリーも増えています。

現在も、以前と同様に試飲サービスを続けているワイナリーもありますが、ほとんどのワイナリーでは、試飲を行うには予約が必要となっており、新型コロナウイルスへの予防対策と並行しながら、ビジネスが展開されています。

 

カナダのホテル

カナダでは観光業界が盛んであるため、国内各地に多くのホテルやモーテル、ホステルなどがあります。新型コロナウイルスの影響により、多くのホテルもビジネスを維持するための工夫がされています。

また、一部のホテルやモーテルでは、一般客を受け入れる代わりに、ホームレスに無料で部屋を提供したり、病院などで働く人のために無料で部屋を提供しています。

特に病院で働く医師やナースは、病院から自宅にウイルスを持ち込むことを恐れ、事態が収まるまではホテルから仕事に通い、家族とは窓越しで会ったり、フェイスタイムなどを利用している人もいます。

※日本では「Go To Travel」キャンペーンが色々な意味で話題になっていますが、現在のところ、カナダでは似たようなキャンペーンが行われていません。

日本でも新たな感染者が増え続けている中、大丈夫なのでしょうか…。心配です。

 

新型コロナウイルスのワクチン

アメリカでは、早い段階から新型コロナウイルスに対するワクチンの研究が進められており、先日のラジオのニュースでは、新型コロナウイルスワクチンの研究は現在最終段階にあると伝えられました。

カナダでも、トロントにある研究所で新型コロナウイルスの研究が進められており、人に対する実験段階に入りつつあるとの発表がありました。アメリカに比べると数ヶ月ほど遅れてはいますが、安全な開発が進められることを願います。

カナダだけではなく、世界各国で様々な規制を取りながらビジネスを展開している現在、通常通りの生活に戻るための対策が進められています。しかし、完全に事態が回復するためには、ワクチンの研究が必要不可欠だと言われています。

実際に人々が安全にワクチンを受けることができるようになるまでには、まだ時間が掛かるかもしれませんが、1日も早く対策が進められ、1人でも多くの人が救われることを願っています。

 

ワイナリー