【カナダ移住体験談】台風(ストーム)の影響

BC州内陸部の気候

カナダの季節には、日本と同じように春、夏、秋、冬があります。違いと言えば、エリアによって異なる暑さや寒さの厳しさ、それと湿度でしょうか。日本でも東京と北海道の気候が違うのと同じように、カナダでも西海岸と東海岸、また、内陸部とでは気候が異なります。

私達が住んでいるのは西海岸にあるBC州の内陸部で、砂漠地帯とも呼ばれるほど乾燥した地域です。夏はドライヒートが有名のカラッとした暑さが続くことの多い地域です。

雨が降ることは珍しく、天気予報で雨が降ると言っても、降らないか、もしくは数滴雨が落ちてきただけでおしまいということも少なくありません。天気予報で雨が降るからと言って、庭の水やりをしないと、結局雨が降らずに植物が枯れてしまう、ということもあるので要注意です。

季節の変わり目

カナダは、日本(関東)に比べると、一足早く春がやってきます。カナダに春が来ると、太陽が出る時間が長くなることから、体感温度がいっきにあがります。そして、季節の変わり目には雨が多くなります。雨が降るとはいっても、日本の梅雨のように降り続ける雨と言うのはないのですが、ストームと呼ばれる、集中豪雨のような雨が季節の変わり目には増えます。

ストームが来るのは、多くは夕方で、昼間はずっと晴天だったのに夕方1時間くらい大雨と雷、強風に見舞われ、かと思ったら1時間で落ち着いて後はすっきり。季節の変わり目には虹が見えることもあり、ラッキーだとダブルレインボーが出ることもあります。

ストームの被害

時々やってくるストームですが、大抵は大雨が降って、視界が悪くなったり、夏が近い場合には雷が落ちたのをきっかけに山火事へと発展することもあります。
また、時々風がいつもよりも強いと、強風による災害を受けることもあります。

先日、明け方4時頃にこのストームがやってきたのですが、今回は風が強かったようで、あちこちでストームの影響が出ました。街中の木が数多く倒れたことから、道路が閉鎖されたり、学校や家のフェンスにも木が倒れて通勤&通学ラッシュの道路にも影響を与えました。

また、倒れた木が電線にかかってしまったところもあったようで、市内の一部では数時間の停電もあったようです。昼間だったので停電しても見える時間ではあったのですが、朝、学校のお弁当を作ったり、朝ごはんを食べらりするのに電気がなくて困った人も多くいます。

日本ではガスコンロが多く使われていますが、カナダのキッチンは99%の家庭が電気です。そのため、停電してしまうと、お湯もわかすことができず、料理ができないという状況に陥ります。

ストーム後の朝は、あちこちで混乱していたのですが、市が素早く対応してくれたことから、道路の木はすぐに片づけられ、通行止めも落ち着いたようです。

ストーム対策は?

時々やってくるストーム(台風)ですが、ストームによる被害を最小限に抑えるための対策は、実はありません。対策を取るというよりも、ストームがやってきて木が倒れたら片づける、停電したら修理するなどといった程度の後処理で多くの場合は住んでいます。

ただし、ストームの数が多い年は、湖や川の水があふれて街が浸水することから、水量が多い春にはサンドバッグ(土が入ったバッグ)がビーチや川沿いに並べられ、浸水対策が取られます。

そして、夏後半になると毎年山火事があちこちで発生するので、私達の住むエリアでは、水が減る前の今から水不足対策が始まります。

カナダの多くの一軒家には、地下にスプリンクラーが埋め込まれており、タイマーにより時間になると自動で庭の水まきをしてくれます。綺麗な芝を維持するためには毎日水やりしたいところなのですが、水不足対策が始まると、1日おき、決まった時間にしか使うことができなくなります。

バンクーバーで起きたストーム災害

ストームによる被害と言えば、10年近く前にバンクーバーに、今までにはないほどの大きなストームがやってきたことがあります。その時のストームも明け方で、強風により窓ガラスが激しく揺れ、スタンレーパークという大きな公園の木が数多く倒れてしまうという災害を残しました。スタンレーパークは、自然が豊かなのが特徴の公園なのですが、このストーム以来は公園内の木が減ってしまいました。ただし、木が減ったので、遠くの景色まで眺めることができるようになったというメリットもあります。

晴天の空