英語が話せない子供でも大丈夫?

目次
お子様が一緒の場合は?
お一人での海外移住や夫婦での海外移住とは違い、家族での海外移住を考えている方にとって、心配な点はお子様の学校問題でしょう。そもそも義務教育の期間が国や地域によって異なり、授業やカリキュラムも当然異なります。異文化への理解や語学力のスキルは、日本で暮らしている同年代のお子さんとは比較できないほど身に付きますが、日本史や漢字などは苦手になる傾向にあるようです。
移住先の学校選び
しかし、誰でも平均的に同じレベルの知識を身に付ける教育システムが良いとも言い切れず、得意な分野を伸ばし、個性を磨く方法もまた、海外生活を送ったからこそ磨かれた特徴と言えるでしょう。その長所を最大限に引き出してあげるために必要なのが現地の学校選び。大まかに分けると、3つのスクールタイプに分けることができます。
日本人学校
日本人学校は、海外で生活を送りながらも、日本の学校教育を受けさせたい場合に適しています。どこの都市にも存在しているわけではなく、国やエリアは限られてしまいますが、生徒も教師も日本人、もちろん授業も日本語で、使用する教科書も日本で使われている教科書と同じものです。
最大のメリットは、日本とほぼ同等のカリキュラムで授業が進む点。帰国後に、お子様が日本の授業についていけなくなる心配が少なく、中学や高校受験を考えている方にも最適です。さらに、現地の言葉や習慣、文化などを学ぶ授業や、現地の子供との交流会もあるため、グローバルな視点も養えます。
日本人学校は私立校に該当しますが、編入試験などは基本的にありません。また、運営経費の約3分の2は日本政府によって助成されているので、授業料は現地私立校より安く済むことがほとんどです。
ご自身の意思で海外に来たわけではないお子様にとって、聞き慣れない言葉ばかりの環境は精神的にもストレスを抱えやすいものですが、同年代の日本人生徒と日本語で遊んだり学んだりできる日本人学校は、お子様にとってもストレス発散の場となっており、親御さんにとっても、現地の情報を日本語で聞く機会が増え、育児の悩みも相談しやすい環境と言えるでしょう。
インターナショナルスクール
所在する国や地域にて、主に外国人を対象として教育を行っている学校をインターナショナルスクールと呼びます。しかし、現地の子供も入学可能なケースが多く、必ずしも外国人だけで構成されているとは言えません。特徴としては、授業が英語で進められる点。外国人が主な対象であるため、共通の言語として英語を用います。
日本では、認可校であっても各種学校としての取り扱いになり、就学義務の履行に認められておらず、たとえ中学に相当する課程で学んでも、義務教育を終えたことになりません。そのため、公立高校では原則として受験資格が認められず、私立高校へ進学をすることになります(私立高校においては学校により判断が異なります)。
このように、各種学校という位置付けなので、授業カリキュラムは千差万別で、学費も学校によって大きく差があります。例えば、日本人の移住先として人気のマレーシアでは、インターナショナルスクールが急激に増えて続けていますが、その学費は年間30万円~250万円と、かなりの幅があります。
現地の学校
現地校は私立と公立とあり、私立校は国や地域によって異なるものの、日本人学校の3倍以上も授業料が掛かることもあります。また、大半の場合、私立校に編入するためには編入試験があり、言葉の問題もあるため、実際の年齢よりも下の学年に編入する可能性もあります。日本に帰国後は、また同じ年齢の子供たちと同学年になりますが、授業で大幅な遅れを取ってしまうことが懸念材料として挙げられます。
一方、公立校は編入試験がなく、学区によって通う学校が決定します。住所に基づいて決まりますが、やはり言葉の問題は出てしまいます。しかし、現地校に通うことで、その国の文化や習慣を深く理解できるようになり、さらに、その国の言語の習得も格段に早くなるので、お子様が親御さんのために通訳をしているシーンも頻繁に見かけます。
日本人学校やインターナショナル校が近くにないエリアでは、このような現地校に通うことになりますが、日本の授業カリキュラムとの相違を少しでも小さくしたい方のために「補習授業校」と呼ばれる学校が作られている地域もあります。これは、現地の日本人会などが中心となって設置をしている学校で、土日や平日の夕方以降に、日本の教科書を使って日本人が勉強を教えてくれます。
学習塾に行くような感覚で、補習授業校へ通うことで、帰国後の学校生活への適応力を身に付けることができ、また現地学校にはあまりいない日本人の友達ができるため、お子様にとってストレス緩和にも繋がります。
ひと足先に親子留学
移住先の近くに日本人学校がなく、インターナショナルスクールや英語圏の現地学校に通わせる方の間で話題になっているのが、移住前の親子プチ留学です。夏休みや冬休みなど、中短期を利用して海外留学をすることで、お子様の英語に対する苦手意識や海外に対する抵抗を和らげることができます。多用な可能性を秘めたお子様の経験値を上げることや、移住前に親子の親睦をより一層深めることを目的に、大手の旅行代理店などでも取り扱いがあるので、日本語でも安心して申し込むことが可能です。
イギリスに親子留学
イギリスの首都・ロンドンなどで現地語学学校が主催しています。主に8歳~16歳の子供を対象としており、少人数グループでの英会話や各種アクティビティを通して、コミュニケーション能力を高めます。親のために同時期に保護者コースが設けられていることが多く、一般英語のプログラムやマンツーマン・レッスンを受けられます。
オーストラリアに親子留学
ケアンズやブリスベンで、現地の学校やチャイルドケアセンターにプチ留学をするプログラムがあります。期間はオーストラリアの夏(日本の冬)に行われることが多いので、避寒しながら英語を学べる点も大きなメリットです。お子様が現地学校に通っている間、保護者は語学学校で一般英語のレッスンを受講します。
フィリピン・セブに親子留学
近年、人気が高いのはフィリピンでの親子留学です。欧州やオーストラリアに比べ、圧倒的に費用が安く、さらに充実したプログラムでも定評があります。お子様と保護者は別々のカリキュラムを受けますが、同じ学校で勉強ができることや3歳から受け入れが可能なことなど、多くのメリットがあり、留学期間も融通が利きやすい特徴があります。
各国の現地学校情報まとめ
各国の学校事情については、下記ページに国別ごとに詳しくまとめてありますので、御覧ください。

アメリカ
中国
オーストラリア
タイ
カナダ
イギリス
ブラジル
ドイツ
フランス
韓国
シンガポール
マレーシア
ハワイ
台湾
インドネシア
ニュージーランド
フィリピン
ベトナム
イタリア
スペイン
アルゼンチン
メキシコ
スイス
インド
オランダ
ベルギー
グアム
パラグアイ
アラブ首長国連邦
スウェーデン
ペルー
ボリビア
カンボジア
オーストリア
ロシア
ミャンマー
アイルランド
トルコ
フィンランド
チェコ
チリ
デンマーク
ハンガリー
ポーランド
南アフリカ
サウジアラビア
コロンビア
ノルウェー
ネパール
パキスタン











